動物園情報
「ムコドノ」のストーリー/
名古屋市東山動植物園/ホームメイト
名古屋市東山動植物園(以下、東山動物園)には、2個体のオスと12個体のメスのニホンザルが暮らしています。ここに、「ニュース」の主人公になったサルがいます。「ムコドノ」です。
カッパの逃亡
東山動物園では、東山動植物園再生プランのもと、2009年にサル山のリニューアルが行なわれ、運動場には擬木や鉄塔が追加されました。これは奥山で生活するニホンザルをイメージしたものです。
そんなリニューアルオープンの前後、2つの珍事件が起こりました。
1つは、2009年10月13日に起こった「逃亡」です。この日、サルたちはリニューアル後、初めて運動場へ出てきました。その様子を飼育員たちが見守る中、事件は起きたのです。「カッパ」というメスが新しくできた擬木から壁に飛び移り、逃げてしまったのです。擬木から壁は4m35cm。想像以上の大ジャンプでした。
カッパは、5日後に無事保護されましたが、この事件による壁の増設により、オープンは2010年4月13日に延期されたのです。
ムコドノの侵入
そして、2つ目の事件は、リニューアルオープン後、ひと月もたたないうちに起こります。2010年4月30日、サルの運動場の周りに、前日から若いオスザルがうろうろしていました。
そして、この日の朝、そのオスザルがとうとう運動場に侵入してきたのです。
建物に入ったところを捕獲し、調べたところ、このオスは野生のハナレザルと判明します。
その当時、東山動物園のサル山にはメスザルしかいなかったため、彼は、「ムコドノ」と名付けられ、この群れに入ることになったのです。
リニューアルしたサル山をめぐる2つの事件。東山動物園を訪れたときには、ぜひサル山で、ムコドノを探してみて下さい。