2007年度入社式祝辞より抜粋(4月2日開催)
187名の新入社員の皆さん本日は入社おめでとう。会社を代表して皆さんを心から歓迎するとともにお祝いを申し上げます。こうして壇上から皆さんの顔を見渡してみますと、社会人としての第一歩を踏み出して、それぞれ社会人一人前の大人として第一歩として意気込みや情熱、新鮮な緊張感が入り混じって、会場には熱いオーラが満ちているような気がします。私が入社したころが鮮明に蘇ってまいります。
■激動の時代を迎えて
さて、皆さんは今小売業界において一番厳しい競争環境の真っ只中に入社されました。ご存知のとおりこの10年間ほどでスーパー・百貨店業界では大型倒産や自然淘汰、合併などの再編が取沙汰され、安売りディスカウンター業界もその成長性に大きなかげりがみえはじめております。コンビニエンスストア業界も例外ではありません、勝ち組と負け組が一層鮮明となってくる時代に突入しております。皆さんもこういったことはもちろん承知の上でファミリーマートへの入社を決定されたものと私は思っています。そのような中で2006度は、会社創立25周年という大きな節目の年でした。そして同時に北海道から沖縄まで全都道府県に出店を果たしました。それでも数においては国内第3位ですが、ファミリーマートは「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のスローガンのもと、将来にわたってお客様にとって、なくてはならない存在になり続けるために加盟店・本部が一丸となっていろいろな取り組みをすすめております。その結果として、国内においてはチェーン内部の人の心も含めたあらゆる側面で「クオリティーにおいて業界のリーディングカンパニー」を目指しております。
また規模においては大手チェーンでは唯一日本発祥のコンビニエンスストアとして世界のコンビニグローバルスタンダードはファミリーマートから発信するという意気込みで、パン・パシフィック2万店構想を推進中です。そうなれば、規模においても世界でリーディングカンパニーとなります。
■更なる25年にむけて一日も早く自ら考え行動しファミリーマートに新風を吹き込んで欲しい
今年度は、昨年の25周年をひとつの区切りとして更なる25年にむけて新たな一歩を踏み出す年です。少子高齢化の進行によって日本の人口が減少に向かう、いわばマーケットのパイが縮小していく中で小売業界は業態の垣根を越えた熾烈な競争時代に入っています。しかしながら今後を左右するようなことが起こりそうなこの年に入社された皆さんは「待つこと久!」「逆境こそチャンス」とそれをものに出来る期待の新人ばかりと確信しております。
今後、半年や一年は研修や実習などで教えてもらうことが多いと思いますが、一日も早く自ら考え行動を起こせる即戦力となって主戦場で思い切って戦い新風を吹き込んでもらいたいと思います。
あたかもそういった皆さんのためのように昨年、25周年を期に15年ぶりに会社の「基本理念」を改定しました。その理念の中核となるのが「ファミマシップ」です。常日頃、私はトップダウンばかりの企業は脱落する、21世紀に勝ち残る企業はトップダウンとボトムアップのコミュニケーションが瑞々しく流れる企業だと言っております。この「ファミマシップ」は経営陣が押し付けたものではなく、過去2年間若手中堅社員が全社横断で取り組む「ファミリーマートらしさ確立推進活動」の中から生まれてきたものです。
■「ファミマシップ」を指針として行動していこう
「ファミマシップ」の5つの行動指針を皆さんとともに確認したいと思います。
・「お客さまの期待を超えよう」・「仲間を信じ、ともに成長しよう」
・「豊かな感性を磨こう」・「挑戦を楽しもう」・「世の中に向かって正直でいよう」
シンプルな言葉ですが、一つ一つの言葉の内容に深さを感じます。皆さんこれからの長い社会人生活では自分の思うように行かないことも多々あるし、いろんな困難や壁にぶち当たることもあるでしょう。そういった時にはこの5つの行動指針を胸で復唱してみてください。それに自分を見失いそうになった時に皆さんの入社に臨む決意を是非思い出して欲しいと思います。私も入社式での社長の言葉はすぐに忘れてしまいましたが、新入社員の時に自分自身が言ったことはなかなか忘れられないものです。すねたりへこたれたりした時にそういった言葉を思い出すと、環境や人のせいにして逃げていることが恥ずかしくなります。そして立ち直ることができます。是非、忘れないでください。
最後になりますが、ファミリーマートは「小売はお祭りだ」という精神で「元気」「勇気」「夢」を合言葉にしております。これは人から与えられるものではありません。自ら元気を出し、勇気を持って、何事にも望めば自ずと夢につながるというものです。今日から皆さんは我々の仲間です。皆さん、それぞれの「元気」「勇気」「夢」に大いに期待しております。頑張ってまいりましょう。
以上