地中熱関係
導入事例 北欧の風 道の駅とうべつ
導入概要
【場所】北海道石狩郡当別町 【用途】道の駅の冷暖房 【開業】平成29年9月 【導入効果(R1実績)】 ・省エネ効果:年間エネルギー削減量 26,283kWh※1 ・省CO2効果:年間14.6トン ・ランニングコスト:年間電気代 730,685円※2 |
※2:施設全体の高圧電力の使用量と使用料金を元に、案分して算出
地中の温度が高いという地域特性
当別町は、石狩川を挟んで札幌市の北側に隣接し、農業を基幹産業とする町です。また、町面積の約6割を森林が占めることから近年は林業にも力を入れています。環境への取組としては、平成28年に「当別町再生可能エネルギー活用推進条例」を制定するなど、再生可能エネルギーの活用に取り組んできました。
平成26年、道の駅の建設を目指して「基本計画」が策定され、その中で再生可能エネルギーの積極的な活用について検討が始まりました。建設予定地となった太美地区はもともと、地中の温度が高いという特性があり、昔から地域住民は知恵を使って融雪に利用していたり、地中100m程の深さから25~26℃くらいのお湯を汲み上げて、加温して温泉に使うなどの活用をしていました。
平成26年、道の駅の建設を目指して「基本計画」が策定され、その中で再生可能エネルギーの積極的な活用について検討が始まりました。建設予定地となった太美地区はもともと、地中の温度が高いという特性があり、昔から地域住民は知恵を使って融雪に利用していたり、地中100m程の深さから25~26℃くらいのお湯を汲み上げて、加温して温泉に使うなどの活用をしていました。
暖房と冷房、どちらにも対応すべくヒートポンプを選択
平成27年に実施した「太美地区の地中熱導入可能性調査」では、改めて地中熱が有効な地区であり、他のエネルギー種と比較しても最もメリットがあることが分かったため、道の駅の冷暖房設備に地中熱ヒートポンプを採用しました。地中熱を活用すると省エネになる上、暖房だけでなく冷房の需要もあったことがポイントでした。暖房だけであれば、ペレットストーブやチップボイラーの選択肢がありましたが、夏の冷房需要に対応するためには、冷暖房に使えるヒートポンプがよいだろうと考えてもいたので、冷暖房の需要に応えられる上に、地中の温度が高いという地域特性を活かせる選択でした。
ただ、再生可能エネルギー設備はイニシャルコストが高額となるため、補助金を活用したイニシャルコストの縮減やランニングコストを含めたライフサイクルコストの試算結果を元に議会や地域住民に説明し、理解を得ました。もともと認知度の低かった地中熱ですが、当時、北海道各地でも地中熱活用が進んでいたので、周囲の認知度も徐々に上がっていた頃でした。
ただ、再生可能エネルギー設備はイニシャルコストが高額となるため、補助金を活用したイニシャルコストの縮減やランニングコストを含めたライフサイクルコストの試算結果を元に議会や地域住民に説明し、理解を得ました。もともと認知度の低かった地中熱ですが、当時、北海道各地でも地中熱活用が進んでいたので、周囲の認知度も徐々に上がっていた頃でした。
地中熱のボーリング調査 |
導入した地中熱ヒートポンプ |
環境への取組を一過性で終わらせない
道の駅は平成29年に開業しました。道産の木材を使い、三角屋根を特徴とした北欧風の建物です。場所柄、道の駅は大きな宣伝効果、発信拠点の役割が期待できるので、館内では地中熱利用や省エネ効果を「見える化」して発信しています。来場する方々にも好評です。
また、町では豊富な森林資源を活かして木質バイオマス活用の取り組みも行っており、確実に再生可能エネルギーの導入が進んでいると実感しています。平成30年に策定した「当別町地球温暖化対策推進実行計画【事務事業編】」で掲げた「2013年度を基準年度として2030年度までに温室効果ガス排出量を40%削減」の目標は、達成が見えてきています。この取り組みを一過性のものにせず、町全体の目標として環境への取り組みを浸透させ、持続的に進めることが、我々の役目だと感じています。
道の駅内部
また、町では豊富な森林資源を活かして木質バイオマス活用の取り組みも行っており、確実に再生可能エネルギーの導入が進んでいると実感しています。平成30年に策定した「当別町地球温暖化対策推進実行計画【事務事業編】」で掲げた「2013年度を基準年度として2030年度までに温室効果ガス排出量を40%削減」の目標は、達成が見えてきています。この取り組みを一過性のものにせず、町全体の目標として環境への取り組みを浸透させ、持続的に進めることが、我々の役目だと感じています。
道の駅内のパネルを使って地中熱利用を説明 |
道の駅内部