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スキービンディングの種類/ホームメイト
スキービンディングとは、スキー板とスキーブーツを固定するための器具です。アルペンスキーや山岳スキーなど種類に応じて仕様が異なるスキービンディングについて紹介します。
アルペンスキー用のスキービンディング
アルペンスキーで使われるスキー板とスキーブーツは、足先とかかとの両方を固定する必要があります。足先を固定するビンディングは「トーピース」、かかとを固定するビンディングは「ヒールピース」と呼ばれています。この2つのビンディングがスキー板に別々に固定されていることが多いですが、プレートを使って連結させた一体型のビンディングもあります。一体型のビンディングは、カービング操作がしやすくなりますが、一方で、スキー板の重量が増えて滑る際に強い力が必要になります。
セーフティービンディングの登場
アルペンスキーのビンディングは、1970年代以降、衝撃が加わったときにブーツをスキー板から離す機能を持った「セーフティービンディング」というタイプが普及しました。転倒の際に、スキー板とブーツが固定されたままの場合、ケガの危険性が高まることから、一定の衝撃で外れるようにしてビンディングの安全性を高めました。また、スキーブーツとスキー板が離れたときにスキー板が遠くに流れてしまわないように、ヒールピースにはスキーブレーキが備え付けられています。セーフティービンディングには、「ステップイン式」と「ターンテーブル式」の2種類があります。2種類ともトーピースは足先のコバの部分を固定しますが、「ステップイン式」のヒールピースはかかとのコバを上から押さえ付けて固定しますが、「ターンテーブル式」は斜め上から固定します。着脱の簡単なステップイン式の方が扱いやすいため広く使われており、比較的軽量でカービングがしやすいターンテーブル式は上級者向けという傾向があります。
セーフティービンディングと異なるビンディングについて
使用するスキー板のタイプや目的によっては、セーフティービンディングとは異なるビンディングが使われる場合もあります。例えば、スキー板が100センチメートル程度のショートスキーの場合、板の重さや転倒したときの足へのリスクがアルペンスキーとは異なるため、簡易的なビンディングが用いられています。
山岳スキーの場合では、かかとを浮かせて歩行ができるようにするために1990年代まではリリース機能がないビンディング、もしくはトーピースのみにリリース機能を持つビンディングが一般的でした。しかし、2000年以降にはカービングスキーの流行や山岳スキーでの滑走スピード上昇に伴い、セーフティービンディングのようにトーピースとヒールピース両方にリリース機能が付けられ、安全性をかね備えた山岳スキー用のビンディングも増えました。しかし、これらのビンディングはスキーブレーキを持たないものが多く、スキーブレーキがない場合は「流れ止め」という長いひもで体とビンディングを結んで、スキー板が遠くに流れないようにする必要があります。