伊藤忠商事株式会社(社長 丹羽 宇一郎、以下 伊藤忠商事)、株式会社ファミリーマート(社長 田邉 充夫、以下ファミリーマート)、および株式会社ジェーシービー(社長 中西 公、以下 JCB)は、クレジットカードを中心とした金融決済事業の合弁会社を設立することに合意いたしました。
近日中に資本金5千万円の準備会社を設立。伊藤忠グループが41%、ファミリーマートが35%、JCBが14%を出資。トヨタファイナンス株式会社に5%、株式会社NTTデータに5%、それぞれご出資いただきます。
以降、増資により営業開始時点での資本金は10億円を予定しております。この段階では、他の事業パートナーにもご参加いただくことを調整中で、最終的な資本構成は本文末尾の通りとなる予定です。
また、ファミリーマートの全国5,801店舗(2001年10月末)にわたるインフラ機能や顧客基盤とリーテイルビジネスノウハウ、伊藤忠の金融・事業運営ノウハウ、JCBのクレジットカード事業のノウハウを統合したシナジー効果を発揮することで独自性のあるサービスを展開し、クレジットビジネスの新たなフロンティアを切り開くことを目指します。
具体的な新機能としては、ファミリーマート店頭での入金ができる柔軟なリボルビングを基本とした決済スキーム、ファミリーマート店頭ATMによるキャッシングサービス、ICカードを活用したファミリーマート店頭で現金の代わりに利用できるポイント制度などを導入する予定です。
伊藤忠商事は、消費者中心の産業構造への変化に対応すべくリーテイル事業の強化を進めています。クレジットカード事業はこの中核としての役割を果たすものであり、総合商社の幅広い事業範囲を活かしたカード会員へのサービス提供はもとより、グループ力やネットワークを生かした提携戦略によるカード会員の拡大・強化を進めます。これと共に、カード会員を基盤とした新たなリーテイル事業を創造・展開することで、新会社と伊藤忠商事のリーテイル戦略の相乗効果を最大に発揮することを目指します。
また、商社の本源的機能の一つである金融機能提供の経験を、クレジットカードの新サービス・新機能の実現に活用してまいります。
伊藤忠商事では、今後とも、ファミリーマートの周辺事業開拓など一貫した支援体制を継続し、ファミリーマートの企業価値の増大を最大限サポートしてまいります。
ファミリーマートでは、全国の店舗網に金融決済機能を付加することで、お客様本位の機能を追求し、顧客利便性の向上による集客効果とそれに伴う加盟店利益の向上を実現してまいります。
ファミリーマート店頭では、サービス機能強化の一環として全店導入を推進中の「Famiポート」(店頭マルチメディア端末)を活用した各種チケット・旅行商品などの販売や、ギフトの取り次ぎなどの高額サービスの取扱いが増加しております。これに対応するため、クレジットカードによるファミリーマート店舗のキャッシュレス環境の整備を推進いたします。
また、全国の店舗チャネルを生かした金融機能の導入に対しても、お客様から高い期待を頂いています。公共料金や通販代金などの代行収納の取扱いは年間 5,000億円を超え、さらに拡大中です。また、24時間利用可能なATMの店頭配備も進めております。これらに加え、発足から1年間で約65万人のお客様にご登録いただいている「ファミマクラブ」の会員サービスの一部として新会社のクレジット機能を提供すると共に、既存ポイント制度と共通化した上でクレジットカードポイントのファミリーマート店頭利用を可能とするなど、ファミリーマート顧客に、より魅力的な金融決済サービスを提供します。
JCBは、40年間にわたり日本のクレジットカード業の草分けとして、絶えず新しい支払スキームを持ったオリジナル商品やサービスの開発・普及に力を入れてまいりました。現在では日本発唯一の国際クレジットブランドホルダーとして世界的な加盟店網を構築し、他ブランドにはない独自のサービスを付加しながら、多くのクレジットカード会社にブランド供与を行なっております。
今般の新会社では国際ブランドとしてJCBブランドを採用したため、JCBは新会社に国際ブランドを供与して世界796万店(国内452万店、海外 344万店)の加盟店網を開放し、お客様に高い利便性を提供する他、新会社が計画するクレジットカードを中核とした顧客サービス拡充に対し、ICカードの機能提供や運営サポート等によって、積極的に支援してまいります。
さらに、これまでFamiポートやファミマドットコムを通じて培われたトヨタグループとファミリーマートとのつながりをさらに強化する観点から、トヨタファイナンスにもパートナーとしてご参画いただくことになりました。
また、ECフランチャイズシステムなど、IT技術を活用したファミリーマートの業務展開をパートナーとしてサポートいただいておりますNTTデータにも、新会社にご参画いただきます。
新会社では来年春の営業開始を予定しており、2005年2月期には百万規模の会員を獲得することを目標とします。
ファミリーマートの店舗網やFamiポート、代行収納機能などの各種インフラを最大限に活用し、特に若年層のニーズを意識した利便性の高い機能を提供することは、ファミリーマート顧客との親和性も高く、ここから順次ターゲットを拡大することにより、会員基盤の強化・充実が果たせると考えております。
未定
10億円
伊藤忠グループ 39%
株式会社ファミリーマート 34%
株式会社ジェーシービー 14%
トヨタファイナンス株式会社 5%
株式会社NTTデータ 5%
その他(数社) 合計 3%
伊藤忠グループより派遣
以上