令和6年11月13日、筑波大学附属病院けやきプラザにおいて、「2024年度世界糖尿病デー」イベントを開催しました。 国連が定めた”世界糖尿病デー” World Diabetes Day(ワールド ダイアベティス デイ)に合わせて、筑波大学附属病院でも糖尿病に関する正しい知識をもってもらい、糖尿病の予防や治療継続の重要性について少しでも理解を深めていただくことを目的に「血糖マネジメントは健康への架け橋」というテーマで企画したものです。
イベントでは、糖尿病の指標であるHbA1cや血糖値の測定、脂肪や筋肉量がわかる体組成測定のほか、糖尿病の専門医や看護師、薬剤師に無料で相談するコーナーを設けました。また、運動機能が低下し要介護状態につながりうるロコモティブシンドロームをチェックするコーナーや、管理栄養士によるレシピ作成・栄養相談、歯科衛生士による口腔ケアの紹介、インスリンデモ機を用いた注射手技体験、バーチャルリアリティー(VR)を活用した糖尿病網膜症の体験など、糖尿病の診断から治療、そして合併症に至るまでを幅広く学ぶことができるコンテンツを多数、ご用意しました。 実際にイベントで体験した方は、「体組成測定は、普通はお金がかかったり、なかなか測定できる場所がないのでとても貴重だった。肥満評価だけでなく、筋肉バランスやミネラル量も見られてよかった」「ロコモ度テストは、簡単そうに見えて案外難しかった。運動も効果的と聞いたので気軽な運動からやってみようと思った」「薬剤師コーナーで、インスリンは元は豚から作られたことや、遺伝子工学が発達して大量生産できるようになって今のインスリンの治療になったという話が面白かった。展示物も丁寧でわかりやすい」と話していました。
イベントに関しては、日本経済新聞やNHK首都圏ネットワーク、茨城放送から取材もお受けしました。筑波大学附属病院 浅見暁子管理栄養士からは糖尿病を予防する食事について、加藤秀典理学療法士からはスクワットなどの効果的な運動方法について取材に応えました。また、内分泌代謝・糖尿病内科 松田高明病院講師はインタビューで「自覚症状がなくても糖尿病を発症している可能性もあります。初期の段階であれば、食事・運動療法でコントロールできたり、ある程度血糖が高めだとお薬が必要な場合もあったりするので、早期発見・早期治療が重要です。発症の有無に関わらず、基本的な食事療法・運動療法が共通して効果的な対策になります。ぜひ世界糖尿病デーのようなイベントを通じて、ライフスタイルを見直して健康な生活を送っていただければと思います」と話しました。
HbA1cや血糖の測定
バーチャルリアリティを使った糖尿病網膜症体験 体組成(脂肪や筋肉量)の測定
薬剤師によるインスリン説明
左から歯科衛生士・看護師・管理栄養士による相談コーナー
ロコモ度テスト 左から立ち上がりテスト、2ステップテスト
取材に応じる松田病院講師(左から茨城放送、NHK) 理学療法士による効果的な運動方法
イベント時のプレゼント 展示物 イベントスタッフの集合写真