「しまつ」はおいしい! 食材を余さず使いつくす工夫術 | ワケルネット - 仙台市ごみ減量・リサイクル情報総合サイト

WAKERU NEWS NETWORK

「しまつ」はおいしい! 食材を余さず使いつくす工夫術

「しまつ」はおいしい! 食材を余さず使いつくす工夫術

■無駄なくおいしく、手間もかからない「しまつな料理」で食品ロス減少へ!

当サイトのタイトルであり、いまや世界にも知られる日本語となった「モッタイナイ」。この言葉が、台所でふと頭をよぎる瞬間、ありませんか? たとえば、調理で余ったセロリの葉やネギの青い部分を捨ててしまうとき。冷蔵庫の中で食べ頃を過ぎてしなびてしまったキャベツを捨てるとき。「このセロリの葉やネギの青い部分、本当は食べられると思うんだけど」「このキャベツ、もう少し前ならおいしく食べられたのに」。心の中では「モッタイナイ」と思いつつ食材を捨てるときの、ちょっとした罪悪感…。

そんな気分を一掃してくれるのが、食材を無駄なく最後まで使う「しまつな料理」です。調理で余ったセロリの葉もネギの青い部分も、立派な“食材”。風味や香り、食感の特徴を理解し、調理を工夫すればおいしい料理に変えることができます。また、余りがちな食材は悪くなる前にちょっと手を加えれば、無駄なく食べきることができます。

食品ロスを減らすことができて、おいしくて、しかもそれほど手間をかけることなく、誰でも楽に実践できる「しまつな料理」。これは試さない手はありません!

■食材の廃棄しがちなアノ部分、工夫次第でおいしい料理に変身できます!

セロリの葉

太い茎にふさふさとついたセロリの葉は、調理次第で幅広く活躍! 水からコトコト煮てスープストックを作ったり、生のまま細かく刻んで薬味にしたり。天ぷらやかき揚げにすれば苦みが減って主菜にもなります。

ネギの青い部分

強い香りと独特の食感があるネギの青い部分は、その強さを活かしたパンチのある料理にしてみては。ごま油を効かせたチャーハンや、ごはんによく合うネギ味噌などが美味。また、お肉のくさみ消しとして使うこともできるので、お肉をゆでる時などに一緒に鍋に入れるのもおすすめです。

シイタケの軸

傘の部分よりもコリコリとした食感があり、うまみが濃いのがシイタケの軸です。固い石づきの部分だけを切り落として、軸も傘と同様にいただきましょう。軸だけを取り出して細くさき、バター醤油炒めにすると極上のおつまみが簡単に完成します。

ダイコン・カブの葉

油で炒めるとシャキシャキとした食感が出るダイコン・カブの葉。塩でもんで漬物にしてもおいしい部分です。ぜひ、青菜と同様の使い方で調理してみてください。

野菜の皮や芯、種など

調理中に「どうしても食べられない部分」として出た残り野菜は、しっかりと洗った後にまとめてべジブロスに。べジブロスとは、野菜の煮汁(スープストック)のこと。水からコトコト煮こむことで、野菜のうまみと栄養が溶け出した滋味深いスープが作れます。

■余らせがちな食材も、ちょっとした工夫でおいしく食べきれます。

キャベツ

まるごと1玉で買うと、使いきれずに余らせてしまうこともあるキャベツ。ゆでたり調味料を合わせたりするとカサが減るので、一度にたくさん食べられます。食べきれない時は太めの細切りにし、オリーブオイルとはちみつ、酢などとあえてハニーコールスローを作ると冷蔵で5日保存が可能。そのまま食べてもいいし、ソーセージと一緒に炒めると食べ応えのある一品になります。

キュウリ

冷蔵庫に入れっぱなしだとどんどん鮮度が落ちるキュウリ。買ったその日以降もフレッシュな状態で食べたいなら、ジャーサラダを作るのも手です。煮沸消毒したジャーにドレッシングを入れ、キュウリやトマト、葉野菜などを隙間なく詰めてしっかりフタで密閉すれば完成。冷蔵保存で2日を目安に食べきります。

余り野菜

キャベツやニンジン、ハクサイ、ダイコンなど野菜が少しずつ余ってしまった時は、それぞれ一口大や細切りにして1回分使いきりの量をストックバックに入れておく「野菜ミックス」にしておくと、野菜を余さずに使え、しかも後日の料理の手間が省ける一石二鳥に。炒め物や煮物、スープなど幅広い料理に活用できます。食材の種類によりますが、だいたい冷蔵で3日、冷凍で2週間保存できます。

乾物

ヒジキや切干大根などの乾物は、封を開けて残しておくと味が落ちたり保管したまま存在を忘れてしまったりすることもがあるので、思い切って一度に全量を使いきって日持ちのする料理にしてしまいます。それぞれ煮物にすれば、冷蔵で1週間程度、常備菜として活躍します。

調味料

あまり使う機会がなく賞味期限をきらしてしまいがちな調味料は、積極的にいつもの調理に投入してみましょう。たとえば、肉じゃがや魚の煮付けに、プラス豆板醤。意外に豆板醤の風味がマッチします。魚醤の一種であるナンプラーは和食、特に魚介のおかずにぴったり。ブリ大根やアサリとコマツナの煮びたしなど、味に深みが増します。イタリア生まれのバルサミコ酢は、相性の良いトマトソースに加えるのがおすすめです。

■「しまつな料理」を作るには、無駄のない食材の切り方から。

せっかく食材を無駄なく使う「しまつな料理」を作るのだから、食材を切る時も、包丁の入れ方を工夫して食べられる部分をしっかりと残したいものです。

たとえば、ナスはヘタの部分のみ斜めにそぎ落とす。ブロッコリーは太い茎の部分の皮をむいて中の白い部分を食べる。シメジやマイタケなどのきのこ類は、石づきギリギリにVの字に包丁を入れて可食部を増やす…。アイデア次第では、まだまだ「食べられない部分」を減らすことができそうです。自宅のストッカーや冷蔵庫に眠っている食材を切る時は、もっと食べられる部分があるかどうか探してみませんか?

参考文献
井澤由美子(2005)『残りがち調味料をおいしく使いきるレシピ120』 地球丸
有元葉子(2015)『「使いきる。」レシピ 有元葉子の“しまつ”な台所術』 講談社
市瀬悦子(2015)『野菜のおいしい使いきり』 主婦の友社
伯母直美(2015)『生活シリーズ 野菜を使いきる。』 主婦と生活社

※本記事が掲載されていたモッタイナイキッチンは2022年10月にワケルネットへ統合されました。本記事は統合される前にモッタイナイキッチンで公開された情報となります。