JEITA新会長に遠藤信博氏
CEATECは学生向け取組み強化
- 2019/6/2
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5月29日に行われた一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)の総会で、任期満了となった柵山正樹氏(三菱電機取締役会長)が退任し、遠藤信博氏(日本電気代表取締役会長)が新会長に就任した。任期は1年間。
新たに副会長理事にJTB代表取締役会長の田川博己氏、セコム代表取締役の中山泰男氏の2人が加わり、電子技術にとどまらず、IoTを広く推進するJEITAの取組みを象徴する人事となった。
31日に開催された遠藤新会長記者会見では、「従来型の産業構造が大きく変革し、インターネットを通してあらゆるものが繋がるSociety5.0を支える企業がJEITAには多数加盟している。Society5.0実現のための環境整備、デジタルトランスフォームの推進、IoT活用のための規制緩和などのプラットフォームづくりにJEITAが貢献していく。G20 貿易・デジタル経済大臣会合とともに開催される、産官のラウンドテーブルでもセキュリティ強化とデータの自由な流通について政府間の合意の後押しをしていく。また家電や住設などの企業が参画するスマートホーム部会やベンチャー優遇特例制度の創設をはじめとした、共創型プラットフォームによる新たな市場創出も継続的に取り組む」と語った。
また産業展示会「CEATEC」については、2016年に家電見本市からIoTの総合展へとシフトし、幅広い産業界が企業の枠を超えた共創を通じて新たな価値創造を目指す他に類を見ない展示会へと生まれ変わった。10月15日から4日間幕張メッセで開催する今回は、会場周辺を利用した実証実験”Society5.0 TOWN”などの企画のほか、学生向けの施策を強化。工学系だけでなくすべての学生にむけてCEATECを産業界のオープンキャンパスとして、企業の課題解決の取組みを、見て、聴いて、感じて、考える場とし、Society 5.0を牽引するIoT人材の育成を目指し、学生1万人の来場を目標とする」と新たな取組みについて語った。今後、さまざまな企画を随時発表していくという。
記者からの、ファーウェイをはじめとした日中貿易摩擦に関する質問については、「中国は世界の工場でありサプライチェーン与える影響は無視できない。早期の解決を望む」としたものの、「世界が求める付加価値さえあれば需要は創出される」とし、JEITAの対応については「問題についての判断や施策は行政や個社が個別に行うもの」と考えを述べた。