ネットワーク機能を標準搭載した夢のマシン
ドリームキャストはセガから発売された、セガサターンの後継機にあたる据え置き型ゲーム機。同世代のマシン(プレイステーション2、ゲームキューブ、Xboxなど)の中でもっとも先行して発売され、湯川専務のCMなどとともに当時非常に話題となった。復刻版のメガドライブミニやゲームギア ミクロを含めなければ、現状本機がセガが発売した最後の家庭用ゲームハードとなる。
他社のハードと比較して先進的だったのは、ネットワーク機能を標準搭載していた点。モデムを内蔵していたため、ケーブルを繋ぐだけで簡単にインターネットに接続してウェブサイトを閲覧したり、チャットなどでコミュニケーションを取ったりすることができた。Xboxや後期の薄型プレイステーション2も本体のみでネットワークに接続できたが、それらよりも数年先行していたのだからスゴイのひと言。簡易的なホームページを作るのも容易だったので、オリジナルの掲示板などを作って楽しんだ人もいたんじゃないかな。
ビジュアルメモリ本体には十字ボタンやA・Bボタンなどもあり、背面のスピーカーから音も出せる。ボタン型電池が切れた状態でドリームキャストを起動すると「ピーーー」とビジュアルメモリから大きな音が鳴るのが玉に瑕。まあ、ドリームキャストユーザーあるあるなので、いまとなってはいい思い出であろう。ちなみに、プレイステーションのポケットステーションよりも早くに発表・発売されている。ゲームファンなら覚えておきたい。
2022年6月に舞い込んだ湯川専務逝去の報せは多くのファンを驚かせた。しかも、2021年に亡くなっていたという事実に多くの業界人も驚きの声を上げ、生前を偲んだ。
筆者はドリームキャストを3台持っていたくらいのファンだったが、セールス的には振るわず残念ながら2001年3月31日に製造終了となってしまった。