理想の住まいを考えるなかで「お気に入りの庭をつくって暮らしたい」と考える人もいるでしょう。
庭だけを単独で考えるよりも、住まいを構成する一部として建物の設計時からトータルコーディネートをした方が、より理想の暮らしを実現しやすくなります。
この記事では、注文住宅で庭づくりをするポイントやメリット・デメリット、仕上げ方による違いなどを解説します。
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注文住宅の庭のプランを考えるうえで意識したいポイント
庭づくりで失敗をしないためには、事前にプランをよく練っておくことが大切です。まずは、どのような点を意識して庭づくりを考えていけばいいのかについて解説します。
庭の使い道を明確にする
庭をつくるときに欠かせないのが、庭で何をしたいのかという目的・用途を明確にすることです。ここがはっきりしてくると、必要な広さや設備などを具体的に検討できるようになります。
もし、庭でバーベキューをしたいのならウッドデッキがあると便利ですし、子どもが走り回るスペースをつくりたいのであれば、芝を張れば安心して遊ばせることができます。
用途に応じて必要なものが何かをイメージしてみましょう。
方角と周辺環境のバランスを考える
庭づくりにおいて、庭の方角や周辺環境などは大事な要素です。庭が道路に対してどのくらい開けているのか、周囲からの視線や日当たりはどうかなど、周りの状況をチェックしましょう。
もし、外部からの見え方が気になるのであれば、目隠し用のフェンスや生け垣を設けると、プライバシーを守り、セキュリティ対策にもつながります。
メンテナンスの手間を考える
暮らしに多様な楽しみを与えてくれる庭ですが、メンテナンスのことも視野に入れておくことが大切です。庭の仕様や設備によっては、細かく手入れをしなければいけない場合もあります。
もし、家族みんなが忙しくてなかなかメンテナンスができない場合は、人工芝やコンクリートの庭を検討するといいでしょう。メンテナンスが最小限になりますし、掃除も比較的簡単に行えます。
駐車場・駐輪スペースの確保
庭の広さを決めるときは、その他の外構スペースとのバランスが大事です。
自動車や自転車を所有している、あるいは将来所有する見込みがあるのであれば、駐車場や駐輪スペースを確保したうえで、庭にあてられる面積を出しましょう。
無計画に庭づくりを行うと、暮らしに支障が出てしまうケースがあります。外構は後から変更するのが難しい部分でもあり、工事をやり直すとなると高額な費用がかかるので注意が必要です。
水栓の位置
屋外に水道を設置したい場合、水栓の位置は慎重に決めましょう。洗車や花壇への水やりなどで使うときに、水栓が遠いと長めのホースを引っ張ってこなければならず、手間や負担がかかります。
水栓のタイプは大きく2種類あり、地面から立ち上がっている「立水栓」と、地面に埋め込む「散水栓」があります。用途に応じて適切なタイプを選びましょう。
注文住宅で庭をつくるメリットと注意点
注文住宅で庭をつくる際の基本的なポイントを把握したら、庭をつくるメリットと注意点も押さえておきましょう。
庭をつくるメリット
住まいに庭があることによって得られるメリットは、次のとおりです。
メリット
- ガーデニングや家庭菜園を楽しめる。
- 子どもやペットの遊び場になる。
- 敷地にゆとりが生まれ、住宅への日当たりや通気性が向上する。
庭でガーデニングや家庭菜園を楽しむことで、季節を身近に感じることができるでしょう。庭があることで子どもやペットと、のびのびと遊ぶことができます。
また、庭を設けることで敷地にゆとりが生まれ、十分な日当たりと風通しが確保でき、心地よさを感じられるでしょう。暮らしの質を高めるために、庭は重要な役割を果たすといえます。
庭をつくる注意点
庭を持つことで多くのメリットを得られますが、一方で少なからずデメリットも生じます。あらかじめ注意しておきたい点として、以下が挙げられます。
デメリット
- 土地に広さが必要なため、土地の取得費用がかさんでしまう
- 目隠しなどのプライバシー確保が必要になる
- メンテナンスに時間や手間がかかる
注文住宅に庭をつくるとなると、どうしても広い土地が必要になります。
特に都市部は狭い土地が多いうえ地価も高いため、十分な庭の広さを確保するには、費用の増加を受け入れるか郊外のエリアを検討する必要があります。
また、庭をつくる場所によっては、ご近所や道路から丸見えになり、プライバシーの確保に工夫が必要なケースがあります。植栽やフェンスなどで対応は可能ですが、その分コストがかかります。
併せて、メンテナンスの費用や時間も考慮しておく必要があります。夏には雑草や虫、秋には落ち葉などの掃除で手間がかかってしまうこともあるでしょう。
庭をつくってからの管理が大変にならないよう、事前に対処法を考えておきましょう。
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芝と砂利はどちらが良い? 庭の仕上げ材による違い
実際に庭をつくるとき、砂利で仕上げるのかそれとも芝を敷くのかという点も、事前に検討しておきましょう。庭の仕上げ材の違いは、その後のメンテナンスにも直結してきます。
ここでは、芝や砂利、土のままの仕上げにするメリットとデメリットを解説します。
芝のメリットとデメリット
芝生で仕上げることで、暮らしに緑を取り取り入れることができ、地面にクッション性が生まれるため子どもを安心して遊ばせることができます。
しかし、芝生は定期的な手入れが必要なため、手間と費用がかかる点がデメリットだといえます。
また、以下の表のように人工芝か天然芝かで特徴は異なります。芝の種類による違いも押さえたうえで検討しましょう。
芝の種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
人工芝 | ・メンテナンスが楽 ・日当たりが悪くても敷ける | ・施工費用が天然芝より高い ・夏場は高温になりやすい |
天然芝 | ・見た目が美しい ・地面の熱さを軽減してくれる | ・メンテナンスに手間がかかる ・伸びるまでに時間がかかる |
砂利のメリットとデメリット
選ぶ砂利によって和風にも洋風にもできるのが砂利の良さです。また、水はけが良く、雑草が生えにくいというメリットもあり、歩くと音が出ることから防犯対策にも有効です。
ただし、砂利は種類によって芝生よりも高額になるケースがある点に注意しましょう。30平米の庭に砂利を敷設するときの費用目安は、9万~12万円程度となります。あらかじめ費用を確認しておくと安心です。
土のメリットとデメリット
もっとも安価で手軽な方法は、土のままにしておくことです。工事に緊急性があるわけではないため、費用に余裕がない場合は、庭を土の状態のままにしておくこともあります。
しかし、見栄えがあまりよくない点や、雨の日はぬかるんでしまったり雑草が生えやすかったりとデメリットもあります。
使い勝手や景観を考えるのであれば、芝生や砂利で仕上げたり、ウッドチップを敷いたりすると、見た目や管理の手間を省けるでしょう。
注文住宅の庭の工事は新築時にまとめて行う方が安心
庭の工事は緊急性が低いことから、新築後にタイミングを見て外構工事会社に依頼しよう考えている人もいるでしょう。あるいは、安く抑えるためにDIYを選択する人も少なくありません。
しかし、住まい全体のバランスを考えると、建物の施工を担当するハウスメーカーや工務店に依頼した方がいいケースが見られます。庭と建物との調和をはじめ、水道管の位置をきちんと把握していることから、庭の設計ミスなども起こりにくいためです。
不動産情報ポータルサイトのLIFULL HOME’Sでは、外構デザインを含めたトータルコーディネートを得意とする建築会社を探すことが可能です。
住宅カタログの中に「エクステリア」の項目があり、会社ごとの特色を見ながらカタログ請求ができます。庭をつくる目的に沿って、初期費用やメンテナンスの手間を考慮しながら、理想とする庭づくりを進めていきましょう。
まとめ
- 庭をつくるときは目的・用途を明確にしたうえで周辺環境をチェックしよう
- 庭をつくることで日当たりや通気性の向上も見込めるが、プライバシーや費用に気を配ることが大切
- 仕上げ方によってメンテナンス方法が違うため、好みや手間を考慮して決める
- 庭をつくるのであれば、新築時にまとめて依頼すると安心
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