2020年2月1日よりつくばエキスポセンターのプラネタリウムは、6台構成の4Kレーザープロジェクターを使用し、ドームスクリーンに映し出される全天8K相当のマルチプロジェクションシステムを導入しました。
これにより、明るく鮮やかな映像とともに臨場感の高い高精細な映像体験を提供できるようになりました。
また、今回新たに導入した「Media Globe Σ SE」が保有している銀河モデルには、恒星1,590億個以上、散開星団40,000個、HⅡ領域と呼ばれる生まれた星の影響により光輝くガス雲41,000個が含まれており、それらの位置が3次元データベース化されています。
さらに、それら天体の位置関係について、現在だけでなく前後100万年分を再現できるデータも保有しているため、悠久かつ広大な宇宙の様子を表現することができます。
そして、シミュレーションや膨大なデータベースと多彩な3Dモデルを豊富に揃えており、地形や天体モデルの時間変化に伴う陰影の方向や照度などを忠実に再現できるようになりました。
その他にも国際宇宙ステーション、探査機などの高精細なモデルも多く搭載されています。
つくばエキスポセンターではこれらの機器を十分活用して、星空解説や番組制作を行っています。
ドーム直径:25.6m
座席数:232席(車イスでの入場可)
座席配置:一方向傾斜型
プラネタリウムシステム:GEMINISTAR Ⅲ(INFINIUM L + Media Globe Σ SE)
恒星投影数:29,000個(7.6等星まで)、天の川エリアで約350,000個(光学式)
1985年に筑波研究学園都市で、日本で3番目となる国際博覧会が開催され、つくばエキスポセンターは、日本政府が出展する科学万博の恒久記念施設として建設されました。(博覧会終了後は、民営の科学館として再オープンし今日に至る)
写真の機械は、一球一光源式としては当時世界初の宇宙型プラネタリウム(太陽系内の任意の位置から見た宇宙も再現可能)です。
科学万博で登場したつくばエキスポセンターのプラネタリウムは、投影恒星数は23,000個で世界最多、ドーム径も25.6mと世界最大を誇っていました。
今でこそより性能の良いプラネタリムは全国にありますが、当時はツァイス型と呼ばれる二球式を脱した独創的なプラネタリウムとして評価されました。
つくばエキスポセンターのプラネタリウムは、2006年4月1日に全面リニューアルしました。
機器の更新に伴い、科学万博から20年間稼働したプラネタリウムは、現在「科学万博‐つくば’85メモリアルゾーン」で展示しています。
プラネタリムをご覧になったら是非こちらの展示にもお立ち寄りください。