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スキーの歴史(国内)/ホームメイト
日本では、1980年代から1990年代前半のスキーブーム以降、誰もがレジャースキーを広く楽しむようになり、ウィンタースポーツの定番となりました。ここでは、国内のスキーの歴史についてご紹介します。
日本のスキーのはじまり
1911年1月、新潟県高田(現在の上越市)で、日本で初めてスキー練習会が行なわれたのが始まりです。このとき、スキー技術を青年将校らに指導したのが、オーストリア陸軍少佐テオドール・エードラー・フォン・レルヒです。
当時のスキー技術
レルヒ少佐が指導したのは、現在の2本杖のスキーとは異なる1本杖のスキー(リリエンフェルト式)でした。1本杖のスキーは現在では珍しいものですが、もともとはアルプス山脈を滑るために編み出された技法で、当時の2本杖のスキー(ノルウェー式)よりも急な斜面を滑り降りることに適していました。
競技スキーの発展
1923年、第1回全日本選手権大会が小樽で開かれました。この大会では、信越勢の1本杖のスキーと北海道勢の2本杖のスキーの交流があり、この大会以降、日本の競技スキーの形が本格的に始まったと言われています。
オリンピックでの日本人スキー選手の活躍
日本は、1928年に開催された第2回冬季オリンピック(サンモリッツ)に初出場しましたが、この大会では良い成績を収めることはできませんでした。しかし、1956年に開催された第7回冬季オリンピック(コルチナ・ダンペッツォ)では、スキー男子回転の種目で猪谷千春選手が2位となり、日本人選手として初めて冬季大会でメダルを獲得しました。その後、第11回、第16回、第17回大会でも日本勢はメダルを獲得し、第18回大会(長野)では、スキーだけで金3個、銀1個、銅1個のメダルを獲得しました。長野オリンピックで日本人選手が大量のメダルを獲得したことは、記憶に残っている人も多いことでしょう。
レジャースキーの普及
競技として発展すると同時に、レジャーとしてスキーを楽しむ人も増えました。日本では、映画『私をスキーに連れてって』(東宝)が87年に公開されたこと等をきっかけにスキーブームが起こり、最も人気が高かった1993年には、年間のスキー人口が1,860万人を突破しました。しかし、その後バブルの崩壊やレジャーの多様化、若年層のスキー離れも影響し、2010年は570万人、2011年は630万人と、ピーク時の3分の1程に落ち込みました。しかし、景気の回復やレジャースキー産業の地道な努力により、長い間低迷していたスキー人気が復活しつつあります。