こんにちは、フェリシモしあわせ共創事務局のFukuです。
今回ご紹介するのは、ウクライナから神戸に避難しているバレエダンサーに、モデルとしてご活躍いただいた動画制作にまつわる取り組みです。
まずは、動画をご覧ください。バレンダンサーさんたちに「イディット」のロングセラー商品「バレエフィット」を着用いただき、フェリシモ社屋「Stage Fellissimo」にて撮影したもので、アイテムをご紹介する動画でありながら、今だからこそ世界に発信したいメッセージ溢れる動画が完成しました。
世界では、800万人以上(※1)のウクライナの避難民が、慣れない国や地域での生活を余儀なくされています。日本にはおよそ2000人ほどのウクライナの方たちが避難しており、神戸市でも、ウクライナの方たちへの生活支援や就労サポートをおこなっています。
そうしたなか、私たちフェリシモは、就労支援を手がける「神戸国際コミュニティセンター(KICC)(以下、KICC)」さまとのご縁により、4人のバレエダンサーのみなさまと出会うことができました。
そこで、私たちが依頼したのは、ファッションブランド「イディット」のモデルのお仕事でした。おかげさまで、「バレエフィット」のしなやかで快適な着心地を美しいダンスで表現していただくことができました。
今回は、プロジェクトリーダーをつとめた千葉大さんに、動画制作に至った背景とウクライナの方たちとのお仕事を通して感じたことをお話しいただきました。
※1:2023年2月時点
話し手:千葉大さん
聞き手:フェリシモしあわせ共創事務局
Q1、「バレエフィット(R)」とは、どのようなアイテムでしょうか?
「イディット」のロングセラー商品で、見た目はパリッとみえるスーツなのですが、ストレッチがきいているので縦横にしっかり伸びて、しなやかに動けます。シーズンごとに趣向を凝らしており、春夏であれば涼しく過ごせるよう接触冷感の生地で仕立てたり、冬であれば裏起毛を使っていたり、着心地も快適です。また、デザインやカラー展開はその時代の流行に合わせてマイナーチェンジしています。2014年にデビューして以来、お客さまに愛され続けており、今年の秋で15万枚を突破しそうな勢いです。
Q 2、ウクライナのバレエダンサーさんをモデルとして起用した背景を教えてください。
フェリシモでは、「ともにしあわせになるしあわせ」というコンセプトを掲げています。ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、社内では「何か応援できないか」という声は常にありました。例えば、「フェリシモこども基金」では、2022年からウクライナの子どもたちへ医療物資や衣類の送付などの支援を行っています。そうした動きのなかで、「KICC」さまから就労支援についてご相談をいただいたことがきっかけとなり、今回のお仕事につながりました。神戸市では、ウクライナの方たちへ就労支援を行なっていますが、言葉の壁もありますし仕事を探すのはそう簡単なことではありません。バレエダンサーさんだからこそできるお仕事ってなんだろうと考えてひらめいたのが、今回の、モデルとして登場していただく動画制作のお仕事でした。
Q3、今回参加した4名は、それぞれどのようなバックグラウンドをお持ちなのでしょうか?
今回、モデルとして出演してくださったのは、ウクライナの「オデーサ国立バレエ団」に所属するダンサーの(写真左から)チャバニュク・ボグダンさん、コスツチェンコ・ビクトリアさん、マラ・ヴァレリアさんと、スクールに通うスタロドゥブツェヴァ・イザベラ・アンナさんの4名です。
それぞれ、戦禍のウクライナの首都キーウや南部オデーサのご出身で、ウクライナ人のバレエの先生が暮らしているご縁で、2022年に神戸にやって来られたのだそうです。現在は、「神戸レガッタ&アスレチッククラブ(KR&AC)」でバレエや社交ダンス教室を開講したり、個人レッスンを行なったり、バレエ公演に出演するなどご活躍されています。安定したお仕事を探すこと、そして生計を立てることに苦労をされつつも、少しずつ活動のフィールドが広がっているようです。
Q 4、なぜ、静止画ではなくて動画を撮影することになったのでしょうか?
バレリーナのみなさんに「バレエフィット」を着て踊っていただき、その動きを表現できたら、その着心地のよさやしなやかさがよりダイレクトに伝わるのではないかと思いました。そして、今、このタイミングでウクライナの方に出演いただくからこそ伝えるべきメッセージがあるのではないかと思ったんです。だから、モデルのお仕事とはいえ、ただきれいでかっこいい写真を撮影するだけでは、今回のご縁がもったいないと思い、静止画よりも動画で強いメッセージを発信したいと考えました。
Q 5、「バレエフィット」のしなやかさが際立っていますね。
今回は、就労支援の一環ということで巡ってきたご縁で、人道支援というきっかけではあるものの、“モデルのお仕事”として依頼をしているわけですから、単なる慈善事業にとどまるような仕事にはしたくありませんでした。「バレエフィット」のジャケットとパンツのすばらしさを、より多くのお客さまに知っていただくためにはどのような演出が効果的なのか、スタッフ間で検討を重ねてきました。メッセージ性とともに販売促進の効果もある、2つの機能を兼ね備えた動画が完成したのではないかと思います。
Q6、今回の撮影はフェリシモ社屋「Stage Felissimo」で行われました。どのような意図があったのでしょうか?
オープンな環境でのびのびと踊ってほしいという思いから、「Stage Felissimo」を選びました。抜けのあるロケーションなので、海、空、ダンスの美しい対比が見られるのではないかと思ったからです。「Stage Felissimo」は、「ともにしあわせになるしあわせ」をみなさまと一緒に創造するための大きな舞台だと考えています。そうしたコンセプトは、今回のプロジェクトともとても相性がよくて。また、あまり不慣れな条件下での撮影にしたくないという思いもありました。というのも、みなさんバレエのプロではありますが、初めての場所で、シーンをいくつも変えながらの動画撮影は、スタッフである私たちも含めてきっと緊張感もあるだろうと思い、できるだけリラックスした環境で撮影をしたかったんです。
ただ、梅雨の時期だったので、撮影日までは毎日、天気予報とにらめっこしていましたね(笑)。モデルのみなさんもお忙しくされていて、都合が合う日を見つけるのも大変だったので、なんとしても予定通り決行せねば……と祈るような気持ちで迎えた撮影当日。天候には恵まれましたよ。真っ黒な衣装を着ていただくので、カンカン照りで暑すぎるて困るなと懸念していましたが、ちょうどいい薄曇りの中で撮影することができました。それに、打ち合わせのときからそうだったのですが、みなさんとてもフレンドリーでこちらを和ませてくれるような方たちで、とてもいい雰囲気の中で撮影ができました。
Q7、「踊らされない、自分で踊る」という最後のメッセージが印象的でした。千葉さんが、今回の動画に込めた想いをお聞かせください。
日常が日常ではなくなっている、けれど、毎日を生きなくちゃいけない。自分のことに置き換えて想像してみると、今暮らしている場所に住めなくなって、言葉も生活習慣もまったく異なる、知人もほぼいない土地で生活をすることって、すごく勇気がいると思うんです。それでも、みなさんは、失われてしまった日常を強く生きていらっしゃる。きっとたくさん苦労をされていると思いますし、言葉にできない複雑な思いを抱えていらっしゃるのでしょうけれど、彼女たちに悲壮感はまったくありません。私たちと同じように、4人で仲良く笑いあって過ごしている。そうした姿を見ていて、日常の大切さとその儚さのようなものを動画で表現したいと思っていました。
Q8、動画を撮影し終えて、千葉さんが改めて感じたことはどんなことですか?
世の中には、まだ出会っていないこと、知らないことが山ほどあるのだと痛感しました。だからこそ、出会えたご縁を大事にしたいと心から思いました。“日常”と一口に言っても、一人ひとりの状況はちがう。“あたりまえ”とか“普通”というものが、いかに貴重なものなのかを思い知らされました。ウクライナとロシアはいまだに戦禍にある悲しい状況です。けれども、それがきっかけで彼女たちは日本に来て、ご縁があってお仕事をご一緒することができた。日本社会においても、目を向けないといけないつらい事実は無限にあります。それらと向き合って応援し続けることは、なかなかむずかしいけれども、目を背けてはいけずに自分にできることを考え続けたいですよね。ダンサーのみなさんが、「踊ることが好きだから、もっとバレエの仕事をしたい!」とおっしゃっていがことも印象的でした。したいことをしながら暮らしていけるように、継続して応援していきたいと思いました。
Q9、このたびの「バレエフィット」の動画以外に、フェリシモではどのようなかたちでウクライナを応援していますか?
「フェリシモこども基金」では、避難者の多いポーランドに暮らすウクライナの子どもたちが安全に通学できるようスクールバスの購入をサポートさせていただきました。ポーランドでは公立小学校に通えるものの、ウクライナ語で学べる環境となると限られてしまって移動が大変なのだそうです。また、フェリシモの福利厚生の一環で社内でバレエレッスンを行えないかと計画していたり、他のフェリシモブランドでモデルとして出演していただけないか検討していたり、応援の輪を広げていきたいと思っております。
Q 10、今後の展望をお聞かせください。
一日でも早く、“応援しなくていい状況”になることを願うばかりです。けれど、現実には日本に避難してこられているわけですから、少しでも充実した日々を送ってもらえるようサポートできればと考えています。「神戸定住外国人支援センター(KFC)」さまでは、避難して来られているウクライナの方たちが、自分で収入を得られるような体制をつくりたいと、神戸市長田区にある「ふたば国際プラザ」で月に1度の有料イベントを企画して、ウクライナの方たちの得意技を生かしたワークショップや教室を開催しておられます。しかし、得意なことがある人ばかりではないので、人に教えられる技術の習得に苦労されている方もいらっしゃるようですし、今のところ集客にも苦労されているようです。先日、ウクライナの伝統的な花輪をつくるワークショップに私も参加してきました。花の色や葉っぱそれぞれに意味があって、収穫を祝ったり文化的な祭りで使用するものなのだそうです。すてきな花飾りができましたよ。そうした取り組みを一人でも多くの方に知っていただくこと、そして参加してみることもウクライナを応援をする手段の一つです。生活や経済面でのサポートも大事だと思いますし、やりがいのある仕事づくりなど、企業として、ともにしあわせになるしあわせを目指す私たちだからこそできる応援を、地道に続けていきたいと思います。
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