商品説明
土屋 博編著
判型: 四六 上製
頁数: 248
ISBN: 978-4-8329-3181-7
Cコード: C3014
発行日: 1993-09-25
●本書の特徴
宗教学を形づくり成立させている「裾野」を,聖俗二分法という仕掛けを用いて浮び上がらせるとともに,今日の「宗教現象」「宗教問題」を分析・究明する道筋を解きほぐさんとする,新進・気鋭の研究者による意欲作.
●目次
序 論 聖俗問題と宗教学の可能性………土屋 博
1 宗教学への旅立ち
2 既存の領域のはざまをぬって
3 宗教現象の最大公約数を求めて
第1部 思想史における聖なるもの
第1章 歴史意識と宗教………大道敏子
1 歴史意識の覚醒——古代
2 歴史意識の変容——中世
3 歴史意識の転換——近代
第2章 社会思想と宗教………宇都宮輝夫
1 はじめに——社会思想における宗教
2 産業社会の危機と宗教——サン=シモン
3 合理化と多元化を前にして——デュルケム
第3章 科学思想と宗教………今井道夫
1 科学の宗教批判・宗教の科学批判
2 19世紀後半以降における科学と宗教——霊魂をめぐって
3 現代における科学思想と宗教
第2部 現代世俗社会における聖なるもの
第4章 言葉と宗教………佐々木 啓
1 宗教の言葉
2 福音書の言葉の研究
3 言葉・宗教・歴史
第5章 世俗社会と宗教………櫻井義秀
1 世俗化概念の社会的背景
2 世俗化論の再聖化
3 世俗化論の世俗化
4 現代社会における「聖」なるもの
第6章 医療と宗教………澤田愛子
1 医療の現在
2 医療における「癒し」と宗教
3 各宗教に見る癒しの機能
4 今後の展望
あとがき
人名索引
●著者紹介
土屋 博
1938年生れ
1967年 北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得
現 在 北海道大学文学部教授(宗教学)
主 著 『牧会書簡』『聖書のなかのマリア』
大道 敏子
1959年生れ
1991年 北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得
現 在 北海道大学文学部助手(宗教学)
主論文 「罪の概念:アベラール『倫理学』の場合」
「書簡集のなかのエロイーズ」
宇都宮 輝夫
1950年生れ
1976年 北海道大学大学院文学研究科博士課程中退
現 在 北海道大学文学部助教授(宗教学)
主 著 『生と死の宗教社会学』「現象学的社会学とのその宗教論」
今井 道夫
1944年生れ
1974年 北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得
現 在 札幌医科大学医学部助教授(哲学)
主 著 『バイオエシックス入門』(編著)「マッハとフロイト」
佐々木 啓
1959年生れ
1985年 北海道大学大学院文学研究科博士課程中退
現 在 弘前学院大学専任講師(宗教学、キリスト教学)
主論文 「ヨハネ福音書におけるοτιの問題」
「ヨハネ福音書におけるいくつかの文体的特徴の統合の試み」
櫻井 義秀
1961年生れ
1987年 北海道大学大学院文学研究科博士課程中退
現 在 北海道大学文学部専任講師(社会学)
主論文 「家と祖先崇拝」「家族における互酬性の規範と死者供養」
澤田 愛子
1979年 上智大学大学院哲学研究科修士課程修了
1981年 千葉大学大学院看護学研究科修士課程修了
現 在 富山医科薬科大学医学部看護学科教授(看護学、生命倫理)
主 著 『生と死の教育』(共著)『バイオエシックス入門』(共著)