小学校情報
小学校の校内清掃/ホームメイト
校内清掃は、子どもが健やかな学校生活を送る上で欠かせない時間です。本来の保健衛生上の目的や、生活しやすい環境づくりの他にも、子どもたちにとって大切な意味をもたらす時間といえます。
校内清掃について
学校生活において欠かせない「そうじの時間」。その意味や方法はどのようなものでしょうか。
清掃の意味
「きれいにする」という目的以外に、勤労の価値観、協力、分担、美的感覚、思いやりを養うことなどが挙げられます。学校生活で子ども全員が自ら取り組める仕事のひとつであり、当番活動の役割と、働くことの意義を感じられます。清掃を通じて奉仕活動への意識やその喜びを体感できます。また、集団活動の大切さを学ぶ良い機会にもなっています。
清掃の時間とグループ分け
多くの小学校では、給食が終わった後の昼休みと5時間目の間が「掃除の時間」。主にクラス単位で、掃除に取り組む学校もありますが、異年齢の子どもたちと交流を促進するため、各学年から数人ずつ集めてグループを作り、縦割り班で清掃を行なっている学校もあります。1年生は主に自分の教室を担当し、黒板消し、ほうき、水拭き、ちりとりの係があり、教室内で掃除をします。また1年生のうちは6年生などの上級生が来て、掃除の仕方を指導してくれるという学校もあります。
掃除用具と清掃の場所
ほうき、ちりとり、ぞうきん、バケツなど。清掃の順序は、まず床をほうきで掃き、モップ、または雑巾で拭くのが一般的です。黒板は黒板消しをかけた後に水拭きをします。
校内清掃の課題
校内清掃の時間に「○○さんが自分の役目を果たしていなかった」、「何をして良いかわからなかった」、「やることがなかった」などと不満を抱えている子どももいるようです。また、「清掃しても清掃場所がキレイになっていない」、「用具の管理ができていない」など、子どもたちだけできちんとやり遂げるためには適切な指導が必要になることもあります。
黙道清掃
清掃における問題点を改善するためには、子ども一人ひとりの意識を変えることが必要だと考えた結果、「させられる掃除」から「する掃除」への転換を図るため、「黙道清掃」を行なっている学校もあります。「黙道清掃」とは、黙って清掃を行なうこと。率先して汚れに気づき、自分の役割を自覚していく活動です。おしゃべりを我慢する力や、率先して汚れを見つけ、工夫して発見しようとする力、友達への思いやり、感謝の気持ちなどが育まれるとされています。
縦割り班清掃
1~6年生までの子どもが協力し合い活動する「縦割り活動」が広まる中、掃除の時間においても、縦割り班が活用されている学校も少なくありません。「縦割り班清掃」の長所としては、協力することの大切さを学べること。そして、異年齢の子どもたちが交流することにより、お互いにその年齢に応じた立場の役割を経験できることが挙げられます。年齢を超えた仲間意識が育つと同時に、異年齢であるからゆえのトラブルもまた、社会に出てから、様々な年齢の人に対応できる柔軟さや、コミュニケーション能力を養うためにも必要といえます。