動物園情報
原始的な姿を今に/ホームメイト
動物園では、個々の動物の祖先、あるいは祖先に近い「原始的な姿を留めたまま現在まで生きている動物」に出会うこともできます。そのいくつかを紹介しましょう。
野生馬の姿を色濃く残す「モウコノウマ」
モウコノウマは、1879年にロシアの探検家プルツェワルスキーによって中央アジアで発見され、北アメリカで発見されたウマの化石と、現在分布しているウマを結ぶ種と考えられています。
乱獲や餌場・水場の減少で、野生のものは絶滅してしまいましたが、1899年から動物園で飼育され、種の保存が図られています。
1頭のオスと数頭のメスからなる小さな群れで暮らす習性を持っています。
モウコノウマに会える主な動物園
原始的な野生の犬「ヤブイヌ」
南アメリカの森林や草原に生息している原始的な野生のイヌです。胴体が長く、足が短い姿は、イヌというよりはアナグマに似ています。動物園では、一日中「キューキュー」と鳴きながらよく動くため、根強いファンもいるようです。
ヤブイヌ会える主な動物園
埼玉こども動物自然公園(埼玉県)/名古屋市東山動植物園(愛知県)/よこはま動物園ズーラシア(神奈川県)/京都市動物園(京都府)/愛媛とべ動物園(愛媛)
木の上で暮らすカンガルー「セスジキノボリカンガルー」
木の上で葉や果実を食べて暮らす珍しいカンガルーで、ニューギニア島のみに生息しています。森林伐採の影響ですみかを失い、生息数が減少している絶滅危惧種です。
セスジキノボリカンガルーに会える主な動物園
よこはま動物園ズーラシア(神奈川県)
家畜ヒツジの祖先「ムフロン」
地中海のコルシカ島、サルジニア島あたりの島が原産の野生ヒツジで、原産地からヨーロッパ本土にかけての岩場に住んでいます。たくさんの種類がある野生ヒツジの中で、ムフロンは最も小型です。家畜のヒツジは紀元前6000年ごろにムフロンを改良してつくられたと言われています。大きな角があるのはオスだけで、メスには角はないか、あっても小さなものです。
ムフロンに会える主な動物園
東京都多摩動物公園(東京都)