有毒植物について |「食品衛生の窓」東京都保健医療局
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有毒植物について

1 有毒植物の誤食

 植物の新芽、若葉や根、実など一部分を見ただけでは、有毒植物と食用植物とを見分けることが難しい場合があります。野生の山菜などを採って食べる際は、その特徴や見分け方を正確に覚えておく必要があります。

 食用植物  間違いやすい有毒植物  類似する部位
 オオバギボウシ、
ギョウジャニンニク
 バイケイソウ類  若葉
 ゴボウ(根)、ゴマ(種)  チョウセンアサガオ  根、種
 ヨモギ、モミジガサ  トリカブト  若葉
 サトイモ  クワズイモ  茎、根茎
 ニラ(葉)、ノビル(鱗茎  スイセン  葉、鱗茎
 フキノトウ  ハシリドコロ  新芽
 ダイウイキョウ  シキミ  実
 セリ(葉)、ワサビ(根茎  ドクゼリ  葉、根茎
 モリアザミ  ヨウシュウヤマゴボウ、
ヤマゴボウ*
 根

*市販されている「ヤマゴボウの漬物」の原料は、モリアザミの根です。

2 有毒植物による食中毒事例(全国)

  過去10年間(平成24年から令和3年)に、原因となった植物が特定又は推定された食中毒の発生状況について、下表に示します。

 植物名 発生
件数
 植物名 発生
件数
 植物名 発生
件数 
 スイセン 62  トリカブト 9  ハシリドコロ 2
 イヌサフラン 19  コバイケイソウ 4  キダチタバコ 1
 クワズイモ 19  ヨウシュヤマゴボウ 4  タガラシ 1
 バイケイソウ 19  観賞用ヒョウタン 3  ヒガンバナ 1
 ジャガイモ 17  ユウガオ 3  その他 19
 チョウセンアサガオ 11  スノーフレーク 2  不明 5


3 植物中の主な毒成分

 植物がなぜ毒成分を生成するのかについてははっきりとは解明されていませんが、種の保存のために他の生物に食べられないようにしていることが理由の一つにあげられています。
 具体的な毒成分には、「アルカロイド」と呼ばれる窒素化合物や、「シアン配糖体」という、酵素等の作用でシアンを生成するものなどがあります。

4 有毒植物による食中毒防止法

 有毒植物で食中毒を起こさないように次のことに注意しましょう。
 
 ◇有毒植物による食中毒防止5カ条
 1  新芽や根だけで種類を見分けることは、難しいことを知る。
 2  専門家の指導の下で、正しい知識を身に付ける。
 3  山菜採りでは、有毒種が混入しないよう注意する。
 4  正しい調理をする(ワラビのアク抜きやジャガイモの芽の除去など。)。
 5  食べられる種類かはっきり分からないものは絶対食べない。

 ◇家庭園芸、植えるときの注意点
 1  食べる目的で植える場合は、食用の植物か確認してから植えましょう。どこに何を植えたかわかるように、必ずネームプレートをつけましょう。
 2  食用植物と観賞用植物は並べて植えず、明確に区分けして、植えましょう。
 3  何か植えたら家族にも伝えましょう。

もし、中毒になった場合は早急に医師の診察を受けて下さい。
その際、原因と思われる有毒植物が残っている場合は、持参して治療の参考にしてもらって下さい。

このページは東京都保健医療局 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当が管理しています。


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