【コラム　夕陽無限好】「白い桜」を愛した与謝野晶子

2025年4月2日

歌人与謝野晶子は「白い桜」が好きだった。自分で院号（戒名）を作り「白桜院鳳翔晶耀大姉」とした。鳳（ほう）は結婚前の姓である。晶子は１９４２（昭和１７）年５月２９日に６３歳で亡くなり、命日はいつしか「白桜忌」と呼ばれるようになった。最後の歌集は没後に出版され、『白桜集』と名付けられた。 植物好きなら、白い花が咲く桜と聞けばまずオオシマザクラを思い浮かべる。江戸末期に現在の東京・豊島区にあった染...

GENIX-CN70 株式市況情報

2025年3月28日

東京ガス、東邦ガスが株主還元策 東京ガスは3月26日、東邦ガスは27日、株主還元策を発表した。東京ガスは今3月期末の増配（10円増配し年80円）、2025年度上半期における上限1200億円の自己株式取得を発表。東邦ガスは2025年度からの次期3カ年計画における株主還元について前中計比倍増の累計1000億円とする方針を示した。両社とも適正な自己資本水準を目指して、自社株買いや資産売却等を行い、...

エネルギー市況情報

2025年2月27日

欧州パイプラインガス価格が２カ月ぶりの安値 欧州パイプラインガス先物価格（TTF期近）が今週に入って下げ足を速め、２月26日には百万BTU（英国熱量単位）当たり12.7ドル台まで下落し、昨年12月18日以来の12ドル台となった。２月中旬にマークした17ドル台の高値からの下落率は27％にも達した。市況を押し上げていた強烈な寒波が一段落し、当面の利益を確定しようとする動きが強まっているようだ。 ...

中国LNG輸入 2024年は7%増の7665万㌧、25年は初の8000万㌧台も

2025年1月30日

中国が2024年に輸入したＬＮＧは7665万㌧と前年比7.5％増加した。２年連続の増加で、過去最高を記録した2021年の7893万㌧にあと一歩に迫った。今年も５％程度の伸びが見込まれており、初めて8000万㌧の大台に乗せる見通しだ。 同国の天然ガス消費は堅調に伸びており、2023年、24年ともに7.5％増加した。今年も６％台後半の伸びが予想されている。「エネルギー需要が底固いうえ、温室効果ガス排...

【エネルギー深論】ナフサ分解炉のアンモニア混焼　化学産業CN化の切り札/国際大学学長　橘川武郎

2024年9月3日

２０２４年５月１３日付の『ガスエネルギー新聞』６面に、「ナフサ分解炉にアンモニア　熱量比２割超の転換実現　出光興産」という記事が掲載された。同記事は、「出光興産はこのほど、徳山事業所（山口県周南市）の操業中ナフサ分解炉でアンモニア燃焼実証を行い、投入熱量比２０％程度をアンモニアに切り替えて安定燃焼させることに国内で初めて成功した。世界でも先進的な試みとしている」、と伝えている。 この記事が報...

【エネルギー深論】柏崎刈羽の再稼働　「地元了解」厳しい道筋/橘川武郎・国際大学学長

2024年9月3日

今年元日に発生した能登半島地震で、北陸電力の原子力発電所が立地する石川県志賀町では震度７を記録した。志賀原子力発電所では、変圧器が破損したり油漏れが起きたりしたが、２０１１年の東京電力・福島第一原子力発電所事故の場合とは異なり、地震・津波による被害は部分的、限定的なものにとどまった。原子力発電に批判的な一部メディアは、能登半島地震で志賀原発の再稼働に大きな否定的影響が出るかのように報じているが、そ...

【日本のポスト石油戦略(第5回)】LNG長期契約が安定供給か/大場紀章・ポスト石油戦略研究所代表

2024年9月3日

２０２４年６月、英国の世界的に著名なエネルギーシンクタンク「オックスフォードエネルギー研究所」（ＯＩＥＳ）は、世界のエネルギー転換が天然ガスに与える影響についてのレポートを公表した。 そのレポートでは、同研究所が作成した三つのシナリオと、他の研究機関等の脱炭素シナリオからなる将来の天然ガス需要想定を比較している。これをみると、脱炭素シナリオと一口に言っても、そこで想定されている天然ガス需要は...

【日本のポスト石油戦略(第4回)】製造業にCNなガス提供を/大場紀章・ポスト石油戦略研究所代表

2024年9月3日

ＧＸ（グリーン・トランスフォーメーション）国家戦略策定に伴い、エネルギー基本計画の見直しの議論が始まってから２カ月が経過し、基本政策分科会は既に４回開催されたが、現時点では電源の話題が中心で、都市ガス事業に関する事務局説明、委員からの発言、パブコメ意見は全くないといってよい。 そのような状況の中、６月２７日に行われた第３５回ガス事業制度検討ＷＧ（ワーキンググループ）において、都市ガスのカーボ...

【日本のポスト石油戦略(第3回)】e―メタンに死角はないか/大場紀章・ポスト石油戦略研究所代表

2024年9月3日

資源エネルギー庁のガス事業制度検討ワーキンググループにおいて「都市ガスのカーボンニュートラル化について　中間整理」が取りまとめられてから１年が経過した。それ以来、ＧＸ（グリーントランスフォーメーション）や水素政策の議論が進み、都市ガス事業に関する政府支援の形が少しずつ明らかになってきた。 とりわけｅ―メタン（合成メタン）は、５月に成立した「水素社会推進法」において、アンモニアや合成燃料と並び...

【データで読むエネルギー(第17回)】北海道、DC・半導体の電力影響/松尾豪・エネルギー経済社会研究所代表

2024年9月3日

本稿において、何度かデータセンター（ＤＣ）・半導体工場の電力需要の増大について言及した。今回は北海道について述べたい。北海道における今後の電力多消費需要は、ラピダス千歳工場、石狩湾新港地区に複数新設予定のＤＣ、北海道新幹線、エスコンフィールドが挙げられる。北海道電力ネットワークは２０２４年度供給計画において、需要対応として１８７／６６キロボルト恵庭変電所・西札幌変電所の設備増強と南千歳変電所の新設...