思い描いたマイホームを実現するために、ぜひ足を運びたいのが着工後の建築現場です。完成後では見ることができない家の構造部分を確認したり、図面からはイメージしにくい間取りを体感したり、現場を見学することで住宅への理解も深まります。今回は、建築中の注文住宅を見学するメリットや、現場でのチェックポイントについて解説します。

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建築中の注文住宅は必ず様子をチェックしよう

 

注文住宅を建てるとき、住宅展示場やハウスメーカーのパンフレットなどで十分な説明を受けていても、それらはモデルケースや見本にすぎません。実際に暮らすことになる家については、説明どおりの工法なのか、図面と現状の間取りは合っているのか、実際に足を運んでみて確認しておきたいものです。建築中の住宅を見学することにはどんなメリットがあるのか、具体的に考えてみましょう。

家の安全性や耐久性に大きく関わるのが住宅の構造部分です。床下や壁の内部、柱、断熱材の施工状況などは、内装が済んでからでは見ることができません。安心して長く住める家づくりを目指すなら、内部構造が確認できる段階で家の施工状況を一度チェックしておきましょう。

図面どおりに工事が進んでいたとしても、現場に足を運んでみるとイメージと違っていたり、使い勝手の悪さに気づいたりすることがあるでしょう。建築途中であれば、棚の高さや収納場所の位置、扉の種類、壁の色などは、現場監督に相談すると変更できることもあります。なかには、変更できなかったり、追加料金が発生したりするケースもあるため、気になる箇所がある際は早めに確認してみましょう。

建築現場を見学する際には、建築資材や工具などが整理整頓されているかといった、現場の様子にも目を向けてみましょう。こうした点に家づくりへの基本姿勢が表れているともいえるからです。信頼できる現場監督や大工さんであれば、設計者とは違った視点で収納やデザインのアドバイスをしてくれたり、相談に乗ってくれたりすることもあります。

建築現場を見ることは、更地から基礎工事、柱や壁の立ち上がり、内装と、出来上がっていく家づくりの工程を体験できるまたとない機会です。家を建てることは一生に一度のイベントともいえるだけに、納得できるまで見学して家の知識を深めると、家への愛着が一段と高まるのではないでしょうか。

注文住宅の建築現場でチェックすべきポイント

 

それでは、建築現場を見学する際にあると便利な持ち物や、チェックするポイントなどを具体的に紹介します。

  • 手袋(軍手)
  • マスク
  • スリッパ(底の汚れていないスニーカーなど)
  • 図面
  • デジカメやスマホ
  • メジャー、スケール、水準器

内部構造を見学するときには、ほこりっぽいのでマスクや手袋などを用意するとよいでしょう。建築資材などがむき出しになっている段階では足元が危ないので、底の汚れていないスニーカーや動きやすい服装を心がけましょう。内装が済んでいる段階ならスリッパなどの室内履きを持参します。

 

現状と照らし合わせるための図面、撮影用のデジカメやスマホ、大きさや高さを測るためのメジャーをはじめ、床や手すりなどが水平かどうかを判断できる水準器などもあると便利です。なお、子ども連れで見学する場合、まだ工事が終わっておらず危険な場所もあるため目を離さないように注意しましょう。また、必要に応じてヘルメットを着用するなど、現場監督や大工さんの指示に従いましょう。

建築現場を見学するとき、どの段階の工事が行われているかによってチェックすべきポイントは変わってきます。それぞれの工程において、主にどんな点を見ればよいのかをまとめたのが以下の表です。

1.地縄張り

・敷地内での配置をチェック(後からは動かせない)
・隣地境界からの距離(通り抜け可能か・隣家の窓の位置・給湯器等の位置)
・駐車スペース(問題なく車の出し入れが可能か)
・地盤面の高さ(道路、隣地と比べてどうか)

2.上棟

・構造材の状態(反り・ひび・割れなどがあるか)
・合板類の状態(はがれ・ひび・割れなどがあるか)
・ホールダウン金物の位置(所定の位置にあるか)

・釘の打ち方(位置や間隔など)

3.断熱工事

・断熱材の種類(契約どおりか)
・断熱施工(隙間が生じていないか)

4.外部工事

・商品(型番・色などに間違いはないか)
・吊元(開き勝手に間違いはないか)
・ガラス(契約どおりか)
・傷(傷やへこみなどはないか)

5.内部工事

・壁下地(石膏ボードに隙間が生じていないか・釘の間隔はどうか)
・電気配線(コンセント・スイッチ類の位置に問題はないか)
・床材・内部建具(商品・品番・吊元などに間違いはないか)
・養生(床などの養生がしっかりなされているか)

6.設備機器の設置

・機種(品番・色などに間違いはないか)
・設置位置(図面どおりか)

7.仕上げ

・クロス(品番・色・柄などに間違いはないか)
・漆喰等塗り壁(打ち合わせどおりの仕上げ方法か)

8.その他

・材料置き場(雨に濡れていないか)
・吸殻入れ(タバコのポイ捨てがないか)
・床下(ゴミが放置されていないか)
・近隣(道路や隣家にゴミが飛んでいないか・違法駐車など)

建設現場に足を運んで住宅が出来上がっていく様子を見守ることは、完成後の住宅トラブルを防ぐことにもつながる重要なプロセスです。気になる箇所がある場合は、早めに現場監督や大工さんに伝え、手直ししてもらえないか相談しましょう。現場を隅々までチェックして、長く住める理想のマイホームにできるとよいですね。

 

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完成後では見られない内部構造を確認できるほか、現場に足を運ぶことで気づけることもあります。詳しくは、「建築中の注文住宅は必ず様子をチェックしよう」をご覧ください。

見学の際にはデジカメやメジャーなどがあると便利です。内部工事や仕上げなど、工程ごとにチェックすべきポイントは変わってきます。詳しくは、「注文住宅の建築現場でチェックすべきポイント」をご覧ください。

 

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