花火の構造と尺玉のサイズ/ホームメイト

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花火の構造と尺玉のサイズ/ホームメイト

私たちが花火大会に参加するとき、安全のため打ち上げ場所とは遠く離れた場所から観覧します。そのため、花火が打ち上げられている現場や花火の構造、大きさなどはテレビで見たことはあるものの、花開く前の花火の姿を目にすることは殆どありません。こちらでは、そんな花火の構造や大きさの違いをご紹介しましょう。

花火玉の構造

花火玉の構造

最初に「打ち上げ花火」とは、「花火玉」と呼ばれる火薬が入った玉を打ち上げて光や音を出す花火を指します。

さらにその花火玉の中でも、「割物(わりもの)」、「ポカ物(ポカもの)」、「小割物(こわりもの)」と言った名前が付けられ、区別されています。

まずは日本で一番多く打ち上げられており、日本で独自に発達したとされる「割物」の構造を見てみましょう。

割物の構造

上空で花火玉が勢い良く破裂し、中に詰まっている「星」と呼ばれる火薬の玉が綺麗な球状に飛び散る姿が特徴的な割物。

そんな割物の花火玉は、基本的に「玉皮」、「導火線」、「割火薬」、「星」と呼ばれる材料から作られます。これらを使って半球状の物をひとつずつ作り、最後にその2つを合わせて作るのが一般的です。

まず一番外側にあるのが、火薬の容器となる「玉皮」。その中に、光や煙を出しながら燃えていく火薬の粒である「星」が入ります。このとき一番外側に並べてある星は「親星」と言います。その次に入れられるのが星を飛ばすための「割火薬」。このとき、星と割火薬の間には摩擦による発火を防ぐために「はさみ紙」という和紙が間に挟まれます。そして、さらに星を入れて割火薬を入れるという作業を繰り返すことにより花火の色の層が増えていくのだそう。内側の星を「芯星」と言い、花火の中心の色になります。

真ん中に詰められた割火薬から外に向けて出された芯が「導火線」で、別名「親導(おやみち)」とも言います。

こうして半分ができたら同じように作ったもう片側をぴったりと合わせ、細長く切ったクラフト紙を張って乾燥させれば完成です。

ポカ物、小割物の構造

丸くは開かず、「柳」のように光の尾を引きながら落ちていく物や「蜂」のように不規則な動きをするのがポカ物の特徴。

その名の通り花火玉が合わせ目から「ポカッ」と2つに割れて、中に収納された星や細工を放出します。星にパラシュートを付けゆっくりと落ちるように細工された物など、ポカ物ならではの工夫がされています。

小割物とは、上空で小さな花火がたくさん開く種類を指します。球形で割物のように星を詰めた小さい花火玉が大きな玉の中にたくさん入っている「千輪菊」が代表的です。

花火玉の大きさ

花火玉の大きさは小さい物では直径6センチ以下から、大きい物では1メートル以上と様々。

花火玉の大きさは一般的に「号」で呼ばれ、大きい花火玉は「尺」(一尺は約30センチ)という単位で呼ばれることもあります。

花火玉の大きさによる違い

花火玉の大きさによって広がる花火の直径はもちろんのこと、打ち上がる高度も違います。花火玉の大きさと、それによる花火の規模の目安は次の通り。

ちなみに現在において世界一大きな花火は40号玉(四尺玉)であり、新潟県小千谷市で開催される「片貝まつり」で打ち上げられています。

  • 3号玉…直径60メートル、高さ120メートル
  • 6号玉…直径180メートル、高さ220メートル
  • 10号玉(一尺玉)…直径280メートル、高さ330メートル
  • 30号玉(三尺玉)…直径600メートル、高さ550メートル
  • 40号玉(四尺玉)…直径700メートル、高さ700メートル

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