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人気ペットの品種〈猫編〉
ペルシャ（チンチラ）／ホームメイト
その身にまとう長い被毛の美しさから「猫の王様」と称されるペルシャ。現存する多くの猫種の交配にペルシャが使われていることは有名で、このエレガントな猫の出現により「猫の歴史」は大きく変わったと言えます。ヨーロッパ貴族の寵愛を受けた時代から、ペルシャは長毛種代表の座を譲ることなく、今もなお世界中で不動の人気をキープし続けています。
外見の特徴
16世紀頃に貴族の愛玩動物としてヨーロッパに広まったペルシャは、貴婦人のペットにふさわしく上品で華やかなルックスをしています。長く美しい毛並みはふわりと柔らかく滑らかで、触れているだけで安らぎと安心感を与えてくれます。その被毛の色のバリエーションは多彩で、公認されているだけでも100以上のパターンを持っています。また、美しい被毛とともに顔のパーツにも特筆すべき魅力があります。短い首の先には頭の大きさの割に小さな耳が控えめに伸びていて、丸い大きな瞳とペシャリと潰れたような平たい鼻から紡ぎ出されるのはなんとも憎めない表情。真横から見ると、額、鼻、あごが同じ高さであるというユニークさで、疲れて帰ってくるあなたをあるがままの自然体で癒してくれるはずです。ちなみに、ペルシャはチンチラとよく混同されますが、チンチラとはシルバーとゴールデンに代表されるペルシャの色の一種で、「チンチラ」という品種名は存在しません。
性格・性質
ペルシャはおっとりとしていてのんびり屋の、もの静かな猫です。絵画のように落ち着いた風格を持ち、じっとしていることを好みます。孤独も平気で、自分の時間を気ままに過ごせるマイペースな性格の持ち主です。基本的に毎日ゴロゴロすることに幸せを感じますので、ペルシャを飼う場合はあまりちょっかいを出しすぎないよう気をつけてあげましょう。留守番も安心して任せられることから、1人暮らしや忙しい人が飼うペットとしてもおすすめです。見知らぬ人にはよそよそしい態度を取ることがありますが、飼い主には従順です。あなたが寝ている隙に重い腰を上げてゆっくりと近付き、添い寝を始めるといったかわいい一面を見せてくれるかもしれません。
飼育上の留意点
ペルシャの見事な長毛は、からまったり毛玉になったりすることが想像以上に多いでしょう。とりわけ腹部やしっぽの裏側は地面に触れてしまう程長いので、特にケアしてあげたい部分です。汚れや毛玉を回避するために、気になる部分をはさみですくように切ってしまうのもひとつの手です。小さな毛玉でも放っておけばすぐに大きくなってしまいます。手に負えない状態になってから慌ててペットショップに駆け込むことのないように、日頃から小マメなブラッシングを行ないましょう。また、目が大きく鼻が低いという顔の構造上、涙がたまりやすい傾向にあります。濡れたガーゼなどで丁寧に拭いて清潔さを保ち、眼病を予防してあげることが大切です。
