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「食のみやぎ応援団」が、食品ロス削減に貢献する商品を続々と開発中!

「食のみやぎ応援団」が、食品ロス削減に貢献する商品を続々と開発中!

■宮城の食材を救え! 食のみやぎ応援団のサステナブルな商品開発

東に世界三大漁場、平野に肥沃な大地、そして西に雄大な山々がそびえ、季節ごとにさまざまな食材が収穫できる宮城県。その宮城の食の魅力を発信すると同時に、商品開発などを通して食品ロス削減を含むサステナブルな活動に取り組んでいる団体があります。一般社団法人食のみやぎ応援団です。

食のみやぎ応援団では、これまでさまざまな商品を開発して廃棄の危機にあった食材を美味しい商品にブラッシュアップし、世に送り出してきました。その一例が、『気仙沼産ふかひれ中華旨煮』です。

生産量の多さと質の高さで全国的に有名な気仙沼産ふかひれ。そのふかひれを使った代表メニューとして姿煮がありますが、姿煮に調理する際、ふかひれのサイズを均一にするために大きなものは形を整えて使用するのだそうです。そしてカットされた端材は、品質が高いにもかかわらず安く取引されたり廃棄になったりすることが少なくありません。そこで食のみやぎ応援団が独自のネットワークを通じて数社の企業をマッチングし、端材活用の企画から原料調達、製造を経て商品化しました。完成した『気仙沼産ふかひれ中華旨煮』はふっくら煮込んだふかひれがたっぷり入っており、美味しいだけでなくちょっとお得な気分も味わうことができます。食のみやぎ応援団では、こうした複数企業によるサステナブルな商品開発を日々行っています。

■震災後の風評被害に対する販売支援から、環境に配慮した商品開発へ

食のみやぎ応援団の代表理事で、業務用食品卸売やパン粉製造等を行う「かね久」の代表も務める遠藤伸太郎さん

食のみやぎ応援団が設立されたのは、2012年11月でした。当時宮城県では、前年に発生した東日本大震災からの復興途上にありながら、原発事故による風評被害で宮城県産食品の販路が失われつつある危機にありました。そこで、代表理事の遠藤伸太郎さんをはじめとする発起人3名が中心となり、宮城の食品事業者を救う販売支援を行ったのです。

「とにかく宮城の食産業がダメになるのが嫌で、復活させるために奔走してきました。販路を失った石巻の海藻を東京電力の社員食堂で使ってもらったり、滞留していた三陸産のかきを花見の名所や商店街の中で調理して提供したりしました」と遠藤さん。事業者の困っている課題に対して、自分たちのネットワークやアイデアで一つひとつクリアしてきました。

そして震災から10年目の節目を迎えた2021年、食のみやぎ応援団は大きな転機を迎えます。「震災後、私たちは日本中、世界中からご支援をいただきました。10年目を迎えた時、そのご恩にどう報いるかを考えたのです」(遠藤さん)。検討の結果、被災地の食に関わる地元企業が連携して持続可能な社会の実現を目指し、100年先も豊かな自然と資源が守られるよう活動していくことが最大の恩返しであるという結論に至り、食のみやぎ応援団は2021年1月29日に「SDGs宣言」を発表し、サステナブルな活動をより一層推進していくことになりました。

▲食のみやぎ応援団の全国ネットワーク(パンフレットより作成)

「SDGs宣言」に伴って、これまでの取り組みを整理し、上のような全国ネットワーク図も作成しました。現在はパートナー企業33社と応援団企業、サポーター企業、パートナー大学が連携して、環境に配慮したさまざまな商品開発を行っています。「販売・製造・仕入れなどそれぞれに得意分野を持つ何社かが連携することでシナジー効果が生まれ、1社+1社ではなく掛け算の成果が出ています。またSDGs宣言をしたことで、各企業の意識も開発する商品も、より環境を考えたものに変わってきていると実感しています」と遠藤さん。「これまでの経験を最大限に活かして、惜しみなく企業同士をマッチングする。そうするとどんどん開発のサイクルが早くなって、毎日何かが出来上がってくるんですよ」と、SDGs宣言の後は一層取り組みが加速していることを教えてくれました。

■食のみやぎ応援団が開発したサステナブルな商品を、食べて応援しよう!

▲(左)処分されがちなたん先やたん下を活用した「超厚超熟厚切り牛たんデミグラスソース煮込み」、
(右)牛から放出されるメタンガスの抑制を意識し、牛たんと大豆ミートを合わせることで牛肉の使用を減らした「牛たん&SOYドミノステーキ」。
どちらも食のみやぎ応援団を通して開発された商品です

食のみやぎ応援団の事業の大きな柱は、商品開発です。そしてもう1つの大きな柱が、開発した商品の販路を開拓するイベントの企画実施です。

SDGs宣言後に2回開催された「新商品発表会」には、全国から食品関連のバイヤー約150名が来場し、盛況の中で食のみやぎ応援団を通して開発された商品をアピールすることができました。また、一般のお客様向けのイベント「みやぎフードサミット」も定期的に開催しており、こちらは消費者の私たちが気軽に足を運んで商品を購入することができます。「みやぎフードサミット」は2022年春以降に開催される予定で、詳しい情報については食のみやぎ応援団のfacebookなどで発信していくとのことです。ぜひ最新情報をチェックして、「みやぎフードサミット」に足を運んでみませんか?

参考URL
食のみやぎ応援団 SDGs宣言
https://www.miyagi-ouen.jp/
食のみやぎ応援団 facebook
https://www.facebook.com/miyagiouen

※本記事が掲載されていたモッタイナイキッチンは2022年10月にワケルネットへ統合されました。本記事は統合される前にモッタイナイキッチンで公開された情報となります。