「結婚して子どももできたし、そろそろマンションの購入を考えよう」という方も多いのではないでしょうか。
マンションを買うときは住みやすさに加えて、資産価値にも注目しておきたいところ。マンションは住居であると同時に資産でもあるからです。
今回は、資産価値の側面から、マンションを買うときに気をつけたいポイントを紹介していきます。
マンション購入に大事な要素とは?
資産価値も考えてマンションを購入するとき、着目すべきポイントは大きく分けて3つあります。「立地」、「価格」、「建物」です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
立地条件
マンションを購入するときに、立地条件は一番重要なポイントになります。立地だけは、変えたいと思っても変えることができない条件だからです。
たとえば、古くなった部屋はリノベーションで刷新することが可能です。間取りを変更し、キッチンやお風呂を取り替えることもできます。しかし、立地は変えることができません。
言い換えれば、古くなっても立地条件の良いマンションは資産価値が落ちにくいということになります。
資産価値の観点から見て良い立地とは、「人が住みたいと思う場所」です。立地条件の良さを紐とくと「人が集まる」「人が欲しがる」場所につながります。
立地条件の良さ を判断するときは、以下の条件を確認しましょう。
交通利便性
まずは「交通利便性」です。駅から近いか、近くにバス停があるかなどの交通利便性は、多くの人が気にするところです。とくに都心部ではその傾向が強くなります。
また、駅までの近さとともに、急行が停まるか、複数路線が乗り入れているかなども、資産価値を左右するポイントです。
ちなみに、車による移動が多いエリアの場合は、敷地内に駐車場があるかという点が重要になります。
生活利便性・住環境・周辺環境
続いて、生活利便性・住環境・周辺環境です。商店街やスーパーをはじめ、病院やドラッグストア、銀行や郵便局、学校や公園など、生活するうえで必要となる施設や機関へのアクセスの良さは、暮らしやすさと密接に関係してきます。
ポイントは、「不自由なく生活できるか」ということです。実際に、自分が住んで便利だと感じられるかをイメージしてみましょう。
日々の買い物には、スーパーや商店街があると便利ですし、いざというときに病院が近いと安心です。
子育て世代であれば公園の有無も重要なポイントになり、一人暮らしの場合は、遅くまで営業しているお店があると重宝するでしょう。
年代層や家族構成で良い条件は変わってきますが、一般的に、どの世代にも必要とされることの多いスーパーや病院が充実しているエリアは人気が高く、その近辺のマンションの資産価値は高くなります。
街の発展性・再開発
街に発展性があるかどうかも、立地の価値に関係してきます。将来、新駅が建設される予定のエリアであれば、ニーズが上昇する可能性が高いです。
また、すでに人気があってブランド化されているエリアのマンションも資産価値は下がりにくくなっています。
景観
マンションの景観も大事なポイントです。一般的に、眺めの良い高層階のほうが資産価値は高いと言われています。
駅が近くて人気のエリアであっても、窓を開けると目の前にお墓があったり、建物があったりする物件は、資産価値が低くなるケースが多いです。
安全性:治安・防犯・防災・地盤
治安や防災もマンションの資産価値に影響します。治安が良くないとされる地域や大きな事件があったりしたエリアは、資産価値が低くなる傾向があります。
空き巣やひったくりが多発するエリアは多くの人が敬遠するため、あらかじめ不動産会社に確認するか、口コミ情報でチェックしておきましょう。
また、自然災害のリスクも重要視すべきポイントです。地震、洪水、浸水の危険性がないかを考慮しましょう。国土交通省が公表しているハザードマップを確認するのがおすすめです。
価格
ここまで、マンションを選ぶポイントを紹介してきました。次は、実際に購入を検討する際に気になる価格について説明していきます。
自分にとって適正な価格かどうかを見るときは、以下の点に着目すると判断しやすくなります。
購入金額
良い物件であれば当然、購入金額は高くなります。新築で、しかも人気のブランドマンションとなればなおさらです。しかし、予算を超えた物件を無理して購入すると、のちのちの生活が苦しくなる可能性もあります。
マンションを購入する際には、すべての項目でハイレベルなものを求めるのではなく、「自分や家族にとってなにが一番大切か」という優先順位を決めてから選ぶと、適正な価格が見えやすくなります。
貸した時の想定賃料
人に貸した場合の賃料を想定し、それをもとに価格を判断するやり方もあります。方法は次の通りです。
まず、同じエリアのほかの類似物件の賃貸マンションの家賃をチェックします。1つの物件ではなく、複数の物件をチェックしたほうがいいでしょう。
間取りと築年数、駅からの距離が同じような物件の家賃をいくつか見ていくと、大体の相場がわかってきます。
次に、自分が購入しようとしているマンションが将来どの程度の価値があるのか、を検討します。
立地条件、マンション構造、街の成長などを考慮して、設定できる賃料をシミュレーションしてください。その際、空室時もあることを考慮します。
その想定家賃を踏まえたうえで、購入価格が適正かどうかを判断するとよいでしょう。
建物
マンション選びで見ておきたい、建物のポイントについて説明しましょう。
間取り
マンションを選ぶときには、間取りも大切な要素です。家族構成やライフスタイルによって選ぶべき間取りを選びましょう。
「子どもが2人いるから、子ども部屋2つと夫婦の寝室、そしてリビング・キッチンが欲しいから3LDK以上がいいかな」、「夫婦だけだから1LDKで十分」など、それぞれの家庭によって必要な間取りは異なります。
たとえ立地が良くて価格も割安だったとしても、希望の間取りでない場合は、日々の生活に不便が生じ、生活しづらくなってしまいます。
希望の間取りはあらかじめ決めておいたほうがいいでしょう。
専有面積
間取りとともに重要なポイントとして挙げられるのが専有面積、つまり「広さ」です。広ければ自由に使える空間は多くなりますが、その分価格も高くなります。
物件の募集図面に記載されている専有面積は、トイレやバスルームも含まれています。間取りや部屋の形によって使いやすさは変わってくるため、必ずしも専有面積が広ければよいというわけではありません。
立地と同様、専有面積は変えることができません。一般的には、広いマンションのほうが資産価値は高くなります。
採光・通風
日当たりや風通しも、大事なポイントの一つです。これらはリフォームで改善しにくい部分のため、購入前に必ずチェックしましょう。
一般的に、日当たりは、南、東、西、北の順に良いとされています。しかし、たとえ南向きでも目の前に大きな建物やマンションがある場合は、日当たりの良さは期待できません 。
物件を購入する際には、必ず現地に行って内見するようにしましょう。
住宅設備
住宅設備とは、空調、収納、床暖房などのことです。住宅設備は新しいものであれば当然良いですが、「新しいほうがいい」程度に考えるようにしましょう。
住宅設備は古くなったら交換することができるからです。住宅設備は、資産価値を考えるときに最重視すべきポイントではない、ということを覚えておいてください。
管理
掃除や建物のメンテナンスとともに、管理組合の運営も行ってくれるのが管理会社です。マンションの管理については、この管理会社が入っているかどうかがポイントになります。
管理会社が入ることでマンションの状態が保たれるという期待から、資産価値も下がりにくくなる傾向があります。ただし、管理会社が入っていなかったとしても管理組合が適切に機能していれば問題ありません。
マンションを購入する際のポイントを紹介しました
マンションを購入する機会はそれほど多くありません。そのため、購入する際はしっかりと見極めてから購入することをおすすめします。
ぜひ、今回紹介したポイントを頭に置いて、物件探しをしてみてください。あなたが素敵な物件に出会えることを願っています。
更新日: / 公開日:2018.11.19