国産ジビエセンター
大量供給を実現する処理施設ネットワーク
ジビエの消費拡大の最大の課題が「流通」です。一般的な精肉と異なり、流通網が確立していないこと、自然・天然のものなので流通量が安定していないことが、大規模消費に歯止めを掛けていました。1カ所の施設から供給できるジビエの量が限定的であるという問題もあります。
また、ロース、モモなど人気の部位は比較的売れるものの、ウデ、スネ、ネック、芯玉などの調理に一手間かかる部位は人気がないために売りにくく、結果、歩留まりが悪くなり、ジビエ肉の価格が高くなりがちです。
これに対し、国産ジビエ認証取得施設が連携し、ジビエを1カ所に集約することで価格を抑制し、大量消費の需要に応えていこうというのが「国産ジビエセンター」です。
全国各地の国産ジビエ認証取得施設から、主にウデ・スネ、ネックなど売りにくい部位をセンター施設「信州富士見高原ファーム」に集約。チェーン店でジビエメニューを提供するような、大量需要に応えるために、まとまった量をセンターから供給します。
これにより流通コストの抑制、人気部位以外の利用率向上が進み、ジビエの価格を安定させ、消費量を拡大できるようになります。
すべて国産ジビエ認証を取得した施設
プロジェクトは、2021年7月、全国14施設がプロジェクトに参画してスタート。現在は15施設から国産ジビエを提供します(2022年9月時点)。
認証No. | 施設名 | 所在地 |
003 | 信州富士見高原ファーム | 長野県富士見町 |
004 | 西米良村(にしめらそん)ジビエ処理加工施設 | 宮崎県西米良村 |
005 | TAG-KNIGHT(タグナイト) | 大分県国東市 |
006 | 宇佐ジビエファクトリー | 大分県宇佐市 |
007 | わかさ29工房(にくこうぼう) | 鳥取県若桜町 |
009 | ゆすはらジビエの里 | 高知県梼原町 |
013 | 清流ジビエフードサービス | 岐阜県大野町 |
017 | 北海道シュヴルイユ浦臼工場 | 北海道浦臼町 |
018 | 丹波山村ジビエ肉処理加工施設 | 山梨県丹波山村 |
024 | オーガニックブリッジ | 千葉県木更津市 |
025 | 美作市獣肉処理施設(地美恵の郷みまさか) | 岡山県美作市 |
026 | ジビエ食肉処理施設大幸 | 鹿児島県出水市 |
028 | ジビエ工房やまと | 熊本県山都町 |
029 | 上世屋獣肉店 | 京都府宮津市 |
031 | 湘南じびえ河津ファクトリー | 静岡県河津町 |
国産ジビエ認証とは
食肉処理施設の自主的な衛生管理等を推進するとともに、より安全なジビエの提供と消費者のジビエに対する安心の確保を図ることを目的としており、衛生管理基準及びカットチャートによる流通規格の遵守、適切なラベル表示によるトレーサビリティの確保等に適切に取り組む食肉処理施設の認証を行うものです。
詳しくは、農林水産省「国産ジビエ認証制度」、日本ジビエ振興協会 国産ジビエ認証のページを御覧ください。