生活費の節約を考えるうえでは、光熱費の見直しも重要なステップといえます。毎月の光熱費を抑えることができれば、年間を通して大きな節約につながるケースもあります。
今回は三人家族の平均的な光熱費データに触れながら、節約のコツを具体的に見ていきましょう。
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三人家族の平均的な水道・光熱費
まずは、統計データを基に、三人家族の平均的な水道・光熱費について見ていきましょう。
三人家族の水道・光熱費の平均月額は2万2,503円
総務省統計局の2021年「家計調査報告」(※1)によれば、三人世帯における1ヶ月当たりの水道・光熱費の平均額は「2万2,503円」とされています。
具体的な内訳は以下のとおりです。
費用項目 | 金額 |
---|---|
電気代 | 1万655円 |
ガス代 | 4,930円 |
その他の光熱 | 1,169円 |
上下水道料 | 5,749円 |
合計 | 2万2,503円 |
ただ、このデータには「夫婦+子ども1人」だけでなく、「夫婦+親」あるいは「夫婦+成人した子ども」などの世帯も含まれている点に注意が必要です。
なぜなら、一般的には子どもの年齢が小さければ小さいほど、水道・光熱費の金額は下がる傾向にあるためです。
たとえば、内閣府の2005年度の夫婦+子ども1人の勤労者世帯におけるデータ(※2)では、子どもの年齢に応じて次のような違いがあることが示されています。
子どもの年齢 | 水道・光熱費の平均額 |
---|---|
0~2歳 | 1万6,102円 |
3~5歳 | 1万7,560円 |
6~11歳 | 1万8,630円 |
12~14歳 | 2万872円 |
15~17歳 | 2万1,848円 |
18~21歳 | 2万1,841円 |
このように、子どもが基本的に親と過ごす期間と、独立して過ごす時間が増える期間とでは、水道・光熱費に違いが生まれることもあります。
※1 総務省統計局「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2021年 3-1世帯人員別」
※2 内閣府「子どものいる世帯の年齢層別消費支出」
光熱費が高くなってしまうときに見直したいポイント
光熱費は毎月発生するコストのため、ちょっとした節約であっても、1年を通して考えると大きな差を生み出すことがあります。ここでは、光熱費が高くなってしまうときに目を向けたいポイントについて見ていきましょう。
電気代の節約方法
電気代の節約を考えるうえでは、契約する電力会社やプランを見直すことが大切です。
2016年からスタートした「電力小売全面自由化」により、一般家庭でも自由に電力会社を選べるようになったことで、料金プランにもさまざまなバリエーションが生まれています。
そもそも基本料金が安く設定されているプランや、日中の電気代が安くなるプラン、平日と休日で料金が異なるプランなど、会社ごとに料金体系の仕組みにも特色があります。そのため、まずはライフスタイルに合った契約会社・プランを選ぶことが節約の近道です。
そのうえで、普段の生活においては、電力消費の大きな家電の使い方から見直してみましょう。たとえば、エアコンは消費電力が大きく、夏場と冬場に光熱費がかさんでしまう主な要因となります。
とはいえ、使わないようにするのは現実的ではないため、「自動運転モードを活用する」「オンオフの切り替え回数を減らす」など、使い方を意識してみるといいでしょう。
ガス代の節約方法
ガス代についても、まずは電気代と同じように契約する会社やプランを慎重に見極めることが重要です。
電気やインターネット通信サービスなどとセットで契約することで安くなるケースもあるので、その他の費用も含めて契約先を考えましょう。
水道代の節約方法
水道代については、できるだけ家族の負担が少なく、長続きするような節約方法を見つけることが大切です。
「トイレの大と小を使い分けて流す」「水道の流しっぱなしを控える」など、普段のちょっとした心がけで節約につながることもあります。
また、毎日の習慣づくりが難しいという場合には、節水グッズを活用して、自動的に節約できるような仕組みをつくるのもひとつの方法です。
「節水機能付きシャワーヘッド」や「節水コマ」など、市販の節水グッズのなかから、無理なく導入できそうなものを試してみましょう。
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物件選びでも光熱費には差が生まれる?
光熱費は普段の行動だけでなく、物件選びにも左右されることがあります。ここでは、光熱費を意識した物件選びのポイントについて見ていきましょう。
一戸建てよりマンションのほうが光熱費を抑えやすい
一戸建てとマンションの場合は、マンションのほうが光熱費を抑えやすいとされています。
その理由としては、マンションのほうが「気密性・断熱性が高い」「ワンフロアのため冷暖房効率がいい」といった点が挙げられます。
また、単純に一戸建てのほうが居住面積は広くなりやすいため、その分だけ光熱費がかさんでしまうといった面もあります。
ただ、実際には建物のつくりによっても異なるため、光熱費を左右する具体的なポイントを押さえておくことが重要です。
マンションを探す
物件選びのポイント1…建物の構造
マンションのほうが光熱費を安く抑えられるとされている主な理由は、前述のとおり「気密性」や「断熱性」の高い構造の物件が多いためです。
マンションでは、主に密度の高い鉄筋コンクリートが用いられるため、木造で建てられることが多い一戸建てと比べて、外気の影響を受けにくくなるのです。
しかし、現在では技術の進歩により、木造でも高い気密性・断熱性を持つ住宅が建てられるようになっています。そのため、一戸建ての場合は施工技術に左右される面も大きいといえるでしょう。
物件選びのポイント2…窓ガラスの種類
窓ガラスは室内の断熱性を左右する重要なポイントです。シンプルな構造の単板ガラスは、熱を通しやすい性質を持っているため、夏場も冬場も外気の影響を受けやすくなってしまいます。
それに対して、2枚のガラス板の間に特殊な加工を行った「複層ガラス」は、室外の熱を室内に伝えるのを防ぐ性質を持っています。
また、窓枠についても、樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシといった材質でつくられているものは高い断熱性能を発揮します。
物件選びのポイント3…ガスの種類
住宅で使用されるガスには、大きく分けて「都市ガス」と「プロパンガス」の2種類があります。都市ガスはガス導管を通じて各家庭へ供給される仕組みであり、その名のとおり、都市部を中心に普及しています。
一方、プロパンガスはボンベで各家庭へ運ばれ、戸別に供給される仕組みです。同じ使用量であれば、都市ガスのほうが料金は安くなる傾向があるため、コストがかさんでいる場合はガスの種類にも目を向けてみることが大切です。
ただ、都市ガスは地域によって供給が行われていないケースもあるので、住むエリアの状況をチェックしておきましょう。
都市ガスが使える物件
光熱費を節約できる住まい探しの方法
最後に、これまでの内容を踏まえて、光熱費の節約につながる住まい探しの方法を紹介します。
購入の場合
これまで解説したように、一戸建ての場合は施工会社の技量によっても省エネ性に差が生まれるケースがあります。そのため、注文住宅を建てるのであれば、施工会社選びにもきちんと力を入れることが重要です。
LIFULL HOME’Sでは、光熱費を節約できる省エネ住宅に絞ってカタログを検索することができます。
カタログでは、建てたいエリアを選択すれば、写真付きの施工事例を基に、施工会社の情報を詳しく調べることができます。気になる会社があれば、無料でさらに詳しい情報が掲載された資料を取り寄せられるので、ぜひ活用してみてください。
また、マンションの購入においても、以下の特集から省エネ性の高い物件を探すことができます。
賃貸の場合
光熱費を抑えられる賃貸物件を探すには、LIFULL HOME’Sの賃貸物件特集が便利です。以下の特集ページでは、それぞれ住みたいエリアを入力すると、条件を満たした物件を探すことができます。
もちろん、間取りや家賃設定などの条件も設定できるので、スムーズに理想の部屋を見つけることが可能です。
まとめ
- 2021年のデータでは、三人家族の平均的な水道・光熱費は2万2,503円
- 子どもが小さなうちは水道・光熱費が安く抑えられる傾向がある
- 電気代の節約は契約会社とプランの見直しからスタートしよう
- 水道代の節約には節水グッズが便利
- 住まいの構造によっても光熱費に差が出ることがある
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更新日: / 公開日:2022.06.10