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ストックの選び方/ホームメイト
スキーをする上で、ストックは体のバランスを取るためにも大切な道具です。ストックはドイツ語で杖を意味する「Stock (シュトック)」から名付けられていますが、英語では「Pole (ポール)」と呼ばれることもあります。スキーをするためには、目的に応じたストックを選ぶことが大切です。
ストックの基本構造
ストックは2本でセットとなり、左右両手に1本ずつ持って滑走時のバランスやリズムを取ったり、加速を促したりするのに使います。ストックを握るグリップ部分に付いているストラップを手首に通して、ストックを離さないように握るのが一般的ですが、ストラップを使わずにストックのつばを使って握る場合もあります。ストラップを使わない場合は、転倒した際にストラップに手首が引っ張られて事故につながる可能性を軽減できます。
ストックの真ん中部分はシャフトと呼ばれ、現在ではシャフトの長さを調整できるタイプもあります。こうした伸縮可能なタイプのストックは、上部のシャフト内に下部のシャフトをしまい込む2重構造となっており、斜面に応じて長さを微調整したい人向けのものです。
ストックの先端の手前には円盤状のリングが付いており、ストックが雪の中に沈んでしまうのを防いでいます。深い雪を滑走する場合には、大きなリングが付いたストックを使用します。
ストックの素材
ストックで一般的に使用される素材は、アルミ、カーボンなどがあります。レース用では高張力のアルミがよく使用され、強度もカーボンより高いですが、曲がりやすいという欠点もあります。カーボンは一般的に使われ、アルミよりも軽量で空気抵抗も少なく使い勝手が良いのが特徴ですが、折れやすいというデメリットもあります。まずは持ち比べてみて、使いやすそうだと思ったストックを選んでみましょう。
ストックの種類
スキーの種類によって、ストックの種類も異なります。アルペンスキーの場合では、スタート時の助走にストックが必要となるため、長めのストックが使われます。モーグルでは、コブのある斜面をいかに滑走するかがポイントとなるため、コブの高低差をさばけるような短めのストックが使われます。高速滑降が必要となる滑降やスーパー大回転といったスキー競技では、クローチングの姿勢を取ったときに脇に抱えることができるよう、曲がったストックが使用されます。クロスカントリースキーでは長いストックを使うことで、背中を中心に体全体の負担を軽くさせます。テレマークスキーや山岳スキーでは、伸縮可能なタイプのストックが使われ、状況に応じて長さを変化させます。
競技種目によって、ストックの持つ役割も様々です。種目の特性に合わせてストックも使い分けていきましょう。