「フェリシモメリーで社会貢献(世界の子どもたちへの栄養改善事業支援)」から2022年度に基金を拠出した「特定非営利活動法人 ハンガー・フリー・ワールド」(以下HFW)さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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栄養改善事業の対象者だった母親が地域住民や行政とともに事業の担い手に
西アフリカ・ベナン共和国で、2017年から3歳未満の栄養不良児とその母親を対象に実施してきた栄養改善事業は、2022年に新展開を迎えました。これまでHFWが直接行ってきた栄養事業は、地元住民が担うことになりました。
今後の事業運営は、元支援対象者と青少年組織や地域委員会などで構成された「地域のアクター」が担い、HFWは達成すべき以下の3つの目標を提示して、HFWの支援を受けずとも栄養改善の取り組みが継続できるよう進めていきます。
・地域の人々が恒久的に栄養価の高い食材にアクセスできている。
・支援対象の家庭で栄養バランスのよい食事を毎日摂れている。
・持続可能な事業、活動によって地域のシステムが機能している。
例えばその事業の一つが「料理コンテスト」です。2022年10月に開催された「料理コンテスト」には、HFWが支援をしている12村、155名が参加をしました。地元の食材を使い、オリジナル料理で栄養価や栄養バランスと食品衛生などを競うこのコンテストは、今年で4回目になります。
今回のコンテストでは、企画・募集から運営までを「地域のアクター」が中心になって行い、HFWはメディアへの誘致などの後方支援に回りました。多くの住民や有力者が集まった料理コンテストは大盛況。また、出品された料理はどれもレベルが高く、住民主導の栄養改善事業としては幸先がいいスタートになりました。
「料理コンテストに参加をして、地元にある食材の豊かさがわかりました。他の参加者たちも、HFWのトレーニングで得た知識を活かしていることを実感しました。私たちの地域のアクターは、今後も料理コンテストを続けることを約束します」とコンテストに参加をしたお母さんは話してくれました。
〈支援者のみなさまへ〉
みなさまからのご支援で、多くの子どもたちが栄養不良から回復することができました。ありがとうございました。この活動はフランス政府から認められ、ベナン支部事務局長は功績のあった外国人に贈られる「国家功労勲章」を受賞しました。
最近日本でも食料品の価格が上がっていますが、HFWの活動地では、それ以上に食料価格の高騰が起こっています。以前と比べて穀物や塩の価格は、2倍近く上昇しているとの報告もあります。食費の増加は家計を圧迫し、少ない収入の中でやりくりしている家庭にとっては、きびしい状況が起きています。
「おいしい」と言える毎日を守りたい。子どもたちやその家族が、毎日安心して食べられるように、みなさまのお力を貸してください。
■ハンガー・フリー・ワールドさまのその他の支援活動はこちらから
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