行動指針
広島大学の産学官連携は、上記のビジョンを達成するために、以下のように行動します。
1.広島リサーチコンプレックスの展開と地方創生への貢献
異分野融合による複合型イノベーション推進基盤(リサーチコンプレックス)の形成・拡大を先導します。広島大学が中心となって、産学官の緊密な連携の下で、先端的・独創的な研究の推進基盤を整備します。また、起業精神に富む人材の集積と養成、産業の集積と新ビジネスの創出を行うとともに、広島地域内外のネットワークを発展・強化させ、地方創生に貢献します。
2.オープンイノベーションの推進と地域創生エコシステムの形成
オープンイノベーションを具現化し、国内外の企業や大学・研究機関ならびに政府・自治体等と連携して、イノベーションや新産業を継続的に創出するエコシステムの形成を推進します。
3.社会や産業界との組織的・中長期的な連携の強化
国内外の企業や政府・自治体等との共同研究や受託研究などを積極的に推進し、具体的な課題の解決やイノベーションの創出に取り組みます。また、包括協定締結や共同研究講座開設等を促進し、組織的かつ中長期的な産学官連携の強化を推進します。
4.国際産学官連携を牽引する人材の育成
国内外の産学官連携活動に対応できるコーディネータや実務家などの専門人材や教員を組織内部で育成・確保することにより、共同研究やベンチャーの継続的な立ち上げや管理を支援するとともに、国際的に活躍できる人材を養成します。
戦 略
1. 明確な評価指標の設定
産学官連携のビジョンを着実に実現させるために、活動別に定量的目標を設定し、実施状況や新しい情報を常に組織全体で共有することで活動を効果的・効率的に進めます。
2. 産学官連携事業の推進
文部科学省やJST、NEDOなどの産学官連携整備事業、民間などと大型共同研究の獲得に向けて尽力し、広島大学を核とした産学官共同研究拠点化を図ります。
3. 共同研究の推進支援体制の整備
産学官共同研究を円滑に進めることができるようにオフィスや実験施設の整備を行うとともに効率的な管理を進めます。また、各部局の産学連携担当教員との連携を強化し、研究のシーズやニーズに関する情報収集・発信を活発化させるとともに、コーディネータや実務家による共同研究の立ち上げや実施に対する支援体制を強化します。
4. 大学発ベンチャーの創出の推進
広島大学の研究成果に基づく起業を促進するために、インキュベーションの事業助成や施設の貸与などによる新規事業創出の環境整備を行います。また、アントレプレナー教育、技術経営(MOT)教育、デザイン思考教育など整備し、イノベーションを起こす人材の育成に積極的に取り組みます。
5. 知的財産マネジメントの充実
広島大学の有する知的財産を権利化し、国内外の企業への移転によって得られるライセンス収入を増加させ、新しい研究の原資とする「知の創造サイクル」を確立・活性化を図り、大学経営基盤の強化に努めます。
6. リスクマネジメントの強化
産官学連携を進める上で生じうる利益相反や技術流出等に伴うリスクを未然に防止するとともに、社会への説明責任を果たすために、実効的かつ効果的にマネジメントできる体制を強化し運用します。
7. 地域社会との連携の強化
広島大学の人的・知的資源を活用し、地域社会の有する課題解決のための研究活動などを展開し、地域社会との連携を深めます。