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コロナ後のハイブリッドイベントで成功する方法
アフターコロナはハイブリッドイベントが定番になる理由
イベントの専門紙「月刊イベントマーケティング」の記者が、コロナ後に主流となるハイブリッドイベントのカタチを解説。
緊急事態宣言下でのオンラインイベントへの移行、その後1年半でみえてきた。オンラインイベントのメリット、リアルイベント・展示会でなければできないこと。両方を組み合わせたハイブリッドイベントをどう構成するか。
ポストコロナにイベントはどうなるのか
私なりの考えをお話します。
コロナで2020年の2月くらいから、緊急事態宣言から自粛、蔓延防止をくりかえして、その間にまったくイベントができない期間があったりと感染防止対策をしながら、人数制限のあるなか実施したりと1年半の間くりかえしてきました。
2020年2月後半からリアルイベントのキャンセルが増えて、3月上旬にはオンラインイベントの件数がリアルを上回っています。非常事態宣言が発出されて以降はほぼ全てのイベントがオンラインで開催されています。
この後にBtoBの産業展示会は東京ビッグサイトやインテックス大阪で開催されるようになってました。しかし、それ以外のエンタメ系のイベント企業の比較的小規模なイベントはオンライン開催になりました。
いまでもイベントの多くがオンラインに移行しています。
進むイベントのハイブリッド化
果たしてワクチン接種が進み、コロナの被害が収まったときに、もとのように、リアルなイベントにどのイベントも戻っていくかというとそうはならないという見方が一般的です。
ワクチン接種が進んでいる欧米でも、ハイブリッド化が進むと考えられているようです。
マーケティング界隈で有名なDMEXCO ドメキシコというリアルイベントの創業者の方、 Christian Muche 氏は、「コロナ前のように、大きな会場にたくさんの人をあつめて、というスタイルには戻らないと」リアルイベントの主催者でありながら、そう断言しています。
国際的なミーティングプランナーが集まる協会で私も所属しているMPIという団体などが主催したGlobal Meeting Industry Dayというイベントで実施したアンケートでは“ハイブリッド化が進む ” が1番多くて 62%となっています。
これは1年くらい前の、まだコロナがここまで長期化するとは思われてないころの話です。いまはさらにハイブリッド派が増えていると思われます。
イベントがハイブリッドになる2つの理由
では、なぜハイブリッドになるかというと、コロナ禍でオンラインイベントに慣れていく過程でリアルなイベントにはない便利さにきづいた、ということだと思います。
24時間視聴、アーカイブ可能
遠隔地、多忙な人の参加者増
登壇者のハードルも下がる
そのためコンテンツも充実する
マーケティングデータが取得可能
オンラインならではの演出
といったメリットがあり、けっしてリアルの代替ではないと思います。
逆にオンラインではできないもの、リアルの方が便利というものもわかってきました。
多くの人と意見を交わしたりするには同じ場所にいるほうが便利ですし、初対面の人と仲良くなるのは、リアルの場で話すにこしたことはないですし、イベントに参加することで、その場の盛り上がりとかを体感するのはオンラインではむずかしいですね。
また、情報の検索性でいうと、オンラインはすでに自分に必要なものが決まっているときはキーワード検索や履歴からのレコメンドで精度は高いがなにか面白そうなものはと探したり、まだ自分自身が知らない未知のもので、でも自分に必要なもののとの偶然の出会いは、リアルなイベントで、会場をうろうろする方がさがしやすそうです。
バーチャル空間に3Dで展示会ブースをつくったりというプラットフォームも、だいぶ開発されていますが、それならGoogle検索やOTT(オーバー・ザ・トップ)の方が効率がいいという考え方もあります。そのためか、BtoBのイベントではあまり普及は進んでいない印象です。エンタメの方は臨場感やさまざまな視点でアーティストを見れたりという魅力もあり、バーチャルが進んでいますね。
もうひとつは、僕が記者だから思うのかもしれませんが、オンラインのイベントって記事にしたときに、見た目的にあまり惹かれないというか。オンラインイベントのインターフェースって見る分には便利なんですが、記事にするときには情報が多すぎて見栄えがイマイチなんですよ。メディアへのアプローチはオンラインイベントだと難しいかもしれません。
いいとこ取りのハイブリッド
自粛期間中にオンラインイベントのメリットとリアルイベントでないとできないことを、多くの人がわかってきて、コロナの後は2つのいいとこどりをする、ハイブリッドイベントが中心になるだろうという考えが多くなってきています。
ただハイブリッドイベントというと、多くの方がオンラインとハイブリッドを同じようにやるという、オンライン 50:リアル 50 という風に思われる方が多いのですが、オンラインが適しているものはオンラインでリアルで実施した方がいいものは、リアルで、という最適化を進めると、イベントの種類や目的、開催形式によって、オンラインとリアルの配分は変わってきます。
画面にあるマッピングは、ヨコの軸が出会いと学びという、イベントで重視するポイント。タテの軸が、ターゲットや目的が顕在的か潜在的かという2軸で、ハイブリッドの形式を区分けしたものです。
他にいろいろな分け方ができますがイベントの設計時に、イベント構成をこれまで以上にしっかりと考えることが重要になりそうです。
多様化するプラットフォーム
ハイブリッドイベントの形が、多様化するので、最適なツールやイベントプラットフォームも、そのイベントによって異なります。
こちらは今年2月に制作した、BtoBのオンラインイベントプラットフォームのカオスマップです。大きく5つにカテゴライズしています。カンファレンス 展示会、ワークショップ 商談 ネットワーキングイベントに合ったものが出てきているワークショップ向けのホワイトボード機能、商談用には商談メモ機能といった同ジャンルのものでも、それぞれ特徴があるので、イベント設計にあったプラットフォームを選び、必要となれば複数のものを組合わせていくことになります。
カオスマップに掲載したサービスは96ありますが、現在も多くのサービスがリリースされさまざまな新機能も登場しています。
ただ、テクノロジーが進化し多くの機能が充実してきていますが、もっとも大切なのは、参加者がどのような体験をできるかということなんですが…
Zoom疲れと楽しいイベントづくり
最近聞くのが Zoom疲れですね。一日、ずっと画面を見続けて、何件も打合せすると、しんどいですよね。
米国Zoom社のCEOですら、Zoomばっかりだとイヤになっちゃう、と発言してたそうです。どんな人でもZoom疲れするんですね。
イベントの目的は、つきつめると参加者に自社のことを好きになってもらうということですから、しんどい想いをさせるのは、ダメですよね。
ですからオンラインイベントのプラットフォームも、機能だけでなく、イベントを楽しいものにする、というような進化もしてほしいですよね。
機能だけでなく、ハイブリッドイベントを成功するためには、楽しさという要素も必要なのかもしれません。
月刊イベントマーケティングの7月31日号でハイブリッドの設計図 という特集を実施しますので、ぜひ、みなさんお読みください。ご希望の方はご連絡いただければ、無料で送付いたします。
#オンラインイベント #ハイブリッドイベント #展示会