エシカル(※)消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことです。
私たち一人一人が、社会的な課題に気付き、日々のお買物を通して、その課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみること、これが、エシカル消費の第一歩です。
(※)エシカル=倫理的・道徳的
2015年9月に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の17のゴールのうち、特にゴール12に関連する取組です。
おやつの時間に食べるチョコレートや、毎日身につける衣類の材料となるコットン(綿)など、私たちの身の周りにある食品や製品には、原材料が作られ、加工され、私たちの手元に届くまでにたくさんの人が関わっています。原材料の多くを生産する発展途上国には、安い賃金で働いており十分に生活することができず、貧困に苦しむ人たちがいます。その中には、労働者として働き、学校に通えない子どもが多くいるのも事実です。
また、障がい者が働く施設では、日用品などが製作されていますが、まだ多くの皆さんに浸透しているとはいえません。そして、その結果として障がい者の多くが、安い工賃で働いているという実態があります。
商品やサービスの裏に隠されたストーリーに、思いを巡らせてみませんか?
人・社会に配慮された商品を見つけて、選んで購入することで、より多くの人が持続可能な生活を送れるようになります。
遠方で生産・製造された食材や商品がインターネットを通じて、いつでもどこでも好きなだけ購入できるネットワークが私たちの生活の中に浸透しています。
一方、私たちの住む日本は、山、森、川、海といった豊かな自然に加え、多様な気候や地形の影響もあり、全国各地でその土地特有の産物が作られたり、様々な地域社会が育まれたりしてきました。
「簡単」、「便利」に購入できることは魅力的ですが、「地域の振興」もお買物では大事な視点の一つです。
地元の本屋さん、電器屋さん、肉屋さんなどでお買物をしてみませんか?
地元の食材を「選ぶ」ことや地元のお店で商品を「買う」ことは、地元を「応援する」ことにつながります。
「地球」というスケールで社会を考えると、私たちが多様な動植物と共存していることや多くのエネルギー資源、原材料、食料品などを海外から輸入していることに気付かされます。
大量生産・大量消費・大量廃棄の暮らしによって、地球温暖化や海洋汚染などが発生し、生態系が破壊され、エネルギー資源が減少し、異常気象による農作物への被害などが深刻化しています。
日々の暮らしの中で、「もったいない」と思うことは何ですか?
地球環境の現状や問題を「自分には関係ない遠い話」と見過ごすのではなく、より良い未来に向かって、一歩を踏み出しましょう。
エシカル消費は「社会が豊かなときに、お金に余裕がある人が実践するもの」ではありません。
一人一人が、思いやりを持った消費行動を心掛けて、商品が届くまでの背景や廃棄された後の影響を考え、そこにある課題を知り、その解決につながるようなモノやサービスを利用することが、次の世代へバトンをつないでいく私たちの役割です。
消費と社会のつながりを「自分ごと」として捉え、世界の未来を変えるために、今から行動しましょう!
エシカル消費の考え方や行動例を紹介した政府広報動画(アニメーション動画)です。
その他の啓発資材はこちら (消費者庁ウェブサイト/エシカル消費普及・啓発活動)