空港・飛行場のしくみ「駐機場の安全基準」/ホームメイト

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空港・飛行場のしくみ「駐機場の安全基準」/ホームメイト

航空機を駐機するための施設を駐機場(エプロン)といいますが、エプロンを整備するための安全基準についても押さえておきましょう。

エプロン設置の安全基準とは

エプロン設置の安全基準とは

エプロンに必要なスペースは、駐機を予定している航空機の最大のものを基準にして、幅や奥行きなどを計算して決められます

また、エプロン内の定位置(スポット)への移動方法やエプロン上で行なう作業、航空機周りの安全間隔(クリアランス)、航空機の離着陸経路から障害物をなくしておくために定められている空港の「制限表面」についても考慮しなければなりません。

具体的には、常に航空機同士、あるいは航空機と障害物の間に、また、航空機の離着陸に関するある一定の領域において、接触をしないだけの安全な間隔があるかことが重要であり、それが安全の基準になっています。

そのために定められている「エプロンにおける航空機の標準クリアランス」について、ここでは大型ジェット機を例に挙げて数値を抜粋して紹介します。

  • エプロン誘導路を移動する航空機とほかの航空機又は障害物とのクリアランス……15メートル
  • スポット誘導経路上を移動する航空機と他の航空機又は障害物(ボーディングブリッジを除く)とのクリアランス……10メートル
  • 航空機導入線上を移動中の航空機と駐機航空機又は障害物(ボーディングブリッジを除く)、駐機航空機相互間並びに駐機航空機と建物(ボーディングブリッジを除く)とのクリアランス……7.5メートル
  • 給油又は廃油を行なう航空機と建物(ボーディングブリッジを除く)とのクリアランス……15メートル「一般財団法人(港湾空港総合技術センターの資料)より」

また、航空機1機当たりのエプロンのサイズは、ノーズイン方式で、大型ジャンボ機では幅が70メートルで、奥行きは190メートル、面積は1万3,300平方メートルです。

そのほかの確保したいスペースについて

安全間隔(クリアランス)を確保されたエプロンの中で、駐機中の航空機は、次のフライトに向けて燃料や備品を補給したり、主に機体の外観をチェックして整備する「飛行前点検」をするなど、安全な運航を支えるための地上支援作業が行なわれることになります。この作業をする車両などの動きを妨げないスペースも確保する必要があります。

また、特に大規模な空港では、ジェット機の乗客の乗り降りにはボーディングブリッジが必要ですし、給油車ではなく、燃料補給をする給油設備との接続口や、電力や空調を供給する空港動力設備などがエプロンに設置されていますので、それらの作業をスムーズに進めるためのスペースも考慮することになります。

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