温泉・スーパー銭湯情報
温泉の入浴法(4)蒸し湯/ホームメイト
蒸し湯とは、噴出する温泉の蒸気を利用する方法です。湯船に浸かる入浴法とは異なり、心臓や肺への負担が少ないため、長時間利用できることが最大の特長と言えます。もちろん温泉の成分の吸入効果もあります。
ただし、血圧の変動は少ない反面、ふつうの温浴以上に温熱刺激が強いため、お年寄りや心臓病、高血圧の方などは十分注意が必要です。
蒸気浴(蒸し風呂)
温泉蒸気浴とは、噴出する温泉の蒸気を浴室に引き込んで、蒸気浴を行なう方法です。
鎌倉時代から伝わる伝統的な温泉活用法で、江戸時代の中ごろまでは、温泉のない地域で「風呂」といえば、この蒸し風呂のことを指していました。
箱蒸しや温泉蒸気室浴、痔蒸しなどがあります。
箱蒸し(温泉蒸気函浴)
温泉の蒸気を引き込んだ木箱の中に首だけを出して入り、全身を蒸す方法です。
40~50℃の高温で蒸されるため、発汗効果が抜群で新陳代謝が促進され、疲労回復やダイエットにも効果があります。
頭は外に出ているので、息苦しさもなく、呼吸も楽にできます。
温泉蒸気室浴(ミストサウナ)
温泉の蒸気で満たされた蒸気室に入り、全身を蒸す方法です。
温泉蒸気の吸入が可能で、のどや鼻の粘膜を洗浄する効果があります。蒸し小屋や洞窟を利用している温泉地もあります。
痔蒸し
温泉の蒸気を床面の穴から上向きに噴出させ、患部に直接蒸気を当てて蒸す方法です。穴にお尻をつけて座ったり、仰向けに寝たりすると、患部に蒸気が当たり痔に効果的とされています。腰痛や婦人病にも効果があります。
砂蒸し(砂浴、砂湯)
砂蒸しは、温泉が湧き出している海岸の熱い砂を掘り、その中にからだを横たえる日本ならではの入浴法です。
熱い砂と砂の重みによって発汗効果が抜群で、新陳代謝が高まり、老廃物が大量の汗とともに流れていきます。疲労回復のほか、神経痛や関節痛、腰痛、肩こり、筋肉痛などに効果が期待できます。また、熱い砂から開放された後の爽快感はたまりません。
熱気浴
温泉熱で温まった床や部屋に横たわり、地熱で全身を蒸す方法で、伝統的な窯風呂や岩室式の蒸し風呂を温泉熱で応用したものです。
地熱の温熱作用と、大気中に放出された微量のラジウム吸入による鎮静作用の相乗効果により、寝ながらにして腰痛・神経痛などの慢性の痛みが緩和されるという効果があります。
岩盤浴
温泉熱で温まった床に、ゴザや石菖などを敷いて横たわります。
- 代表的温泉
- 玉川温泉(秋田県)、鉄輪温泉(大分県)
オンドル
温泉熱で床から温めたオンドル部屋に横たわります。
- 代表的温泉
- 八幡平温泉郷の後生掛・銭川・大深の各温泉(秋田県)