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ドラッグストアで用意できる「発熱」対応/ホームメイト
熱は、私たちの身体の不調を知らせてくれる大切なサインです。熱が出たときは横になって安静に過ごし、必要に応じて解熱鎮痛剤を正しく使用しましょう。
ここでは、熱の原因とその対処法についてご紹介します。
発熱を見極めるには平熱を知ることから
体温が何度になったら発熱したという認識は人によって違います。とあるアンケートでは、約半数の人が「37度以上で発熱」と答えていますが、これは、水銀体温計の37度が赤く色づけしてあったせいでの誤認識とも言われています。
日本人の平均体温は36.6~37.2℃で平熱にも個人差があります。熱が出たと考えるのは、自分の平熱よりも高くなったときと考えましょう。そのため、体調の良いときに熱を測ってみて、自分の平熱を知ることが正しい発熱を知る第一歩です。
なお、医療機関などでは、37.5℃以上を発熱、38.0℃以上を高熱と分類しています。
発熱の主な原因
病院へ診察に訪れる患者のうち、最も多い症状が発熱です。そして、発熱の原因はストレスによる体質的なものから、重大な病気の兆候であることなど様々です。また、熱と共に現れるせきや痛みなどの症状にも目を向け、いつもと違う症状がある場合は自己判断を避け、医療機関で受診しましょう。
解熱鎮痛剤を使用する
熱は身体の正常な反応で、ウイルスと戦っている証拠のため、早いうちから薬で体温を下げてしまうと熱の引きが遅くなる場合もあります。とは言え、長引く発熱による体力の消耗や高熱による脳症、小児などで夜にぐずって眠れないときには、解熱剤を使用することも必要です。
ここでは、ドラッグストアなどで購入できる市販薬(OTC薬)の解熱鎮痛薬と成分などをご紹介します。
ロキソプロフェンナトリウム
医療用医薬品からのスイッチOTCとして2011年(平成23年)よりドラッグストアでも購入できるようになった成分です。あらゆる痛みに対応し、効き目が強いのが特徴です。(主な商品…第一三共ヘルスケア「ロキソニン」)
イソプロピルアンチピリン
歯痛や抜歯後などの強い痛みにも良く効く成分で、15歳未満は服用することができません。(主な商品…塩野義製薬「セデスハイ」)
アスピリン(アセチルセリチル酸)
頭痛や歯痛によく効く反面、胃への負担が出る場合があります。15歳未満は服用することができません。(主な商品…ライオン「バファリン」、内外製薬「ケロリン」)
イブプロフェン
消炎作用と鎮痛効果に優れ、胃への負担も少ない成分です。15歳未満は服用することができません。(主な商品…エスエス製薬「イブ」、アラクス「ノーシンピュア」)
アセトアミノフェン
胃腸への負担も少なく、副作用も比較的弱いため、小児でも服用することができます。(主な商品…アラクス「ノーシン」、ジョンソン&ジョンソン「タイレノール」)
エテンザミド
アスピリンと同等の作用ですが比較的副作用が少ないため小学生以上から服用することができます。(主な商品…大正製薬「ナロンエース」、アラクス「ノーシン」、塩野義製薬「セデス」)