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「おいしいめやす」をご存じですか?~「賞味期限」の愛称が決まりました~

「おいしいめやす」をご存じですか?
~「賞味期限」の愛称が決まりました~

■食品に表示される「消費期限」と「賞味期限」とは?

お店で購入するさまざまな食品には、その食品が一定の品質を有していると認められる期限を示すために、消費期限か賞味期限のどちらかが表示されています。ではこの2つのうち、期限が短い方はどちらでしょうか?

答えは「消費期限」です。消費期限は、開封前の状態で定められた方法によって保存すれば食品衛生上の問題が生じないとされるもので、お弁当や調理パン、惣菜など、いたみやすい食品に表示されています。消費期限が表示された食品は、期限を過ぎたら食べないほうが良いとされています。

一方で「賞味期限」は、定められた方法によって保存すれば、期待されるすべての品質保持が十分に可能と認められる期限のことで、スナック菓子、即席めん類、缶詰、牛乳など比較的劣化が穏やかな食品に表示されています。

賞味期限は、期限を超えても品質が保持されていることがあるので、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではありません。賞味期限を超えたそれぞれの食品が食べられるかどうかの判断は、各消費者に委ねられています。

■「賞味期限」の愛称が「おいしいめやす」に決まりました!

(出典:消費者庁ウェブサイトより)

語感が似ていることから、混同されがちな消費期限と賞味期限。しかし賞味期限は、消費期限と違って、表示されている保存方法を守って保管していれば、期限が過ぎても食べることができます。

そこで消費者庁では、期限表示の意味を多くの人に正しく理解してもらうために、賞味期限の愛称・通称を決めるコンテストを行いました。一般から応募された作品のうち、採用されたのは「おいしいめやす」という愛称です。“賞味期限はおいしく食べることができる期限”であることを、うまく表現していますね!

愛称「おいしいめやす」を広めるために、消費者庁は2021年2月から普及啓発キャンペーンを始めました。今後、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに「おいしいめやす」の画像デザインを掲示するなどして周知を図る予定です。

■賞味期限を過ぎた食品が食べられるかどうかの見分け方

賞味期限が過ぎた食品が食べられるかどうか、その判断はそれぞれの消費者に委ねられています。なぜなら、食品を購入してからの保管方法が家庭によって異なる可能性がある等の理由があるからです。温度や湿度、直射日光を受けたかどうか、それらによって食品の品質は左右されるのです。

それでは、賞味期限を過ぎた食品はどうやって食べられるかどうかの見極めをすればよいでしょうか? それは、野菜や果物等の生鮮食品のように、自分の“五感”を頼りに食べられるかどうかを判断することです。目で見て、色や形が変わっていませんか? 手で触った感触はいつも通りですか? 変なにおいはしませんか? 少し食べてみて、味や食感に変化はありますか? 歯でかんだ時の歯ざわりの音はどうですか? それで「食べられる」と判断したら、無駄なく食べきりましょう。火を通すなど、調理法を工夫するのも良いですね。食品の無駄な廃棄を減らして、食品ロスを家庭から減らしていきましょう!

※食品は、表示されている保存方法を守って保管しておくことで品質を保持することができます。消費期限も賞味期限も、袋や容器を一度開けてしまったら、期限に関係なく早めに食べきるようにしましょう。

参考サイト
消費者庁「加工食品の表示に関する共通Q&A」(第2集:消費期限又は賞味期限について)
https://www.jhnfa.org/tokuhou128.pdf

消費者庁「おいしいめやす」普及啓発キャンペーンを実施します
https://www.caa.go.jp/notice/assets/consumer_education_cms201_210129_01.pdf

参考文献
井出留美(2016)『賞味期限のウソ 食品ロスはなぜ生まれるのか』 幻冬舎

※本記事が掲載されていたモッタイナイキッチンは2022年10月にワケルネットへ統合されました。本記事は統合される前にモッタイナイキッチンで公開された情報となります。