医療専門学校
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医療専門学校とは
「医療専門学校」についてご紹介します。医療現場で働きたいと考えた場合、どのような進学先があるのかご存じでしょうか。医療に携わる職種は、患者さんの命を預かるため、専門分野ごとの国家資格が必要です。また、国家資格取得のための試験を受けるには、指定された養成学校へ進学しなければいけません。
大学・短大などに進学する方もいますが、「医療専門学校」に通うという選択肢もあります。医療系国家資格試験に合格するための独自のノウハウを持っているために合格率の高さを掲げていることが多い他、卒業後に即戦力として働ける人材を育成する場所としても人気です。
スタディピアでは、国家資格の受験資格が得られる医療専門学校について、学費・受験方法なども含めて詳しく解説します。
目次
- 1.医療専門学校とは
- 1.1医療専門学校の分野
- 1.2医療専門学校の種類
- 1.3医療専門学校の勉強内容
- 1.4医療専門学校の偏差値
- 1.5医療専門学校の学費とその他の費用
- 1.6医療専門学校で取得できる資格
- 1.7医療専門学校の就職率と就職先
- 2.医療専門学校の受験
- 3.医療専門学校の選び方
- 4.医療専門学校を探すには
- 5.医療専門学校を探すなら「ホームメイト・リサーチ」で検索する
- 6.まとめ
医療専門学校とは
医療専門学校とは、医療関連の専門知識・スキルを身に付け、現場で即戦力となる人材を養成するための学校です。
医療と言っても幅が広く、看護、リハビリ、医療技術、医療事務など、学科も多岐に亘ります。なお、医療系の仕事は命にかかわるので、資格の獲得には専門的な知識・正しい技術の習得が不可欠。
そのため、多くの学科では、医療専門学校で所定のカリキュラムをクリアすると、国家試験の受験資格を得ることができるようになっています。
なお、医療専門学校の卒業生が目指す職場は主に医療現場。一般的な職場に比べて、清潔感、信頼感が重視されるため、在学中から髪型・服装なども厳しくチェックされる場合があります。
医療専門学校の分野
医療専門学校で学ぶことができる分野には、どのような職種があるのでしょうか。分野ごとの職種と仕事内容をご紹介します。
看護保健分野 | |
---|---|
看護師 | 医師が診察・治療・手術を行う際の補助、患者の医療的ケア、精神面での支援を行う専門職です。(国家資格) |
保健師 | あらゆる世代の健康を見守り、支援する専門職です。保健センターなどの行政施設、企業、学校、病院などが主な職場。保健師になるには、看護師資格が必須となります。 (国家資格) |
助産師 | お産の支援、妊婦と赤ちゃんの生活、健康指導を行う専門職です。助産師になるには、看護師資格が必須となります。 (国家資格) |
リハビリ分野 | |
理学療法士 | 医師の指示のもと、身体に障害を抱える患者に対して運動療法・物理療法を用いて基本動作機能の維持・回復を図る専門士です。(国家資格) |
作業療法士 | 身体または精神に障害がある患者に対し、作業療法を用いて生活に必要な動作を維持・回復させたり、精神面・心理面で支援を行ったりする専門士です。(国家資格) |
視能訓練士 | 医師の指示のもと、視力障害者の視機能回復のための矯正訓練・検査を行うことができる専門士です。(国家資格) |
言語聴覚士 | 医師または歯科医師の指示のもと、言語障害、聴覚障害、嚥下障害などの患者に対し、検査、訓練、指導、助言などを行う専門士です。(国家資格) |
医療技術分野 | |
診療放射技師 | 医師または歯科医師の指示のもと、検査・治療を行う際に必要となる放射線を人体に照射できる技術者です。 (国家資格) |
臨床工学技士 | 医師の指示のもと、血液浄化装置、人工呼吸器、人工心肺のような生命維持装置を操作したり、院内の医療機器の保守点検などを行ったりする技術者です。(国家資格) |
臨床検査技師 | 患者の身体の機能、細胞・組織などに異常がないか調べ、その検査結果を医師に提供する技術者です。(国家資格) |
柔道整復師 | ケガ(骨折・脱臼・打撲・捻挫など)によって破損した骨・関節・筋肉・靭帯などに対し、柔術整復術を用いて治療する専門職です。(国家資格) |
鍼灸師 | 鍼・灸を使って健康回復を助けたり、治療を行ったりする専門職です。身体のツボを刺激することで、人間本来の自然治癒力を高めていく東洋医学を行っています。(はり師、きゅう師という2つの国家資格) |
あん摩マッサージ 指圧師 |
あん摩、マッサージ、指圧の技術を用いて、患者の身体に起こる変調を緩和する専門職です。(国家資格) |
歯科衛生士 | 歯科疾患の予防、口腔衛生の向上を図るための健康づくりをサポートする専門職です。また歯科医師の指示のもと、診療補助・治療の一部を担当します。(国家資格) |
歯科技工士 | 歯科医師の指示のもと、入れ歯・歯の被せ物、詰め物・矯正装置などの作成、加工、修理を行う専門職です。 (国家資格) |
事務分野 | |
医療事務 | 病院・クリニックなどの受け付け、会計、レセプト(診療報酬請求)、カルテ管理などの事務業務を行います。資格は不要。 しかし、レセプト業務は専門性が高いため、専門学校・民間資格が存在しています。 |
医療秘書 | 病院・クリニックなどで、医師・看護師のサポート業務を行う専門秘書です。資格は不要ですが、医学、医療の知識、事務管理の知識・技能などが必要とされるため、専門学校・民間資格が存在しています。 |
専門学校は学科によって学ぶ内容が異なっており、大きく「看護保健分野」「リハビリ分野」「医療技術分野」「事務分野」に分かれています。医療系の職種は人の命を預かることもあり、事務分野以外は、すべて国家資格が必要。各養成学校の課程を修了後、はじめて国家試験を受験できる仕組みとなっています。
医療専門学校の種類
医療専門学校は、医療にまつわる資格取得に向けて学ぶことができる専門学校の総称です。
学校によって4年制と3年制があり、昼間部だけでなく、働きながらでも通うことができる夜間部もあります。ここでは、医療専門学校の3年制と4年制の違い、昼間部と夜間部の違いについて見ていきましょう。
4年制と3年制
専門学校の場合、同じ学科でも4年制と3年制があります。大きな違いは称号です。4年制の専門学校であれば、しっかりと専門分野について学ぶことができ、大学卒業と同等の「高度専門士」という称号を取得することが可能。
ただし、当然ですが「年数が長い=学費がかさむ」というデメリットもあります。そのため、どちらが自分に合っているのかをよく考えて選ぶようにしましょう。
4年制 | 3年制 | |
---|---|---|
特徴 | 他の資格に挑戦する余裕がある。また実技・実習にかけられる時間が長い。 | 早く医療の現場に携わることができる。また最短で卒業し、現場でステップアップが可能。 |
学費 | 約360~700万円(4年分) | 約270~500万円(3年分) |
称号 | 高度専門士(大卒と同じ扱い) 卒業後、大学院等進学を選択することが可能。 |
専門士 |
デメリット | 卒業するまでに時間がかかる。 | 短期集中型のため、スケジュールがタイトになりやすい。 |
※事務分野は国家資格ではないため、短期間で習得できる専門学校もある
昼間部と夜間部
医療専門学校では、昼間部だけでなく夜間部を設けている学校もあります。昼間部と夜間部の大きな違いは、生徒の年齢層。昼間部は若い人が多く、全体的にフレッシュな印象です。それに対し、夜間部は、社会人など年齢層が幅広く、仕事をしながらでも「学びたい」という気持ちの強い人が多い印象があります。
昼間部 | 夜間部 | |
---|---|---|
学生の層 | 若い年代が多く、高校の延長のような雰囲気がある。 | 年齢層が幅広く、社会人もいる。熱心な人が多い。 |
カリキュラム | 1日の授業数が多い。 時間をかけてゆっくり学ぶことができる。 |
1日の授業数が少ない。 選択できないカリキュラムが存在するケースがある。 |
メリット | 学生時代と同じ生活リズムが維持できる。クラブ活動、サークル活動ができる。 | 日中に働きながら通学できる。また、学費が安い学校が多い。 |
デメリット | フルタイム勤務ができない。 仕事と学業の両立が難しい。 |
カリキュラムによっては、仕事に影響する可能性がある。 |
※昼間部しかない学校・学科もある
医療専門学校の勉強内容
医療専門学校では、各資格の取得に必要な座学と実技の授業があります。座学では、医学・医療についての基礎知識から習得可能。そのため、医療についての知識がまったくない状態からのスタートでも問題がありません。
また、基礎分野だけでなく、専門基礎分野・専門分野とステップアップしながら学習していきます。専門分野に関しては学科・コースごとにカリキュラムが異なっており、知識だけでなく技術も習得していくことが重要です。
もちろん、実技の授業も欠かせません。専門職に必要な技術を習得するために、実際に医療機関で使用されている医療機器などを使用し、繰り返し練習。そして、最終学年では、学んできたことを活かして医療現場での実習がはじまります。
なお、国家資格試験・民間資格試験の対策も同時進行。独自の試験対策ノウハウを持っていたり、効率的なカリキュラムが受講できたりするなど、国家試験合格率の高さをアピールしている学校もあります。
医療専門学校の偏差値
医療専門学校の偏差値はそれほど差がなく、概ね50前後の学校がほとんど。しかし、大学と異なり、偏差値で受験の難易度・授業内容の高度さなどが決まる訳ではありません。そのため、偏差値に惑わされず、自分が望む資格が取得でき、カリキュラムなどが適切だと思う学校を選びましょう。
医療専門学校の学費とその他の費用
医療専門学校の学費は、選択する学科・学校によって異なります。学費の相場は、1年間で約90~170万円。医療系の場合は高額な医療機器を使用することが多く、講師も国家資格保持者またはそれに準ずる知識を持つ人なので、そうした要素が学費に反映される傾向があります。
この学費のなかに、どこまでの費用が含まれているかという部分がチェックすべきポイントのひとつ。教科書代、保険代、ユニフォーム代などは別途必要になる場合がほとんどです。また、医療の専門書は高額なため、教科書・参考書の費用が意外とかさみます。
そして、最終学年になると現場へ実習に行くことも多くなりますが、移動費・宿泊費などが別途発生して思いがけない金額になるケースもあるので要注意。入学時の学費だけで比較するのではなく、その他に必要な費用なども踏まえて検討しましょう。
なお、高額になりがちな医療専門学校の学費ですが、学校によって独自の奨学金制度、様々な割引があります。例えば、卒業後に指定の医療機関で決められた年数勤務すると、返済が不要になる「病院奨学金」は、数多くの病院が行っている奨学金制度です。
ただし、卒業と同時に国家資格が取得できていないと一括返済しなければならないなどの条件が付いている場合もあるので、制度をよく理解して利用しましょう。
医療専門学校で取得できる資格
医療系の国家資格を受験するためには、指定された養成学校の卒業が義務付けられています。そのため、医療専門学校で取得できるのは、受講している専門学科で認定されている「国家試験を受けるための受験資格」。
つまり、卒業=国家資格取得ではなく、卒業したら「受験できる権利」が与えられるということを覚えておきましょう。現場で働くためには国家資格が必要になるため、せっかく学んできたことを無駄にしないためにも、在学中に試験対策をしっかりと行うことが重要です。
なお、在学中に様々な民間資格の取得を推奨している学校もあります。自分が希望する民間資格の取得に必要なカリキュラムが組み込まれているかどうかも、学校を選ぶ際に確認しておくと良いでしょう。
医療専門学校の就職率と就職先
医療系の国家資格保持者は社会的にもニーズが高く、就職率も100%に近い数字を掲げているところが少なくありません。そのため、医療専門学校を卒業する段階で各国家資格が取得できていれば、就職先の選択肢も広がるのです。
主な就職先は、病院・クリニックなどの医療施設、リハビリテーション施設、老人介護施設、デイケア施設、福祉施設、障害者施設、一般企業、学校、医療機器メーカー、スポーツ業界など多岐に亘ります。
なお、医療専門学校にとって、学生の就職率はとても重要。そのため、多くの学校では、病院・各施設の担当者を招いた就職ガイダンス、面接練習のような就活対策・サポートを行っています。
医療専門学校の受験
一般入試、指定校推薦入試、AO入試、社会人入試などは、比較的多くの学校で行われている形式です。その他にも、スポーツ推薦、オープンキャンパスの際に特別な入学選考などを実施している学校もあります。
入試方法 | 対象者 | 試験科目 |
---|---|---|
一般入試 | 高校卒業・卒業見込み 高卒認定試験合格者 |
書類選考、作文、面接、筆記試験、適性検査 |
指定校推薦入試 | 高校卒業見込みで学校の推薦を受けた方 | 書類選考、作文、面接 |
AO入試 | 高校卒業・卒業見込み 高卒認定試験合格者 |
書類選考、面接 |
社会人入試 | 高校卒業、 高卒認定試験合格者 |
書類選考、面接、小論文、適性検査 |
※学校によって試験内容・入試方法は異なる
小論文・作文が行われる場合、その学科に沿った内容のテーマが出されることが少なくありません。例えば、看護ならば「目指したきっかけ」「患者との関係性」「医療の基礎知識」などがテーマとなります。
医療専門学校の選び方
すでに取得したい国家資格が決まっている場合は、学校選びも比較的スムーズに進みます。通えるエリアで、自分の希望にあった修業年数、カリキュラム、学費などを比較して決めるのがおすすめ。もちろん、条件だけで決めるのではなく、実際に足を運んで学校の雰囲気などを肌で感じることも大切です。
しかし、まだ取得したい資格が決まっていない、または漠然と「医療系で活躍したい」と考えている場合には、学校を絞り込むのが難航する可能性もあります。医療専門学校で学ぶことができるジャンルは多岐に亘るため、まずは「看護保健」「リハビリ」「医療技術」「医療事務」など、どの分野で働きたいのか候補を決めましょう。
そのうえで、希望分野に強い専門学校の資料を取り寄せたり、学校見学・オープンキャンパスなどに参加したりして比較していくのがおすすめです。
医療専門学校を探すには
医療専門学校を探すには、いくつかの方法があります。学生ならば、まずは通っている学校に相談。
過去に医療専門学校へ進学した実績があれば、学校が情報を持っている可能性もあります。また、学校で情報が集められない方、社会人の方は、インターネットの情報サイトなどを利用するのがおすすめ。
複数の専門学校を紹介しているポータルサイトなどで検索すれば、地域・取得したい資格などから学校を絞ることが可能です。情報サイト・ポータルサイトは、手軽に学校を比較できるため便利なので、うまく活用して学校探しを効率良く進めましょう。
医療専門学校を探すなら「ホームメイト・リサーチ」で検索する
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まとめ
医療専門学校では様々な国家資格の勉強をすることができ、国家資格取得の受験対策までしっかりとカバーしてくれます。
どの医療ジャンルで働きたいのかをよく考え、何年で卒業するのか、働きながら勉強したいのかなども考えることが重要です。なお、選ぶ際にはできる限り実際に足を運び、学校の雰囲気などが自分にピッタリ合う専門学校を見つけましょう。
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