高齢の親が一人で暮らしていると、「元気に過ごしているのか」「ちゃんとご飯を食べているのか」と気になるものです。
高齢者の多くは健康面でのリスクを抱えているため、見守りサービスを活用することは、家族にとって大きな助けとなります。
この記事では、高齢者の一人暮らしをサポートしてくれる見守りサービスの特徴や選ぶときのポイント、費用の目安などを解説します。
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高齢者の一人暮らしで抱えやすいリスク
日本は超高齢社会といわれ、一人暮らしの高齢者世帯にも増加傾向が見られます。まず、日本の高齢化の現状と、一人暮らしの高齢者が暮らしの中で抱えやすいリスクについて解説します。
日本の高齢化率は29.0%
内閣府が公表している2023年版「高齢社会白書」によれば、65歳以上の人口は3,624万人となっており、高齢化率は29.0%です。65歳以上のうち、65~74歳は1,687万人、75歳以上は1,936万人にのぼります。
65歳以上の一人暮らしの割合も増加傾向にあり、2020年にはそれぞれの人口に占める割合は男性で15.0%、女性で22.1%。1980年には男性4.3%、女性11.2%であったことから、いかに増えているかが分かります。
病気やケガ、認知症、孤独死などのリスク
一人暮らしの高齢者は、日常生活においてさまざまなリスクを抱えています。
加齢とともに病気やケガ、認知症などのリスクが上がり、今まで健康だった人が転倒などのケガをきっかけに、衰えたり寝たきりになったりすることも珍しくありません。
誰にも看取られずに亡くなる孤独死のリスクも抱えています。近くに頼れる親族がいれば、時折様子を確認できますが、遠方に住んでいる場合にはそうはいきません。
また、一人暮らしの高齢者を狙った詐欺などの犯罪に巻き込まれてしまうリスクもあります。加齢とともに判断能力が低下することで、詐欺被害に遭う可能性は高くなる傾向が見られます。
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一人暮らしのリスクを軽減できる見守りサービスとは?
一人暮らしの高齢者が抱える暮らしのリスクを軽減するために、見守りサービスを利用してみるのもひとつの方法です。
見守りサービスには、「センサー型」「通報型」「対話型」「カメラ型」などがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
センサー型
センサー型の見守りサービスは、自宅にセンサー機器を設置して安否確認を行うサービスのことです。
赤外線センサーやマットセンサーなどさまざまな種類があり、人の動きや家電製品の使用状況などから見守ります。
介護保険の福祉用具としてレンタルでき、費用は介護保険の負担割合が1割の方の場合、月額600〜800円ほどから利用可能です。
通報型
通報型の見守りサービスは、緊急時に通報ボタンを押すことで警備員などと連絡を取ることができ、必要に応じて駆けつけてもらえるサービスです。
介護保険では、転倒などの緊急時に、介護士や看護師に駆けつけてもらえるサービスもあります。
月額費用はサービス内容によって異なるため、詳しくはケアマネジャーに確認してみましょう。
通報型は持病などで体調が変化しやすい方に向いていますが、サービスを利用する場合、介護保険で要介護1以上の方が対象となっています。
対話型
対話型の見守りサービスは、定期的な自宅訪問や電話で安否確認を行ってくれるサービスです。
介護保険では、定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービスに該当し、食事や排せつなどの介助をしてもらえる24時間対応のサービスもあります。
費用は利用するサービス内容や介護度によって異なりますが、介護保険の負担割合が1割の方の場合、月額6,000円〜3万円程度の定額制となっています。
また、行政機関が行っている安否確認サービスや、民生委員による定期的な訪問なども利用できます。
お弁当や乳製品などを配達するときに安否確認を行ってくれるサービスもあるので、状況に応じて必要なサービスを選びましょう。
カメラ型
カメラ型の見守りサービスとは、リアルタイムで安否確認や声かけができるサービスです。介護保険では認知症の方向けの見守りカメラをレンタルでき、介護保険が1割負担であれば月額2,000円程度です。
カメラ端末を設置して家族が見守るタイプと、見守りサービスがセットになっているタイプの2種類あります。
ただし、カメラ型はプライバシーへの配慮が難しくなるので、利用者本人の意思を確認してから導入しましょう。
ほかのサービスと組み合わせて、見守りサービスを考えてみよう
見守りサービスを単体で利用することもできますが、ほかのサービスと組み合わせて利用すると、より安心感の高い見守りができるようになります。
どのようなサービスと組み合わせられるのかを見ていきましょう。
各自治体の見守りネットワークなどを活用する
自治体のサービスとして、高齢者の見守りをボランティアで行っている場合があります。
必要なサービスをすべて民間企業から受けようとすると、費用面で負担を感じることがあるので、無料で利用できる自治体のサービスも活用してみましょう。
サービス内容は地域によって異なるため、自治体の相談窓口や民生委員などに問合せて確認しましょう。
デイサービスや訪問介護を利用する
デイサービスや訪問介護を利用すると、見守りだけでなくほかのケアも行ってもらえます。
食事や入浴といった日常生活の支援だけでなく、グループホームなどで行われているイベントに参加することで、定期的に人とつながる機会をつくれ、孤立を防ぐことにも役立ちます。
また、訪問介護なら、介護に精通したスタッフが対応してくれるため、体調の些細な変化に気づいてもらいやすくなり安心です。
お弁当の宅配サービスなどを活用する
お弁当や乳製品などの受け渡し時に、安否確認を行ってくれるサービスがあります。会社によっては、配達の予定がない日でも安否確認だけを行ってくれる場合があるので、相談してみましょう。
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見守りサービスを選ぶときのポイント
見守りサービスといっても内容や費用はさまざまなので、生活状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。
また、心配だからといって家族が一方的にサービスの利用を決めてしまうのではなく、利用者本人の意向を尊重する姿勢を大事にしましょう。
カメラなどの端末を設置するときは、高齢者でも操作がしやすい簡単なものを選ぶと安心です。
初めて見守りサービスを利用するときには、分からない点が多いものです。悩んだときには遠慮せず、相談窓口で専門家に相談しましょう。
安心して暮らせる住まいをライフステージに応じて見つけてみよう
高齢者が安心して一人暮らしをするには、住まい選びも大事なポイントになります。日々の暮らしにおける不安を少しでも解消できる物件であれば、落ち着いた気持ちで毎日暮らせるはずです。
LIFULL HOME’Sでは、高齢者向けやバリアフリー化された賃貸物件を探すことができます。周辺環境なども踏まえて、生活状況に合わせた物件を見つけましょう。
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記事のおさらい
高齢者向けの見守りサービスは、どのようなものがある?
見守りサービスには、センサー型や通報型、対話型、カメラ型など、さまざまな種類があります。サービスの内容や利用料金はそれぞれ異なるため、生活状況や目的に応じて選ぶことが大切です。
見守りサービスを選ぶときのポイントは?
見守りサービスを利用するときは、利用者本人の意向を尊重し、心理的な負担が少ないものを選びましょう。専門家のアドバイスを得ながら、必要なサービスを検討していくことが大事です。
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