中古一戸建てを5年以内に購入した315人に、購入に関する意識を調査。購入検討前に抱えていた不安とのギャップや、失敗しないために確認しておきたいポイントなどを聞きました。

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中古一戸建てを買った人が抱えていた不安は、「家に隠れた欠陥がありそう」(42.2%)、「設備が古そう」(38.4%)、「メンテナンスが大変そう」(29.8%)がトップ3となりました。購入した人であっても、最初はネガティブな印象を持つ人が一定数いたことが分かります。

 

不安に思っていたこと

住んだ後、この不安はどのように変わったのでしょうか。不安と回答した人に購入後の印象の変化を聞きました。以下のグラフは「今は不安を感じない(今は不安を感じない、今はあまり不安を感じない計)」というポジティブな印象変化が多かった順に並べたデータです。

 

印象の変化

 

まず注目したいのが“ご近所付き合い”。「近隣とのトラブルがありそう」「既にご近所付き合いがある中に入りにくそう」と思っていた人において、「今は不安を感じない(今は不安を感じない、今はあまり不安を感じない計)」という回答が5割を超えています。「設備が壊れていそう」に対しても不安は和らいだようです。

 

しかし依然、不安を感じ続けていることもあります。「メンテナンスが大変そう」「災害に弱そう」「断熱性や省エネが低そう」「防音性が低そう」など一戸建ての性能や構造面では6割台が「今も不安を感じる」もしくは「今もやや不安を感じる」と回答しました。中古一戸建てを買った人は、中古マンションに比べて不安を感じると回答した割合が高い傾向にあります。

関連記事: 中古マンション購入者317人に聞いた! 事前にチェックしたいことや物件選びの決め手は?

 

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後から不安にならないよう、できることはあるのでしょうか。失敗をしないために、事前に確認しておきたいことを押さえておきましょう。中古一戸建て購入者でもっとも多かった回答は、「水回りの不具合・古さ」(54.6%)でした。次いで「近隣の人がどんな人か」(49.5%)、「家の中のキズや傷み」(47.3%)となっています。

 

事前に確認しておいた方がよいこと

中古一戸建て購入者の声

「水道管など、水回りの配管部分の劣化があった」

「設備の使用年数を確認しないと、住んでから壊れたり、メンテナンスにお金がかかる」

「購入前に売主の同意を得て、耐震性や傾きなどの住宅診断をやればよかった」

基本的に、上位に挙がった項目はすべて確認しておきたいものです。中古一戸建ての場合、断熱性や省エネ性などの住宅性能が、住み心地に大きく影響します。水回りも見た目のきれいさは分かりますが、配管までは判断がつきにくいものです。そのため、ホームインスペクション(住宅診断)を実施したり、リフォーム費用を把握したうえで、購入に踏み切る方が安心です。

さまざまな懸念事項はあっても、購入後の満足度は高いようです。「非常に満足」「満足」「やや満足」をあわせると、満足していると回答した人は実に81.3%。満足が不満を大きく上回る結果となりました。

 

満足度

 

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中古一戸建ては単なる「価格の安さ」だけで選ばれているわけではありません。その物件を選んだ決め手を聞いたところ、「立地と価格のバランス」が59.4%でトップでした。2位の「価格の安さ」(38.7%)を大きく引き離しています。3位は「間取り」(33.3%)でした。大切なのは“価格とのバランス”です。中古住宅を買った人がしっかり比較検討し、見極めて購入したことがうかがえます。

 

物件を選ぶ決め手

中古一戸建て購入者の声

「路線を決めてからどのくらいなら通勤可能か、後は価格の上限を決めて多くの物件を比較しながら実際に見に行く」

「1回だけでなく、何度か見学した方がよい。晴れの日、雨の日、朝、夕方など条件を変えて。予想していなかった意外なことを発見できるかも」

本当は新築住宅の方が良く、やむを得ず中古住宅を選んだのではと思う人もいるかもしれません。しかし、以下のグラフを見ると、そうともいいきれないようです。

 

購入後の気持ち

 

これは、購入後の中古住宅に対する気持ちとしてどれがもっともあてはまるか尋ねたものです。「中古住宅で良かった」が50.2%と半数近くを占め、一番多い回答となりました。次いで「中古でも新築でも関係なかった」が31.7%でした。むしろ「本当は新築が良かったが、中古住宅になった」という人は、18.1%で少数派です。

 

新築か中古かではなく、希望条件に合致する立地や物件のスペックに着目するのがこれからの探し方になるといえるのではないでしょうか。

 

LIFULL HOME’Sでは新築か中古かに限らず「新築一戸建て+中古一戸建て」や「新築マンション+中古一戸建て」など気になる物件の種類を複数選んで探すことができます。

 

マンションを探す 一戸建てを探す

 

また、どの物件にするかを決めていないときは、「LIFULL HOME’S住まいの窓口」に相談してみるのもいいでしょう。

最後にリフォームについて押さえておきましょう。この調査における購入前のリフォーム実施状況は、「既にリフォーム済みの物件を購入した」人が31.7%。また、「購入後、住み始めるまでにリフォームをした」人は51.4%でした。つまり、リフォームが不要な物件を購入した人が一定数いたことになります。

 

中古一戸建てを買った人のリフォームに対する考え方を聞いたところ、「住む前にリフォームする方がよい」がもっとも多く、50.2%でした。2位は「住み心地がよくなるリフォームを行う方がよい」(36.8%)、3位は「リフォームが不要な家を購入する方がよい」(27.0%)でした。

 

リフォームに対する考え方

中古一戸建て購入者の声

「耐震性、住宅性能など分からない物件が多いので性能評価をしてもらうのが良いと思います。ただ費用もかかるし売主が許可しないこともあるかもしれません」

「リフォームを頼む予定の工務店に見てもらい、予算内で安全快適に住めるようになるかを判断してもらいました」

リフォームは家具を外に出さなければならなかったり、1日で終わらなかったりすることもあるため、スムーズに生活を始めるなら入居前に実施しておきたいところです。リフォーム前提で購入する場合、払えるお金にあらかじめリフォーム代を加えて考える方が安全です。

払えるお金(住宅ローン+自己資金)=物件価格+諸費用+リフォーム代

中古一戸建てのリフォームの費用については、「中古一戸建てリフォームの費用相場を事例付きで紹介! 会社の選び方や補助金、ローンについても解説」で詳しく解説しています。

 

なお、リフォームした箇所は以下のようになりました。予算上どのリフォームを優先するか悩んだときには、水回りから検討してみるのがよさそうです。

 

リフォーム箇所

参考データ

不動産会社に問合せた物件の数

0件(問合せはしていない)

12.4%

1件

14.0%

2~3件

28.6%

4~5件

20.0%

6~7件

7.9%

8~10件

4.4%

11件以上

5.1%

分からない・覚えていない

7.6%

回答:315人

 

見学した物件の数

0件(問合せはしていない)

8.3%

1件

16.2%

2~3件

33.3%

4~5件

21.6%

6~7件

7.3%

8~10件

3.8%

11件以上

5.1%

分からない・覚えていない

4.4%

回答:315人

 

購入時の築年数

築5年未満

5.4%

築5年以上10年未満

11.4%

築10年以上15年未満

11.1%

築15年以上20年未満

12.4%

築20年以上25年未満

15.2%

築25年以上30年未満

11.4%

築30年以上35年未満

10.2%

築35年以上40年未満

3.5%

築40年以上

13.0%

分からない・覚えていない

6.3%

回答:315人

 

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  • 調査実施期間:2023年3月28日(火)~3月31日(金)
  • 調査対象者:過去5年以内に中古一戸建てを購入し、検討に一定関与した20~69歳の男女(学生を除く)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 有効回答数:中古一戸建て315人

※小数点第二位を四捨五入しているため、合計が 100%にならない場合があります

 

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更新日: / 公開日:2023.04.20