この1年間に生成AIが急速に発展しました。この進歩は、AIと人間の関係性を変化させつつあります。さらに、量子計算などの新しい計算パラダイムが実用化されることが期待されています。これらの新しい情報技術は、人間の役割や社会の在り方を根本的に変える可能性を秘めています。連続セミナー2024では、これらの変化を「情報処理の新しい地平」と捉え、社会をどのように変革していくかについて検討します。AIや量子を含む情報技術の最新状況に加えて、セキュリティやトラストなどのリスクとその対処法についても講演を行います。さらに、サステナビリティなどの社会課題の解決にも焦点を当てます。本セミナーは、約半日間のオンラインセミナーを全12回開催する予定です。連続セミナー2024は、12回にわたる約半日間の有料オンラインセミナーを予定しています。各分野の第一人者による最新の先端技術の紹介に加えて、企業での研究開発事例など実務家にとっても有益な情報を提供します。セミナーは全12回を一括して聴講することも、関心のある回のみを単体で聴講することも可能です。情報技術の未来に興味を持つ方々にとって、このセミナーは貴重な機会となるでしょう。※連続セミナー2024の参加費には、[配布資料、ライブ配信視聴、アーカイブ配信視聴]のサービスが含まれております。
プログラム
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〔第1回〕6月11日(火)13:00~16:10「量子情報科学への招待(1)量子コンピュータの実現と可能性」
〔コーディネータ〕
嶋田 義皓(国立研究開発法人科学技術振興機構)
量子コンピュータの実現に向けたハードウェアとソフトウェアの最新の研究開発に焦点を当て、最新情報を提供します。また、今後5年~10年で実現が見込める技術革新についても詳しく掘り下げます。 -
〔第2回〕6月19日(水)13:00~16:10「量子情報科学への招待(2)量子インターネットの現在地と未来」
〔コーディネータ〕
嶋田 義皓(国立研究開発法人科学技術振興機構)
量子インターネットの展望を概観し、実用化への大きな期待と現在の技術的課題を解き明かします。量子通信における最新の技術チャレンジや、セキュリティ、暗号化といった分野での応用可能性を紹介します。 -
〔第3回〕7月3日(水) 13:00~16:40「産業界での生成AI開発/活用」
〔コーディネータ〕
田島 玲(LINEヤフー株式会社)
本セミナーでは、国内の主要企業の生成AIに関連する取り組み事例を共有し、生成AIの社会実装の展望を議論する。 -
〔第4回〕8月7日(水) 13:00~16:00「次世代AIモデルに向けた研究開発動向」
〔コーディネータ〕
福島 俊一(国立研究開発法人科学技術振興機構)
本セッションでは、そのメカニズムを解明することや、人間の知能との違いと、そこから得られる知見を生かすことで、現在のAIモデルの問題克服や新たなAI発展を探る取り組みを紹介します。 -
〔第5回〕9月2日(月) 9:00~12:00 「AIセキュリティ:AIを攻撃から守る/AIを使った攻撃に備える」
〔コーディネータ〕
大塚 玲(情報セキュリティ大学院大学)
AIの発展が著しい一方、新たな脆弱性が生じており、AIを攻撃から守るための新たな技術開発が必要になっています。また、AIを使うことで攻撃が高度化し、かつ、生成AIを用いたフェイク生成が人への攻撃に使われる問題も深刻化しており、対策が強く求められています。 -
〔第6回〕9月19日(木) 9:00~12:00 「AIガバナンスとAI品質マネジメント:拡大するAIリスクへの対策」
〔コーディネータ〕
大塚 玲(情報セキュリティ大学院大学)
AIガバナンス政策、AI品質マネジメント技術、AIアライメント問題という3つの切り口から、最新動向や課題を紹介いただきます。 -
〔第7回〕10月9日(水) 13:00~ 15:30「メタバース① 〜仮想空間を活用した身体・知覚・認知の拡張〜」
〔コーディネータ〕
持丸 正明(国立研究開発法人産業技術総合研究所)
メタバースと人間拡張にフォーカスし、メタバース空間を活用して身体や認知を拡張する研究を紹介する。 -
〔第8回〕10月25日(金) 13:00~ 15:30「メタバース② 〜仮想空間の価値を実空間に環流するインターバース〜」
〔コーディネータ〕
持丸 正明(国立研究開発法人産業技術総合研究所)
インターバースとバーチャルエコノミーにフォーカスする。インターバースはメタバースと実空間(ユニバース)を相互に繋ぐ技術を指し、メタバースで拡張した価値を実空間に環流することで新しい市場(バーチャルエコノミー)の拡大を目指すものである。 -
〔第9回〕11月1日(金)9:30~11:40「公平な資源配分問題から見るマーケットデザイン:機械学習とオンライン学習の観点から」
〔コーディネータ〕
岩崎 敦(国立大学法人電気通信大学)
マーケットデザインに関連する最近のトレンドとして、機械学習の公平性および公平な資源配分を実現するオンライン学習を紹介します。 -
〔第10回〕11月18日(月)9:00~12:20「自動運転技術と展開 」
〔コーディネータ〕
清原 良三 (学校法人幾徳学園 神奈川工科大学)
戦略的イノベーション技術として自動運転の最先端の技術開発,社会に出す際の試験環境に関して紹介するとともに,公共交通機関に投入された場合のインパクトに関してMaaSという観点からの紹介と,世界の事例の紹介をすることで,自動運転に関して論じる. -
〔第11回〕12月6日(金)14:20~17:05 「都市はWell-beingと持続可能性の両立を追い求める」
〔コーディネータ〕
鍛 忠司(株式会社日立製作所)
スーパーシティやデジタル田園都市構想に代表されるように都市が抱える様々な問題をデジタル技術によって解決を図る取組が国内外で進められている。都市の中に張り巡らされたセンサ網からデータを取得・分析し、都市サービスをカスタマイズすることの本質的な挑戦は「人間中心」と「持続可能性」の追及にある。本セミナーでは、都市のデジタル化におけるグローバルトレンド、Well-being/持続可能性の取り組みについて紹介する。 -
〔第12回〕12月20日(金)13:00~16:00「知能化した情報環境における共生インタラクションの未来」
〔コーディネータ〕
間瀬健二(名古屋大学)
AI、ロボット、メタバース、情報システムを初めとする環境知能と、インタラクション技術によって様々な認知・判断・行動能力が拡張された人間とが共存する未来社会をデザインし構築することを念頭に実施してきたJST CREST「人間と情報環境の共生インタラクション基盤技術の創出と展開」領域の研究成果から、未来の共棲社会の課題解決にむけた最新科学技術の取組と成果についてご紹介します。