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2023/11/17 HAMAMATSU異分野交流会を開催しました

2024/01/25

【浜松光宣言10周年記念】
これからの光の尖端都市HAMAMATSUを共に考える
4機関の若手研究者、学生による異分野交流会を開催

 

 「これからの光の尖端都市HAMAMATSU」を共に考えよう———静岡大学、浜松医科大学、光産業創成大学院大学、浜松ホトニクス株式会社(以下、4機関)の若手研究者による異分野交流会を2023年11月17日(金)にアクトシティ浜松研修交流センター6階において開催しました。本イベントは、浜松光宣言2013が調印されてから10周年となることを記念して企画されたものです。

  本イベントは第一部:4機関の様々な分野(光技術以外の専門家含む)の若手研究者によるパネルディスカッション、第二部:参加者交流会の二部制で行いました。当日は、4機関の関係者の他に、経済産業省関東経済産業局、静岡県、浜松市、金融関係者、スタートアップ関係者も招待し、約100名が集まりました。パネルディスカッションのテーマは「10年後、浜松が光の都市として世界から注目され、選ばれるためにはどうしたらよいと思いますか?」です。軽妙な司会により、パネリストだけではなく会場全体を巻き込んで意見が飛び交い、ときに笑いありのディスカッションとなりました。

  議論は主に以下の2つの分野にわかれました。いずれの議論でも、積極的な意見交換が行われました。

 

【浜松が光の都市であることを一般市民にどのように認知してもらうか?】
【教育現場を含め、次世代にどのようにわかりやすく光技術を伝えるか?】
●浜松が光の都市であることは、光産業の関連先だけの認知に留まっている可能性がある。新たに調印された光宣言2023で述べられているように「文化」にまで切り込むのであれば,一般市民が光に関わりやすいイベントや取り組みも必要ではないか。
●日常歩いているだけで、光の街だと自然に認識できる環境が理想的である。例えば,お城にプロジェクションマッピングを行ったり、光に関するモニュメントや技術の展示を行ったりすると自然と人々が集まってくる。こういった市民に向けたプロモーションも一案である。
●医療は、わざわざ見えない波長の光を用いている。市民向けには目に見える波長を使ったアピールができると伝わりやすいかもしれない。
●自動車、音楽は手に取りやすいところにある。一方、光は目に見えないし、実は生活必需品だがなかなか表に出てこない。定期的に小学生に光技術について聞いてもらう取り組みがあってもよいかもしれない。
●小学生向けに、20年後の光のエンジニアを育成するイベントがあってもよいかもしれない。
●フォトンフェア2023(浜松ホトニクスが5年に1回開催する光の総合展示会で、本イベントと併催)に参加して光技術が対象とする分野の幅広さを知った。光科学、光産業ってこうなんだ、と一般市民が理解するチャンスがもっとあればよい。

【浜松でどのように光分野の研究を強化していくか?】
●一口に光といっても分野が広いので、どの分野に注力するのか目利きが必要になる。
●世界の真似をするのではなく、浜松の特徴をのばしていくことが大事。例えば、やらまいか精神=規模は小さくてもいいので、若手が挑戦できる土壌作りなど。
●若い頃に築いた関係性は一生続くこともある。若い頃に苦楽を共にする環境をいかに浜松でつくるか?若手が一緒に働いていい経験をできるイベントがあるといいかもしれない。
●待っているだけでは世界から人材は来ない。4機関がもつ海外とのコネクションや人脈を生かしたい。海外では、すでに浜松=光のまちとして認知されている。ただ、定住となるとまだギャップがあるように思う。
●教育の話も出ていたが,産業集積のためには都市環境も大切。高度な人材ほど就職先を選択できるので、住みやすく魅力的な環境は重要になる。
●4機関で自由に出入りし、ディスカッションする場や機会がほしい。

 パネルディカッションの最後は、浜松ホトニクス(株)晝馬明会長より「私たちは光科学技術研究振興財団でiSAP(International Symposium on Advanced Photonics)という取り組みを行っています。そこでは、国内外のトップ研究者たちがお弟子さんの若い研究者と共にこの浜松へやって来て、最先端の光技術や研究について議論しています。このように若い研究者同士もコミュニケーションして次世代の人間関係を築いていくことが非常に大切だと考えています。その上で、今後の浜松光宣言をどうしていくのかを考えると、皆さんのような若い世代が今回のように集まって何かを話し合っていく、これが一番基盤になるのではと思います。」と挨拶をいただきました。

 本イベントに参加された多くの方々が日頃はお付き合いがないような分野や世代を超えたコミュニケーションを図り、新たな人間関係を構築していくことの重要性について改めて認識されたことと思います。これからも若い世代で「光の尖端都市HAMAMATSU」の実現に資する取り組みを続けていきたいと考えています。

 

パネリスト:
静岡大学 学術院 情報学領域 情報学部 情報社会学科 秋元 菜摘 先生
静岡大学 学術院工学領域 電気電子工学系列 大多 哲史 先生
浜松医科大学 医学部 医学科 医生理学講座 本藏 直樹 先生
浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター フォトニクス医学研究部
                       生体計測工学研究室 田村 和輝 先生
光産業創成大学院大学 光産業創成研究科 光産業創成専攻  
                      光情報・システム分野 林 寧生 先生(幹事兼任)
浜松いわた信用金庫 ソリューション支援部 新産業創造室 石井 彬史 様
浜松ホトニクス(株)中央研究所第3研究室・主幹PRJ 渡辺 向陽 様
浜松ホトニクス(株)中央研究所企画部・第9研究室 鈴木 真澄 様

ファシリテーター:
(公財)浜松地域イノベーション推進機構 フォトンバレーセンター 宮下 真紀子 様
浜松ホトニクス(株)中央研究所渉外部技術管理グループ 大竹 良幸 様(幹事兼任)

幹事(準備・運営):
静岡大学 イノベーション社会連携推進機構 産学連携推進部門 安池 雅之 先生
浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター フォトニクス医学研究部
                     生体計測工学研究室 大川 晋平 先生
浜松医科大学 光尖端医学教育研究センター フォトニクス医学研究部 
                     光生体医工学講座 長島 優 先生
光産業創成大学院大学 事務局/主幹 淺井 克彰 様
浜松ホトニクス(株)中央研究所企画部 稲田 充代 様、藤田 祐輝 様、東城 司 様

 

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第一部:パネルディスカッション会場の様子

 

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 第一部の各パネリスト、若手研究者、学生等及びファシリテーター 

 

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第二部:参加者交流会の様子

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集結した4機関の若手研究者、学生たち

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