FAQシステムとチャットボットの違いは?使い分けや連携方法を解説 | HelpfeelのFAQお役立ち情報

FAQシステムとチャットボットの違いは?使い分けや連携方法を解説

この記事でわかること
  • FAQシステムとは、FAQページの作成・管理・分析といった機能をもったツールである
  • チャットボット(Chatbot)は、顧客がチャット上で送信したメッセージに対する自動応答を実現するツールである
  • 両者の共通点は「問い合わせ件数削減を目的にしている」こと
  • 両者の違いは「導入・運用の難易度」
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スタマーサポート領域では現在さまざまなITシステムが活用されています。例えば、CTI(Computer Telephony Integration)ツールやCRM(Customer Relationship Management)ツール、IVR(Interactive Voice Response)といったITシステムが活用されています。

特に問い合わせ対応業務の自動化/効率化を目的としてカスタマーサポート領域での活用事例が増えているのがチャットボットとFAQシステムです本コラムでは、チャットボットとFAQシステム、それぞれの特長や共通点・違いを解説していきます。

目次

チャットボットとFAQシステム、それぞれの特長

チャットボットとFAQシステムには、どのような特長があるのでしょうか。それぞれの特長や機能について解説します。図版3

チャットボットとは?

チャットボット(Chatbot)は、顧客がチャット上で送信したメッセージに対する自動応答を実現するツールです。

すでに顧客向けのWebサイトにチャットボットを設置している企業が少なくありません。あるいは、LINEをはじめとするチャットアプリ上での顧客対応でチャットボットを活用している企業も見受けられます。

チャットボットは大きくシナリオ型とAI搭載型の2種類があります。

シナリオ型チャットボット

チャットボットは、当初はシナリオ型と呼ばれるものが主流でした。その名の通りあらかじめ人間が設定したシナリオに沿って応答するという仕組みです。

顧客側は「資料を請求したい」「料金を知りたい」「契約方法を知りたい」といったいくつかの選択肢から当てはまるものを選んでチャットボットにメッセージを送るのが一般的です。

AI搭載型チャットボット

一方で、最近ではAIを搭載したチャットボットが出てきました。AI搭載型チャットボットは、実際の顧客応対を通じて学習を繰り返すことで、自ら回答の精度を高めていくことができます。

また、自然言語処理技術を活用することで、選択肢を選ぶだけではなくテキストでのやり取りにも対応したチャットボットも出てきています。

チャットボットについては、下記のコラムで詳しく解説しているので併せてご一読ください。

FAQシステムとは?

そもそもFAQ(Frequently Asked Questions)とは、「よくある質問」のことです。実際には質問だけではなく、それに対応する回答(Answer)も含んだ意味合いで使われています。

FAQシステムとは、FAQページの作成・管理・分析といった機能を持ったツールです。FAQサイトそのものの管理はもちろん、カスタマーサポート部門やコールセンターにおける顧客対応ナレッジの一元化を目的に活用している企業も少なくありません。

FAQシステムは、主に下記のような機能を備えています。

  • CMS
    • CMS(Contents Management System)は、FAQシステムの核となる機能です。
    • 最近ではHTMLやCSS、PHPなどの知識がなくても、ブログを開設・運用するような直観的な操作でFAQサイトの構築やFAQページの作成・公開を簡単に行うことができるツールが多くなっています。
  • アナリティクス
    • 従来、FAQサイトの分析は他のWebサイトと同様にGoogleアナリティクスで行うのが一般的でした。
    • 最近では、ページビュー数、離脱率、閲覧頻度が高いページ、検索頻度が高いキーワードなどを分析できる機能を持ったFAQシステムも出てきています。
  • ナレッジマネジメント
    • FAQページは、顧客対応履歴製品マニュアルといった日々蓄積されているナレッジをもとに作成します。
    • FAQシステムの中にはこうしたナレッジを統合管理する機能を搭載することでFAQページの作成を効率化しているものもあります。

下記のコラムで最新のFAQシステム14製品の機能や価格を解説しているので併せてご一読ください。

 

チャットボットとFAQシステムの違いとは?

チャットボットとFAQシステムの代表的な違いについて解説します。

提供できる情報量

FAQはWebページに質問と回答を記載するケースが多く、複雑な質問に対しては長文で解説できます。また、必要に応じて図や表、写真や動画などを用いた回答も可能です。

一方、チャットボットは専用のトーク画面でユーザーとやりとりをします。回答は基本的にテキストのみで、長文にも向いていません。このように、FAQとチャットボットはユーザーに提示できる情報量に大きな違いがあります。

回答までの時間

チャットボットの場合、質問を入力すれば回答を瞬時に提供できます。対するFAQは、ユーザー自身で質問と回答を探さなければなりません。検索機能やカテゴリ分類がうまく働けば比較的短時間でほしい情報にたどり着けますが、なかなか目的の情報が見つからないこともあります。

このように、FAQはチャットボットと比べて回答までの時間がかかる可能性が高い点に注意が必要です。

想定するターゲット

FAQとチャットボットは、想定するターゲットにも違いがあります。

FAQの主なターゲットは、情報収集に慣れていて、問題に対して的確な回答を得たいと考えている人です。FAQは提供できる情報量が多いため、問題に対して詳細な回答を提示できます。

一方、チャットボットの主なターゲットは、日頃からスマートフォンで情報収集をしている人や、チャットの操作に慣れている人です。スマートフォンやチャットを使い慣れている人は、チャットボットも抵抗なく利用してもらえるでしょう。

問い合わせ内容の解像度

FAQはユーザー自身で質問と回答を探す必要があり、自分が何に困っていて何を知りたいのかが明確になっていなければ使いこなすのが難しいツールです。問い合わせ内容の解像度が高いユーザーなら、迷わずに目的の情報にたどり着けるでしょう。

一方チャットボットは、チャットでやりとりしながらユーザーがほしい情報に誘導できるのが特徴です。ユーザーの問い合わせ内容への解像度が低かったとしても、適切な回答を提供できる可能性があります。

対応に適しているQ&Aの数

検索機能やカテゴリ分類が使えるFAQシステムなら、掲載するQ&Aの数が多くなっても目的とする情報を探し出せます。一方チャットボットの場合、Q&Aの数が多くなり過ぎると目的の情報にたどり着くまでに何度もチャットでやりとりしなければなりません。

上記のような特徴から、より多くのQ&Aを扱うならFAQの方が適しています。

導入・運用の難易度

最近ではノーコード、ローコードで導入できる製品も増えてはいるものの、チャットボットを導入する場合には専門知識を持ったIT人材が必要になるケースが珍しくありません。また、AI搭載型のチャットボットの場合には、AIや機械学習にも精通した人材が必要です。

一方でFAQシステムは、プログラミングのような専門的な知識を持たないカスタマーサポート担当者であっても、FAQページの作成やアクセス分析などを直観的な操作で行うことができるように設計されているものが少なくありません。

チャットボットとFAQシステムの共通点とは?

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一見するとまったく異なるように見えるチャットボットとFAQシステムですが、特にカスタマーサポート領域での活用という面では下記のような共通点があります。

問い合わせ件数削減を目的にしている

チャットボットとFAQツールの共通点

チャットボットとFAQシステムは、カスタマーサポート領域ではいずれも主に「顧客自身による自己解決率を高めることで、オペレーターが有人対応すべき問い合わせ件数を削減すること」を目的に活用されています。

チャットボットの場合には、チャット上でいくつかの選択肢を提示したり、顧客が送ったテキストメッセージに応答をしたりしながら、顧客の課題を明らかにしつつその課題の解決策を自動的に提示します。

一方でFAQシステムも、FAQページのカテゴリー分類、キーワード検索、アナリティクスといった各種機能を通じてFAQサイト内での顧客自身による問題の自己解決率の向上を実現します。

このように、顧客が持つ課題の解決策を提示することで自己解決を促し、問い合わせ件数を削減することを目指すという点で両者は共通しているのです。

顧客の不満解消につながる

チャットボットとFAQは、いずれもオペレーターの対応が不要です。不明点や疑問があれば24時間365日いつでも利用でき、時間に縛られずに回答を得られます。そのため、顧客の不満解消につながるのも両者の共通点です。

また、問い合わせ件数が多いと電話がつながらなかったりメールの返信に時間がかかったりするケースも少なくありません。チャットボットもFAQも質問に対して即時回答を表示できるため、回答を提供するまでにかかる時間を短縮できます。これも、顧客の不満解消に効果的です。

データの用意やメンテナンスが必要となる

チャットボットで問い合わせを受け付けるには、あらかじめ質問と回答のデータを登録する必要があります。FAQの作り方も同様に、よくある質問と回答のデータを用意してテンプレートに入力するといった作業が必要です。

運用開始後も、新しい質問を登録したり回答内容を修正したり、定期的なメンテナンスをしなければなりません。このように、データの用意やメンテナンスが必要となるのもチャットボットとFAQの共通点です。

FAQシステムとチャットボットの使い分けのポイント

AdobeStock_495439225ここまで紹介してきたFAQシステムとチャットボットの違いを踏まえて、それぞれを使い分けるポイントを紹介します。

チャットボットの活用がおすすめのシーン

チャットボットはユーザーの質問に対して瞬時に回答でき、問い合わせ内容が曖昧でも適切な回答に誘導できるのがメリットです。一方デメリットとしては、基本的に短いテキストでしか回答できないことや、扱えるQ&Aの数が多くないことなどが挙げられます。

上記のようなメリット・デメリットから、チャットボットの活用がおすすめなのは次のようなシーンです。

  • 回答内容が複雑でない時
  • 問い合わせ内容が曖昧なユーザーの利用が想定される時
  • スマートフォンからの利用が大半だと想定される時 など

FAQシステムの活用がおすすめのシーン

FAQのメリットは、長文や図、表や画像などを使って詳しく解説できる点です。また、比較的数が多いQ&Aを扱いたい場合には、FAQシステムが適しています。一方、ユーザー自身で質問と回答を探す必要がある点には注意しなければなりません。

これらの特徴を踏まえると、FAQシステムは以下のようなシーンで活用するのがおすすめです。

  • 複雑な回答を提示したい時
  • 問い合わせ内容の解像度が高いユーザーの利用が想定される時
  • 比較的数が多いQ&Aを管理したい時 など

FAQシステムとチャットボットを連携させる方法もある

FAQシステムとチャットボットにはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらがより優れていると断定できるものではありません。そこで、FAQシステムとチャットボットを連携させ、両者の強みと弱みを補完し合う仕組みを構築する考え方も有効です。

例えば、チャットボットでは対応しきれない複雑な質問や情報量の多い問い合わせに関しては、該当するFAQへのリンクを案内することで、顧客が自力で解決に近づけるようサポートできるでしょう。これにより、チャットボットの対応範囲を超えた質問でも顧客満足度をキープし、スムーズな問い合わせ対応につなげられます。

また、FAQシステムにチャットボットの機能を組み込むことで、顧客の課題解決をサポートする方法も効果的。画面の端にチャットウインドウを開く仕組みを使うことで、関連する情報への案内や追加の検索をサポートできます。

これらのシステムを活用することで、顧客が問題を解決した後に追加の提案をする機会も生まれます。FAQやチャットボットで顧客が探している情報は、基本的にはその時点で顧客が抱えている疑問点・不明点に限られますが、システムを通じて新たな解決策や、顧客がまだ知らない商品・サービスの情報を提供することが可能です。

このように、適切なシステムを導入して顧客の課題や悩みを解決することで、アップセル・クロスセルにつながるケースも少なくないといえます。

FAQシステムで問い合わせ件数削減を目指しませんか?

前述したように、チャットボットとFAQシステムは、いずれも問い合わせ件数の削減を目的としたITシステムという点が共通していますが、それぞれ異なるメリット・デメリットがあります。

FAQはユーザー自身で質問と回答を探す必要があるものの、基本的に一度の質問で回答にたどり着けるのが特徴です。チャットボットは質問内容によって入力や選択を繰り返す必要があるため、検索機能などが充実したFAQシステムならチャットボットよりも素早く情報を提供できるでしょう。

IT人材不足が叫ばれている中で中長期的な視点でカスタマーサポート業務の効率化を目指すのであれば、まずは非IT人材でも使いこなせるFAQシステムで問い合わせ件数の削減を目指してみてはいかがでしょうか?

◾️FAQシステムは専門知識がなくても簡単に使いこなせる

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最大60%も問い合わせ件数を削減できるFAQシステムとは?

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FAQは情報を探す手間や曖昧な質問への対応が難しいというデメリットがありますが、感覚的な文章で検索しても最適な情報を提供できるHelpfeelならこれらの課題もクリアできるでしょう。

FAQページの企画・制作や検索辞書作成は、Helpfeelの専門チームが行うので、検索ヒット率の劇的な向上をスピーディーに実現できます。AIでは対応が困難な専門用語が多い製品・サービスのFAQサイトへの導入もお任せください。

また、毎月カスタマーサポート担当者が貴社のFAQサイトを分析してKPI設定から達成までの改善策をご提案いたします。「導入して終わり」ではなく、継続的な改善によって問い合わせ件数のさらなる削減を実現します。

問い合わせ件数の削減やカスタマーサポート業務の効率化/負担軽減をお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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