子供も成長して、一人で出かけたり、お留守番をお願いすることが少しずつ増えてきました。キッズケータイも検討しましたが、もう面倒くせえから普通のスマホにしちゃおう、ということで妻と合意。ほぼ無料で運用できるという噂の 格安プラン povo を契約しました。
本記事では、povoってどう契約するの?未成年は契約できるのか?povoのメリット・デメリットや、128kbpsという通信速度で何ができるのか?などについて紹介していきます。
povoって何?他格安プランとの比較
2021年3月からサービスを開始した、KDDIによる携帯電話の料金プランです。「au」の回線を使いながらも料金が抑えられている点はもちろん、トッピングと呼ばれるオプションプランで自分独自のカスタマイズプランを作れる点が特徴です。
povoは他社の格安プランと比較してどうなのか?御三家の格安プランや、人気のMVNOと比べてみます。以下は「各社の最安プラン」を表にしたものです。
povoはとにかく「基本使用料が0円」というのがストロングポイント。最安で運用しようと思ったらほぼpovo一択です。対抗馬は LINEMO か 楽天モバイル。子に与えるなら、価格が990円で固定のLINEMOが安心でしょうか。LINEは消費ゼロなのも連絡用として向いています。
povoのサービスは2021年9月から「povo 2.0」という名称で提供されています。基本使用料が0円なので、無トッピングなら月額費用ゼロ!半年に一回のトッピングが必須、という縛りはあるものの、超低コストで維持できるのはpovo 2.0の大きなアドバンテージと言えます。
申込方法
povoは店舗を持たないため、オンラインで契約を行います。しかもPCに非対応なので、スマホの専用アプリから申し込む必要があります。
povoのアカウントを作るだけならPCからも可能。キーボードとマウスがあった方が圧倒的に早いので、アカウントだけ先んじてPCで作っておくのがオススメです。
アプリをインストールして、povoのアカウントを作ります。既に作成済みなら「ログイン」を。ココで作るなら、契約者の名前や生年月日、住所や連絡先、パスワードなどを入力して続けます。
メールアドレスを求められるので、親のメルアドにするのか?子供用のgmailアドレスを取得して、そこに送ってもらうのか?などは決めておきましょう。
povoは13歳から契約できます。逆に言えば、13歳以下は契約できないので、親の名義で契約する必要があります。上の写真での質問に本来なら「いいえ」と答えるべきですが、13歳以下の子に持たせる場合には(正直に答えてると)先に進めなくなります。ここは「はい」と答えておきましょう。
つまり「親名義の携帯を子供に貸与する」形になります。povo2.0では名義変更をすることができない (出典:名義変更 – povoサポート (zendesk.com)) ので、子ども本人名義にする場合には他のキャリアで手続きをする必要があります。御三家など大手キャリアでは12歳から本人名義で契約が可能です。
あとは免許証など本人確認書類を添付したら手続き完了。simが届くのを待ちます。午前中に申し込みをすれば、最短で次の日に届きます。
届いた!セットアップ!
無事に審査を通り simが到着。さっそく開封します。
ババーン。povoのsimがお目見え。キーカラーはイエローなんですね。simピンが同梱されているのは勿論ですが、なぜか povoのシールも付いてきます。こんなん要らんからトッピング安くしてほしい 可愛いシールです。
simをパキッと割って、子らの使うスマホに挿入。
当たり前ですが simフリーの携帯電話か、au網のキャリアで契約していた携帯電話でしか動作しません。他キャリアで使ってたスマホなどの場合は、simフリー化の手続きを絶対にお忘れなく。
simを挿したらアプリを開いて最終設定。手続き自体は簡単ですが、9時30分~20時までの間しか有効化の手続きができないので注意!「simカードを有効化する」を押して、simの台紙のバーコードをスキャンするだけ。あとは有効化完了のメールが来るまで待ちます。
1分ほどでメールがきました。申し込みから手続き、simの有効化まで非常にスムーズ。こういう手続きを一度でも自分でやったことがある方は迷わないと思います。
メールが届いたらsimの有効化は完了。これにて手続きは完了、普通に使うことができます。povoのアプリを見るとこんな感じ。電話番号が有効になり、通話とモバイルデータ通信が可能な状態になっています。
通信速度はいかに?
Wi-Fiから切断した状態で計測すると、この通り。制限かかった状態だと大体50~100kbpsの速度になります。128kbpsといっても、その速度が出ることはほぼありません。世に溢れるデータは肥大化する一方なので、昨今では動画視聴どころか、ネットを普通にやるのも苦しい速度ではあります。
しかし本題は「LINEが問題なく使えるか?」です。さっそく試してみます。
メッセージの送受信は全く問題ナシ!サクサク送受信できます。若干のタイムラグ(1.5秒ほど?)が出るときもありましたが、コミュニケーションに問題が出るほどではありません。スタンプも数KBのデータなので、もちろん問題ナシ。
写真も何とか送れますが、メチャ待たされます。試しにiPhoneで撮った写真(7.2MB)を送付してみたところ、70秒程度かかりました。動画も短いものなら送れますが、もちろんメチャ待ちます。素直にWi-Fi環境下で送付するようにしましょう。
LINE電話もできます。音声が少し乱れたり若干遅れを感じることはあれど、会話をするには特に問題はありませんでした。すごい、こりゃ便利。トッピング無しでも LINEおよびLINE通話はできることが判りました!
音声通話は可能ですが、ビデオ通話はほぼ無理です。カメラONだと音声・画像共にガビガビになります。自分がOFFにしていても、通話相手がONなだけでマトモな通話ができなくなるので注意が必要です。
ネットはできるか?
「ネットを普通にやるのも苦しい」と先ほど書きましたが、実際はどうなんでしょうか。我が「モノバカログ」の閲覧を試みたところ、完全に読み込みが終わるまで2分ほどかかりました。同じくYahooのトップ画面を開いてみましたが、こちらも1分40秒ほどかかりました。
youtubeはトップ画面は何とか開けたものの、動画をタップすると読み込みが終わらず。X(旧Twitter)とインスタは開けもしませんでした。テキストベースである5chですら開くのに苦労します。総合すると、128kbpsでは基本的に「ネットサーフィンはほぼできない」と思った方が良さそうです。
見守りGPS代わりになるか?
iPhoneなら「ファミリー設定」を行えば、お互いの位置を知らせ合うことができます。我が子が思春期になるまではお世話になりたいと思っている機能ですが、povoの制限状態で位置情報は送り合えるのでしょうか。
結果から言えば、結構高い精度でお互いの情報を見ることができました。別で契約している見守りGPSの精度と比べても遜色なし!一般的な見守りGPSはそれなりにラニングコストがかかりますが、povoならスマホさえあればほぼ0円で運用可能。コスパは段違いです。
我が子の通う学校は携帯NGなので、残念ながらGPSに頼らざるを得ません…。「スマホ+povo」がコスト面でも機能面でも完全に上なので、携帯OKの学校なら迷わずコチラにした方が良いでしょう。
注意点:半年に一度はトッピングを!
povoは基本料金が無料ですが、ずっと無料で使えるわけではありません。povoのサポートページには以下のように記載されています。
購入したトッピングのうち最も遅い有効期限日の翌日(有料トッピングのご購入がない場合、povo2.0のSIMを有効化した日)から180日の間、有料トッピングのご購入がない場合、順次利用停止させていただきます。
※期間内の従量通話料とSMS送信料の合計額が660円(税込)を超えている場合を除きます。(以下略)
一番安いトッピングは「データ使い放題(24時間)」で税込み330円。2023年11月現在では「ピッコマ300ポイント+データ追加0.5GB(3日間)」が税込み300円ですが、こちらは期間限定。180日に一度、その時々で一番安いトッピングを買えば最安で運用できます。
無料とはいかないものの、半年に一度330円=1ヵ月55円で運用できる計算になります。爆安です!
まとめ
povoは、子供に持たせるスマホプランとしては「かなりアリ」な選択肢です。128kbpsでもLINEもLINE通話も可能、見守りGPS代わりとしても機能します(別途対応のスマホが必要です)。さすがにネットは厳しいので中学生・高校生には物足りないかも知れませんが、小学生の間はコレで十分、という家庭も多いと思います。我が家はまさにそうです。
先述の通りpovoは店舗が無く、申し込みは全てスマホアプリから行う必要があります。お申し込みは以下からどうぞ。
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子ども用とはいえ、128kbpsじゃあちょっと心細い…という方には、Softbankの格安プラン「LINEMO」がオススメ。月額990円(税込)で3GBまでのデータ通信に加え、なんとLINEのデータ通信は消費量ゼロの扱いに!外でビデオ通話し続けても全然OKなので、LINEでの通話がずっと安定。まさに子供との連絡用に最適!です。
制限状態でも300kbpsで、povo制限状態の倍以上。子に持たせたが繋がらない…なんて最悪なので、ちゃんと繋がるsimを選びましょう。
今回はこれにて。最後までお読みいただきありがとうございました。