趣味でギターを始めてみたいと思っても、賃貸のアパートやマンションに住む人にとっては、音の問題があり、少しハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
しかし、住まいの条件によっては、自分の部屋でギターの練習を始めることも可能です。
今回は、ギターを買う前に確かめておきたいポイントと、効果的な防音や収納の方法について見ていきましょう。
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ギターを買う前に確認すべきポイント
部屋でギターを弾くためには、まず住んでいる物件で楽器の演奏が認められているかどうかをチェックする必要があります。
許可がとれない物件で演奏を行えば、思いもよらないトラブルに発展してしまうこともあるため注意が必要です。
ギターを弾いてもいい物件と禁止されている物件
物件には、「楽器可」の部屋と「楽器相談可」の部屋、そして「楽器不可」の部屋があります。
このうち、楽器の演奏が認められているのは、楽器可と楽器相談可の物件だけです。楽器不可の物件では、原則として楽器の演奏は許可されていません。
そのため、まずは自身の住まいがどの条件に当てはまるのかを確認する必要があります。
演奏可能時間などの条件を聞いておく
また、楽器可や楽器相談可の物件でも、大家さんや不動産管理会社に演奏可能時間などの条件を聞いておくことが大切です。
ギターの種類によって防音方法は異なる
アコースティックギターとエレキギターの基本的な違いと、それぞれの防音方法について解説します。
ギターの種類別の特徴
アンプを通さなくても大きな音が出るアコースティックギター
アコースティックギターは、弦の振動をギター本体や胴体の空洞に伝えて音を出す楽器です。
ギター単体で大きな音が鳴り、電源をつながなくても演奏できるのが特徴で、車や公園といったコンセントのない場所でも練習ができます。
電気信号を使って音を出すエレキギター
エレキギターは、正式には「エレクトリック・ギター」と呼ばれ、電気信号をアンプやスピーカーに送ることで音を出す楽器です。
エフェクターを使って音色を変えたり、アンプなどの機器につなげて音量を調節したりできることも大きな特徴です。
アンプの音量をしぼれば、テレビよりも小さな音で演奏できるため、騒音を気にせず自宅練習が行えます。
効果的な防音方法
アコースティックギターは本体そのものが共鳴してしまうため、通常の演奏であっても大きな音が出やすくなります。そのため、市販のカバーで胴体部のサウンドホールをふさいで、防音対策を行うことが大切です。
胴体の共鳴をきちんと抑えられるのであれば、カバーを段ボールやタオルなどで自作してみてもいいでしょう。
また、ゴム製でできたサイレントピックを使ったり、弦に専用のスポンジを挟み込んだりすることでも防音効果が得られます。
一方で、エレキギターは、機器に接続しなければとても小さな音で練習できる楽器です。どうしても音量が物足りないと感じれば、ヘッドホンをアンプにつなぐことで十分な音量で演奏できます。
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ギターの保管や収納の際に気をつけるべき点
ギターはピアノやドラムと比べてそれほど大きくない楽器とはいえ、使っていないときにはそれなりに場所をとってしまうものです。
きちんと管理できなければ品質が劣化してしまう可能性もあるので、長持ちさせるためにも正しい収納と保管の知識を身につけておきましょう。
簡単にできるお手入れのコツと収納の注意点を解説していきます。
月1回はやろう! ギターのお手入れ方法
ギターのメンテナンスを行う部分は、ボディとネック、弦の3ヶ所です。
ギターを置いている楽器店では、メンテナンス用品も取扱っていることが多いので、購入の際に店員さんにやり方を教わったり、どんな商品があるのか目を通したりしておきましょう。
ボディはクロスに専用の洗剤をなじませ、傷がつかないように優しく拭き上げることが大切です。定期的にホコリを拭き取っておけば、見た目の美しさを保つとともに、木の劣化を防ぐことができます。
ネックは湿度によって歪みやすい部分であり、特に注意が必要なポイントなので、ボディと同じ洗剤を使うのは避けましょう。専用のオイル使ってクロスで拭き取り、湿度の影響から守ることが重要です。
弦は指が触れることが多い部分なので、汗や手の脂をていねいに拭き取りましょう。一度緩めた状態にして、クロスと専用のクリーナーで拭き取り、さびているようであれば新しいものと交換する必要があります。
最適なギターの保管方法
ギターはそのまま自立できないものがほとんどなので、壁に立てかけるだけではどうしても不安定になってしまいます。部屋にスペースの余裕があるならギタースタンドを利用しましょう。
しばらく使わない場合には、ケースを利用するのも1つの方法です。ソフトケースとハードケースの2種類があり、ソフトケースは軽い分衝撃に弱く、ハードケースは重いけれどつくりがしっかりしているという特徴を備えています。
また、十分なスペースがなければ、ギターを掛けられるギターハンガーを使うのもおすすめです。
壁に穴を開けないタイプのものを使用すれば賃貸物件でも使用でき、インテリアとして楽しむこともできるので、部屋の内装に合わせて検討してみるといいでしょう。
湿度はギターの大敵…正しい収納方法
保管においては、湿度を考慮することがとても大切となります。アコースティックギターもエレキギターも木材でつくられている部分が多いため、湿度の影響によって材質が劣化してしまう恐れがあるのです。
特に、乾燥しているとボディがひび割れを起こしたり、音の高さが変化したりすることがあります。
ギター保管に適した湿度は40~50%といわれており、加湿器や除湿器などを使用して湿度変化には注意を払いましょう。
また、保管の際には外気の影響を受けにくいハードケースに入れ、楽器店やネットショップで販売されている湿度調整剤を使えば、ケース内の湿度を一定に保つことができます。
水回りに近い収納場所は要注意
湿気対策として、水回りが近いところに保管しないことも大切です。クローゼットに収納するときには、部屋の間取りを確かめておきましょう。
裏が浴室になっている場合には、湿気が壁を伝ってしまうこともあるので、収納場所としてあまり適していません。
長期的に保管するならトランクルームも1つの方法
しばらくギターを弾く予定がないときには、保管場所としてトランクルームを利用する方法もあります。
借りるスペースによって値段が異なるため、ギターだけならロッカールームサイズのものを選ぶことで費用を抑えることが可能です。
部屋の収納スペースを使わずに済むため、便利な保管方法ではあるものの、前述した湿度に加え、温度の変化にも注意が必要です。
空調設備が整っている場所を選び、ギターケースに湿度調整剤を入れておきましょう。
気持ちよくギターを弾くために正しい防音と収納の知識を
- ギターは楽器可や楽器相談可の物件でなければ演奏が認められない
- アコースティックギターは専用のカバーやサイレントピックを使って防音する
- エレキギターは機器に接続しない、またはアンプの音量をしぼることで比較的小さな音で練習することができる
- ボディとネック、弦にはそれぞれに適したメンテナンス方法がある
- 湿度管理に気をつけることで音の劣化を予防できる
更新日: / 公開日:2020.02.07