公園・緑地情報
公園管理運営士について/ホームメイト
公園の管理運営を行なうスペシャリストである「公園管理運営士」について紹介します。
公園管理運営士とは
公園管理運営士とは、公園を監督的立場から管理・運営していく資質があると認められた人に与えられる資格、またはその資格を保有している人のことを指します。
公園を含む公的施設の管理運営は国やその外郭団体といった、いわゆる官の立場から行なわれてきましたが、2003年に施行された指定管理者制度によって、こうした管理運営の機能を民間に代行させることが可能となりました。これを受け、公園管理のエキスパートを育成・認定することを目的として「公園管理運営士」の資格試験が、一般財団法人・公園財団の手によってスタートしました。2006年度より開始されたこの資格は、他の公園・造園関係の資格の中では比較的新しく、社会的な要請による必然性から生まれたものです。今後も都市の開発とともに増加していく公園になくてはならない存在として、注目を集めている資格です。公園・緑地の設置と造園を行なっていく各部門の技術士や造園施工管理技士が「社会のニーズを具現化していく役割」であるなら、公園管理運営士は「それらをより具体化していく役割」を果たしていると言えます。
公園管理運営士の業務内容は大まかに、公園の「管理」と「運営」の2種に分けられます。
公園の管理
「管理」に関しては、まず園内の植物に対して適切な知識でもって生育と維持を行なうことが挙げられます。公園に訪れる動物・昆虫に対しても同様に、適切な管理方法が要求されます。生態観察園などの緑地スペースが豊富に設置された公園では、形成されるビオトープや自然の織り成す景観がその公園において特に重要な要素となってくるため、これが破壊されないよう、年ごとの気候の変化にも注意を配る必要があります。遊具が設置されている場合や運動スペースがある公園では、利用者が安全に遊べるように遊具や設備の点検を行ない、場合によっては監視員の設置なども検討することになります。他にも遊具に限らず、園内の施設が適切な状態で維持されるべく管理します。
公園の運営
園内における安全を監督し、緊急時には責任者となって適切に対処する能力が問われます。その公園が持つ社会的役割を正確に認識し、必要と思われるサービスや広報を実施して、利用者に提供することもあります。また、公園の利用をより活性化させるべく、コミュニティー創出の場として、あるいは児童に対する教育的機会の一環として、各種イベントや体験学習会などを企画・実施します。