ガーナスタディツアー~あとがき編・サステイナブルカカオ、だけでなく。
「ガーナカカオ産業スタディツアー」は無事に終わりました。
ツアーの移動中と、その後の旅で見たものも共有しておきます。
車の窓から突然、見たことがないほどの面積の赤を見ました。それは金鉱山でした。山を削り土が剥き出しになって丸裸になっています。不法に採掘された金の採掘現場もあるとは聞いていましたが、この面積は明らかに見ていても恐怖を感じました。金の採掘には水銀を使うそうで、それを子どもにもやらせていると。
カカオが今のように採れなくなったら、金の採掘現場に行かないと生きていけない人も出てくるんだと思います。もちろん戸籍もはっきりとはしていないので、いったい何人の子どもが働いてるのか正確には分かりません。
また、こんな光景も見ました。これは別の地域なんですが、帰るのが遅くなって夕暮れの車の中から見えた光景。外国人と分かると物売りの方々がいっぱい寄ってきて、ドライバーさんが困るので、車の窓にはスモークフィルムを貼っています。サングラスをかけたような状態の私の目に入ったのは、大きな火の輪でした。
その輪が浮いてるように見え、ほんとうに幻想的で、写真を撮るのも忘れてぼーーっとかなりの距離を眺めていました。いくつもあるその大きな火の輪は、焼き畑でした。
みんなが食べるために、焼き畑や薪の伐採は広がっています。
そして、道沿いにはおびただしい量のビニール袋です。ゴミ回収というシステムがまだ出来てないんです。プラスティックやビニールは土には還らないんだ。こういうことになるんだ。当たり前のことを思い知らされる光景です。
日本では見たことがないものを見ていました。
問題は山のようで、カンタンに解ける知恵の輪ではないことは分かります。
そして、この状態はガーナだけではないです。
アフリカの問題じゃなくって、地球の問題。
地球の問題に私なんざ、お呼びでないです。ついていきますので、なんか決めてくださいって感じになりそうですが。長くその賢く立派な人格者の方々が頑張って来たのに、解決しないのです。
前例がないんですもん。
老若男女、北の国も南の国も。知識ある人も、私のようにそうでない人も。みんなで考えましょう。村で会った子どもたちも一緒に。
そう、なんか言葉にするとえらいこっちゃなんですが、子どもたちの笑顔を見てたら、暗い気持ちにはなぜかならないのです。光り輝く未来の塊のような、神々しい美しさです。あの笑顔は作り物でないから。みんなで一緒にまた笑いたいです。
関心からすべては始まると思います。
そして自分のフィールドで出来ることを探してみましょう。
私もチョコレートバイヤーとして一社会人として出来ることを探していきたいと思います。
それが私の今回の決意です。
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チョコレートバイヤーみり
フェリシモでのチョコレートバイヤー歴28年。「チョコで世界中を笑顔にしたい」と世界各国のショコラティエをめぐり、数々のレアチョコを発掘。これまでに訪ね歩いたショコラティエは34カ国約400件。約590ブランド・約2,900種類のチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その中でも日本に初上陸させたチョコレートは329ブランド。チョコのストーリーを語らせたら止まりません! まだ知られていない素敵なチョコを紹介するため、今日も世界の果てまでチョコ探し!
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