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フラミンゴの「赤い」エサのヒミツ/ホームメイト
フラミンゴの羽は、実にきれいなピンク色をしています。このピンク色は、実はフラミンゴの食事と深い関係があります。
フラミンゴの特徴
野性のフラミンゴは、エビなどの甲殻類やケイ藻類、藻類などを餌として食べることでピンク色を維持しています。これらは赤い色素が含まれたもので、動物園で飼育されているフラミンゴも、赤い色素を含む餌を与えないと、だんだんと美しいピンク色が薄くなってきます。このピンク色を維持することは、見た目のきれいさということだけでなく、実は非常に重要な意味を持っています。
- フラミンゴとは
- フラミンゴは、「鳥網・フラミンゴ目・フラミンゴ科」の鳥です。くちばしから足の先まで測ると何と1~2mもあります。くびと脚がとても長く、体の大部分がピンクか赤色。そしてフラミンゴ類の最大の特徴は,ぶ厚いくちばしと独得の餌のとり方にあります。
- フラミンゴの大きさ
- 体長1~2m(くちばしから足の先まで)、体重は2.5~3kg
- フラミンゴの生活
- フラミンゴは、オスとメスが協力してヒナを育てます。ヒナの声が刺激となり、食道の一部が変化した「そ嚢(のう)」という部位から「フラミンゴミルク」と呼ばれるミルクを分泌します。そのミルクは赤い色素を含むため、赤い色をしています。このミルクをオスもメスも口移しでヒナに与えて育てるのです。そしてヒナは、この色素を体内(肝臓)に蓄えておき、成鳥になるころにきれいなピンク色の羽を持つようになります。
フラミンゴの"赤い"エサのヒミツ
この「ピンク色」を持つことは、フラミンゴの繁殖に非常に大きな意味を持っています。これまでの飼育経験や研究などから、きれいなピンク色をしていないフラミンゴはペアが組めないことがわかってきているのです。ある動物園で、オスのフラミンゴが、あまりに熱心にヒナにたくさんのミルクを与えたため、色あせてしまい、翌年の繁殖期にペアを組んでいたメスに見捨てられてしまったというエピソードがあったそう。美しさを維持することも種を継続することにつながるという、ひとつの自然界の不思議です。
「フラミンゴ」に会いに行こう
フラミンゴは、実は、海外を生息地とする生き物の中で一番多く日本の動物園で飼育展示されており、日本の動物園の約8割で、その姿を見ることができます。
- 宮崎市フェニックス自然動物園
- 宮崎市フェニックス自然動物園は、フラミンゴの飼育数日本一を誇ります。鮮やかなピンク色の羽を存分に見せつけながら、優雅に迎えてくれる様子は、おとぎの国に迷い込んだかのようです。