Apple の インナーイヤー型イヤホン AirPods 4 を購入。カナル型のイヤホンだと耳が痒くなってしまう私にとっては、インナーイヤー型である AirPods 後継機発売はまさに朗報。しかも ノイキャン搭載、USB Type-Cに対応とのこと。もうそれだけで買い替えに値しちゃうじゃないですか。
本記事では AirPods4を開封レビューしつつ、音質やノイキャンの品質はどうなのか?先代機 AirPods3からは何が変わったのか?ANC搭載機/非搭載機とは何が違うか?など詳しく解説します。
開封!
さっそく開封します。ドン。
AirPods 4 は ANC搭載/非搭載の2種が展開されています。今回紹介するのは ANC搭載機。両者でパッケージ内容には差はありません。
本体レビュー
先に良い点/悪い点を列挙します。
ANCの音圧が強め
ノイキャン非搭載&AirPods3と比較
本体レビューがてら、先代機である AirPods3と比較していきます。先述のようにAirPods4 はANC搭載/非搭載は別モデルとして販売されているので、そちらも同時に比較してみましょう。
AirPods4のANC搭載機/非搭載機ではイヤホンとケースのサイズ、重さまで同じ。外見では判別がつきませんが、スペックは結構異なります。
ANC搭載機は、AirPodsPro2でも対応している「適応型オーディオ」に対応。適応型オーディオとは、ノイズキャンセリングと外音取り込みを状況に応じて自動的に調整する機能のこと。会話を始めると音量を自動で落としてくれる「会話感知」や、音声通話中に周囲の雑音を遮断してくれる「声を分離」にも対応しています。
ANCありモデル/なしモデルの音質は、ANCを使わなかった場合は同じとのこと。これは結構重要な情報。また、Airpods4 はBluetoothバージョンが5.3に対応しています。
ケースを比較。先代機と比較するとUSB-Cへの対応がマジでめでたい。細かいところで言えば、ケースの横幅がかなり小さくなりました。高さはほぼ一緒ですが、ケースサイズは30%小さくなっているとのこと。それでもケースを使用しての再生時間は先代機と同じ最大30時間をキープしています。
またANC対応モデルは、ワイヤレス充電規格に準拠。Qi と Apple Watchのワイヤレス充電規格に対応しています。「探す」を機能を使うとケースから音が出るようになっているのもANC搭載機のみで、ケース底面にはスピーカー用の穴が開いています。ANC対応/非対応はこの穴で見分けることになりそうです。
ケース表面からは LEDインジケーターが無くなっています。実際にはバックライトのように光る仕様になり、インジケーター用の穴が無くなっただけなのですが、見た目はミニマルさが加速しました。
また背面からペアリングボタンも削除されています。ペアリングはケースのフタを2度開け閉めするとペアリング操作が始まるようになりました。これにより、ケースからは物理ボタンが無くなった形になります。
イヤホンは形状はほぼ変更ないものの、上の写真で分かる通りセンサーの位置がかなり変わっています。
耳に装着した時のスタイリングとしてはほぼ同じ。外から見えるセンサーの数やサイズが異なるので頑張れば見分けられますが、見た目の印象としては変わりません。ケースといいイヤホンといい、全体的に構成が整理されて「ミニマルさ」が協調されるようになった印象です。
機能がAirPodsPro級になった ANC搭載モデルと、先代機から進化はないが安価でコスパの高いANC非搭載モデル、といったところ。AirPods3からの買い替えなら ANC搭載モデルの方が進化が実感しやすいでしょう。
使用感レビュー
音質は実直に進化
さっそく音質から。音質としては先代機から大きな変更はなく、カジュアルで聞き疲れしにくくチューニングされています。特に高音域が豊かになり、ボーカルや楽器の音域は鮮度が高く伸びやかになりました。AirPods Proなど、耳を密閉するカナル型と比べるとどの音域も豊かさには限界があるものの、オープンなインナーイヤ―型としてはバランスがしっかりバランスが取れている印象です。
しかしANCをオンにすると更に印象が変わります。オフの時には感じにくかった低音の迫力が増し、音のバランス、繋がりが感じられるようになります。これまでのAirPodsは本格的な音楽鑑賞には推しにくかったですが、今回は違います。周囲のノイズがサーッと消えて、圧倒的に聴きやすい。ノイキャンの効果は絶大です。
AirPods Pro 2の音には及ばないとしても、非常に近い。オープン型イヤホンの中では、まちがいなく最高の部類です。少なくとも静かな部屋で AirPods Pro2と聴き比べて、両者の違いはほぼ感じませんでした。
ANC性能はかなり高い
ノイズキャンセリング能力はインナーイヤー型としては最高峰のデキ。カナル型と比較すれば外音はやや入ってきてしまうものの「かなり効く」と言っていいと思います。電車や乗用車の走行音、エアコンの駆動音や環境音などはかなり消えます。通勤時に AirPodsを使っていますが、AirPods3からの乗り換えだと環境音が聞こえな過ぎて最初は少し怖いほどでした。
ノイキャンの音圧はやや強め。電車など雑音が大きな場所では特に圧迫感を感じます。適応型オーディオ(雑音状況に応じてANCレベルを自動調整する機能)をONにしてもまあまあ耳に負担を感じることがありました。オープン型イヤホンだと雑音が入りやすい故のデメリットでしょうか。
出先でも小音量で音楽が楽しめるのが良い!外では音量を上げがちだったのが、静かな音楽も適度な音量で聴けるようになりました。先代機 AirPods 3では味わえなかったリスニング体験です。
細かい機能もブラッシュアップ
会話検知は、ユーザーが声を発したら自動的にメディアの音量をダウン&周囲のノイズを抑制。目の前の人の声を聞き取りやすくします。AirPods Proをはじめハイエンドイヤホンに採用されている機能ですが、コンビニなどではやはり便利。先代機から細かい使い勝手が向上しています。
AirPods Proから定評があった機能「外音取り込み」が、AirPods 4では特に秀逸。色々イヤホン・ヘッドホンを試してみた中でも 最高峰と言っていい出来栄え。外音取り込みしているとイヤホンを付けているのを忘れさせてくれるほど、自然に聞かせてくれます。実際に体験してみてほしい機能の一つです。
USB-Cに対応したのがめでたい!これにて Lightningから完全卒業。また、ANC搭載モデルのみワイヤレス充電に対応しています。MagSafeにも対応していて、上の写真のようにマグネットでくっつけて充電できるようになりました。細かい変更ですが充電器をまとめられるので地味に嬉しい仕様変更です。
全体的に完成度の高いインナーイヤーイヤホン、AirPods 4。使用感は洗練されていて「さすが」の一言。AirPods 3からの買い替えなら、ANC搭載機の方が大きく進化を感じられると思います。
まとめ
音質、仕様ともに AirPods Pro 2 と近づき、先代機から大きく進化を遂げた AirPods 4。インナーイヤー型ながら ANCの効きは良好、外音取り込みも優秀で、完成度の高いイヤホンに仕上がっています。
今回紹介した ANCありモデルが29,800円、ANCなしモデルが21,800円。AirPods(第3世代)は 26,800円だったことを考えれば、ANCなしモデルのコストパフォーマンスはかなり高く感じます。個人的にはケースの違い含めANCアリをオススメしますが、安価に欲しい方は ANC非搭載機が良いでしょう。
こちらがANC搭載モデル。
こちらが非搭載モデルです。
iPhone 16 に食指が動かなかったのでノリで買いましたが、思った以上に良かったです、AirPods 4。AirPods Proの耳栓のような形状が耳に合わない方には特にオススメですよ~!
今回はこれにて。最後までお読みいただき、ありがとうございました。