文京区大塚の護国寺では力強く美しい書体の御朱印を頂けます。元禄時代に創建された徳川幕府の祈願寺で主要な建物が数々の大災害を乗り切っており、特に本堂は圧巻の美しさでした。
力強く美しい書体の御朱印
御朱印所
護国寺の御朱印所は本堂右手の出入口付近にあります。
志納金500円
御朱印
「如意輪観世音」と力強く美しい書体で記されています。コロナ禍が一段落しているにもかかわらず「御朱印は書置き」という寺社が多い中、直書きで頂けるのは有難いです。
過去に頂いた御朱印
平成31年1月19日付です。
アクセス
交通
有楽町線護国寺駅徒歩約3分
地図
江戸時代の姿をそのまま残す寺社
元禄時代の姿をそのまま現在に伝える境内
護国寺は五代将軍徳川綱吉がその生母である桂昌院の発願により1681年に創建したもので、幕府所属の高田薬園の地に桂昌院念持仏の天然琥珀如意輪観世音菩薩像を本尊として祀りました。
幕府の祈願寺だった護国寺は檀家を持たなかったため、明治維新後は後ろ盾を失って経済的な苦境に陥りますが、境内地5万坪のうち東側の2万5千坪を皇族墓地、西側の5千坪を陸軍用墓地とすることで乗り切り、さらに大正から昭和初期にかけて境内の整備が行われました。
仁王門
元禄時代の建物で、不忍通りに面した堂々たる姿は徳川将軍家祈願寺としての格式を示しています。
正面の左右に阿と吽の金剛力士像が安置されています。
背面の左右から睨みをきかせているのは二天像(増長天・広目天)です。
惣門
仁王門の東側にあって護国寺の方丈に通じており、寺院の門であるとともに住宅の門という性格を持っています。そのため社寺系ではなく大名屋敷の表門の形式となっており、徳川将軍家祈願寺ということもあって5万石以上の大名級の格式となっています。元禄時代中期の建物で、現存する大名屋敷表門が江戸時代後期のものばかりであることから貴重な文化財です。
不老門
昭和13年に建立されたものです。
大師堂
元禄時代である1701年に建てられた旧薬師堂を1927年に大修理して現在の位置に移築したものです。
六地蔵
死後に訪れる「地獄」「餓鬼」「畜生」「修羅」「人間」「天上」の各世界で迷える人々を救う地蔵です。
一言地蔵
願いを一言だけ聞き届けてくれるお地蔵様です。正面の戸を開け、心してお参りしましょう。
月光堂(重要文化財)
大津市にある三井寺の塔頭日光院の客殿を1928年に現在の場所に移築したもので、桃山時代の書院様式を伝えるものとして国の重要文化財に指定されています。
鐘楼
江戸時代中期に建てられたもので、梵鐘は1682年に寄進されたものです。
多宝塔
1938年の建物です。
本堂(重要文化財)
護国寺の本堂は1697年に完成した元禄時代の建築工芸の粋を結集した都内随一の雄大な規模をもつ建造物で、1950年に国の重要文化財に指定されています。
特に数多くの絵や装飾で彩られた堂内の美しさは圧巻ですので、御朱印を頂く際によく見ておきましょう。
まだの人はぜひお参りすることをお勧めする
東京メトロの駅名にもなっている寺院であることもあって「護国寺」の知名度は相当高いと思われますが、お参りしたことが一度もないという方は多いのではないかと思います。
護国寺は1983年と1927年に火災があり、さらに震災・戦災と二度の大災害に襲われますが、本堂や仁王門、惣門といった主要な建物はこれらの苦難をすべて乗り切って元禄時代の姿を現在まで伝えています。まだの人はぜひ一度お参りしてみることをお勧めします。きっと「もっと早く来るべきだった。」という気持ちになるでしょう。
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