動物園情報
不思議な見た目にワクワク①/ホームメイト
世界には、非常に特徴的な見た目を持つ動物たちがいます。動物園で、彼らと出会い、その見た目の「理由」も探ってみましょう。
頭はウマ・体はロバ・ひずめはウシ・角はシカ?「四不像」
ひづめはウシに、頭はウマに、角はシカに、体はロバに似ているものの、それらのどの動物でもないということから、その名がついて「四不像(シフゾウ)」。
古来、中国に数多くいたとされていますが、1865年に北京の南苑で飼育されていたシフゾウがヨーロッパで紹介されたときには、野生のシフゾウは絶滅していたようです。その後イギリスでの繁殖が成功し、現在は中国の保護区内で野生復帰が進められています。
シフゾウに会える主な動物園
鼻が生涯伸び続ける「テングザル」
立派な鼻がトレードマークのテングザル。オナガザルの仲間で、インドネシアとマレーシアに属するボルネオ島のみに生息しています。
オスの鼻は生涯伸び続けるため、長生きするほど立派な鼻になるようです。鼻以外ではお腹が大きく突き出している「おじさん体型」が特徴。
海沿いのマングローブ林や川沿いの湿地林が主な生息場所です。餌は主に木の葉、特に若葉を好み、季節によっては果実もたくさん食べます。これが「おじさん体型」につながっています。たくさん食べたものの消化を大きくくびれた胃で行なうためです。
もうひとつの特徴である長い鼻ですが、食事のときに邪魔になったりしないかと見ていると、やはり、かなり"邪魔"なようです。食べ物を口に入れるとき、時々、片手で鼻を押し上げています。大きくなった理由ははっきりわかっていませんが、メスに対するセックスアピール、または大きな声を出すための共鳴器とも言われています。
テングザルに会える主な動物園
ヨコハマ動物園ズーラシア(神奈川県)、名古屋市東山動物園(愛知県)
手のひらサイズの美脚動物「ジャワマメジカ」
大きさがウサギぐらいの最小の有蹄類です。大人になっても体長は44~48cm、体重1.7~2.6kgにしかなりません。マメジカ科に属し、4種がアフリカと南アジアの熱帯林に生息しています。いずれの種も、細く短い脚が特徴で、機敏に動き回ることはできません。何度見ても、目を疑うほどの細い脚は、なぜこのようになったのだろうかと疑問が湧くばかりで、くりくりっとした大きな瞳で見つめられるとドキドキしてしまいます。臆病で人目にふれない夜行性の習性と何か関係があるのでしょうか。
ジャワマメジカに会える主な動物園
恩賜上野動物園(東京)