物件に求める条件は人によってさまざまです。階数に関する条件は、主に1階と2階以上に分かれており、1階の部屋は「虫が出やすい」などのデメリットが気になりやすいポイントとされています。

今回はアパート1階に住むうえで押さえておきたい害虫対策や、虫が出にくい物件の選び方について解説します。
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アパートの1階

 

アパートの1階は、それ以外の階数と比べてデメリットが多いといったイメージを抱かれがちです。しかし、実際にどのような特徴を持っているのかは詳しく知らないという人もいるでしょう。

 

ここではまず、1階のメリット・デメリットについて具体的に紹介します。

  • 家賃が上階よりも安い
  • 荷物の搬入や引越しがラク
  • 下の階を気にせずに生活できる

アパートの1階は、同じ物件内であっても上階の部屋と比べて家賃が安く設定されていることが多いのです。物件によっては5,000円近くの差があることもあり、家賃を抑えて住みたい人には有力な選択肢になるといえます。

 

また、荷物の搬入や移動の負担が軽減される点も1階の魅力です。エレベーターや階段を使わずに行き来できるため、引越しや日々の買い物など、便利だと感じられる場面は意外に少なくありません。

 

さらに、メリットとしては、階下への足音を気にせずに生活できる点が挙げられます。特に家の中で走り回ってしまうような小さな子どものいる世帯では、騒音トラブルを予防できる点が大きなメリットとなります。

  • 防犯性やプライバシーが気になる
  • 湿気の影響を受けやすい
  • 虫が出やすい

1階のデメリットとしては、防犯性が気になりやすい点が挙げられます。ほかの階と比べて外からの侵入が容易である点から、特に女性の一人暮らしでは心配だと感じられる部分もあります。

 

物件の間取りによっては、通りから部屋の中や洗濯物が見えてしまうこともあり、そうした点も1階が避けられやすい理由のひとつです。また、1階は日当たりに恵まれないことや地面の影響を受けやすい点から、どうしても湿気がこもりやすい面もあります。

 

そして、やはり1階は上階と比べて虫が出やすく、防虫対策が必要となる場合が少なくありません。特に、アリやムカデといったはって移動する虫との遭遇リスクが高まる点は、1階のデメリットだといえます。

公園

 

アパートの1階に虫が出やすいのは事実であるものの、すべての物件で同じように悩まされるというわけではありません。立地や建物のつくりによって、虫との遭遇リスクには差が生まれるのです。

 

ここでは、虫が出にくい物件の特徴を3つのポイントに分けて具体的に見ていきましょう。

 

害虫の発生リスクは、周辺の立地によって異なります。たとえば、周囲にエサ場となるような商業施設や飲食店がある物件では、どうしても虫が発生しやすくなってしまいます。

 

また、自然豊かな公園や水場が近くにある立地にも注意が必要です。噴水がそばにある物件では夏場に蚊が発生しやすくなるなど、虫が発生しやすい環境である場合があるのです。

 

そのため、立地に関しては、「周辺に食品を扱う店舗がない」「虫が発生しやすい環境がない」といったポイントをチェックしておきましょう。

 

建物のつくりに関しては「日当たりと風通し」「構造の種類」「ドアポストの有無」が重要なポイントとなります。

 

虫は湿気の多いジメジメとした環境を好むため、日当たりと風通しの良い物件を選ぶことで、発生リスクをある程度抑えられるのです。

 

物件の構造については、壁に隙間ができやすい木造よりも、気密性の高い鉄筋コンクリート造のほうが虫も出にくいとされています。

 

しかし、せっかく隙間のない物件を選んでも、小さな虫であればドアポストから侵入されてしまうことがあります。そのため、ドアポストのある物件では、隙間をふさいで使うといいでしょう。

 

一般的には、築年数の経過した物件よりも、新築・築浅の物件のほうが虫は出にくいとされています。それは、経年劣化によって、建物に隙間が発生している可能性が高いためです。

 

しかし、築年数が経過しているからといって、一概に虫の侵入リスクが高いといえるわけではありません。リフォームやリノベーションによって設備が一新されていれば、築浅の物件と同程度にまで抑えられるケースもあります。

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玄関

 

1階に住むうえでは、害虫の侵入経路を把握したうえで、きちんと対策を行うことが大切です。ここでは、害虫の主な侵入経路について解説していきます。

 

玄関やドアポストは、害虫の侵入経路のひとつとなります。特にドアに隙間があると、ゴキブリなどの大きめの害虫も簡単に入り込めてしまうため、発見したときにはすぐにふさぐように心がけましょう。

 

1階の場合は、ほかの階数よりもベランダから虫が入ってくるリスクが高くなります。窓とサッシの間に隙間ができていたり、網戸の一部が破れていたりすると、そこから簡単に侵入されてしまうのです。

 

特に、近隣の住人がベランダにゴミを放置している場合は、害虫の発生源になりやすいため注意が必要となります。隙間をふさぐとともに、必要に応じて設置型のベイト剤を利用するのもひとつの方法です。

 

ゴキブリなどの害虫は、水場や湿気の多い場所から侵入してくるケースがあるため、排水口は特に注意すべきポイントとなります。キッチンやお風呂では、網目の細かいゴミ受けを利用して、排水管からの侵入を防ぎましょう。

 

また、排水口が汚れていると、害虫の侵入リスクが高まってしまいます。パイプクリーナ―などを使って、こまめに掃除を行うことが大切です。

 

エアコンなどの通気口に対しては、小さな虫の侵入を防ぐために「虫よけフィルター」が便利です。100円ショップなどでも販売されているので、気になるようであれば取りつけておきましょう。

家のチェックをする

 

1階の物件に住む場合は、家具を運び入れる入居前の段階から防虫対策を意識しておくことが大切です。ここでは、入居前にすべきこととして、具体的な方法を紹介していきます。

 

家具を運び入れる前の段階で、燻煙(くんえん)・燻蒸(くんじょう)タイプの殺虫剤をたいておくと、見えないところに潜んでいた害虫も駆除することができます。

 

特に、入居前にしばらく誰も住んでいなかった部屋では、虫の卵が産み付けられているケースもあるため、卵にも効果のあるものを選ぶことがポイントです。

 

ただ、製品によっては火災報知器が反応することもあるため、事前に説明書を細かく読んで使用しましょう。

 

物件の引き渡しが行われたら、できるだけ早い段階で侵入経路となりそうな部分をチェックしておきましょう。そのうえで、網戸の破れや床の隙間などがあれば、すぐに管理会社に連絡を入れ、補修をしてもらうことが大切です。

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換気する

 

虫の侵入リスクを抑えるためには、実際に入居してからも、日常生活のなかでいくつか気をつけておくべきことがあります。

 

日常生活においては、こまめに掃除を行い、清潔な状態を保っておくことが基本となります。特に、生ごみをそのままにしておくと、ハエやゴキブリなどの害虫をおびき寄せる原因となってしまいます。

 

ふたつきのゴミ箱を利用したり、ゴミ袋を二重にしたりして、なるべくニオイが発生しないように心がけましょう。

 

1階は日当たりに恵まれず、どうしても湿気がこもりやすくなってしまいます。室内の湿度が高くなる前に、こまめな換気を意識しておきましょう。

 

ダンボールには小さな幼虫や卵が産みつけられていることもあり、虫が発生しやすい環境となります。暖かく人目につかない点から、格好のすみかとなってしまう面もあるため、できるだけ早い段階で処理しましょう。

 

虫の種類によっては、特定の植物を苦手としているものもあります。たとえば、ゴキブリはミントやハッカなどの香りを嫌うため、ベランダや玄関まわりに置いておくと効果がある場合もあります。

 

防虫効果があるのはもちろん、見た目と香りを楽しめるといったメリットもあるため、部屋のなかで育てられる植物を購入してみるのもいいでしょう。

アパートの1階

 

  • 1階は家賃が割安、階下を気にせず生活できるといったメリットがある
  • 一方で、防犯性やプライバシーが気になる、虫が出やすいなどのデメリットもある
  • 立地、建物のつくり、築年数などから虫が出にくい物件の特徴を押さえておく
  • 侵入経路となりそうな箇所を発見して、あらかじめふさいでおくことが重要
  • 入居前と入居後のそれぞれにおいて防虫対策を行うことが大切
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更新日: / 公開日:2021.03.03