エコチル調査は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときから健康状態を定期的に調べる、出生コーホート(集団を追跡する)調査です。
子どもの健康と環境に関して、わが国ではかつてないほどの、大規模かつ長期的な調査です。全国15地域、10万組の子どもたちとそのご両親に参加していただいています。
調査の流れ
調査は、お子さんとご両親の健康を第一に考えながらすすめています。
参加者の皆さんには、質問票(紙もしくはWEB)への記入や血液・尿・毛髪などの試料を採取・提供していただいています。また、お母さんやお子さんの診療状況や健康状態について調査しています。
ご提供いただいた試料やデータは、分析後も長期保存して将来の研究に役立てます。
試料・データからは、個人が特定される情報を取り除き、照合のための番号をつけ、取り扱うスタッフを限定した上で、細心の注意を払い厳重に管理、保管しています。
調査期間
2011年1月から参加者の募集を開始し、生まれたお子さんを長期間追跡しています。参加者(お子さん)が40歳程度になるまで調査を継続することを見据えて、まずは参加者(お子さん)が18歳に達するまでの計画を立てて調査を進めています。※
※エコチル調査は、お子さんが13歳になるまでの計画で進めてまいりましたが、専門家の意見を踏まえて2023年3月にエコチル調査基本計画が改定され、13歳以降も調査が継続されることになりました。
調査の進捗に合わせて、収集したデータの解析を随時行うこととしており、その結果は、エコチル調査の成果として一般国民の皆さまに広くお伝えしていきます。
実施体制
エコチル調査は、環境省が企画・立案し、国立環境研究所(コアセンター)が中心となって調査をとりまとめ、国立成育医療研究センター(メディカルサポートセンター)が医療面のサポートを行います。
調査は全国15地域の大学等に設置されたユニットセンターと共同で実施していきます。調査の推進にあたっては、厚生労働省、文部科学省、さらに諸外国の調査や世界保健機関 (WHO)などの国際機関と連携をすすめています。
参考:全国の調査対象地域
詳細調査と追加調査
エコチル調査には、調査参加者全員を対象とする全体調査のほかに、一部の方を対象にして行う詳細調査、ユニットセンターなどが独自に行う追加調査があります。
詳細調査
参加者の一部の方にお願いして、お子さんの健康と生活環境をよりくわしく調査します。
追加調査
ユニットセンターなどが独自の計画・予算でエコチル調査の参加者を対象に行う調査です。